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Until the day when I get married.-Light of a new request-
第137話
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「アイリス、行きたい場所はあるか?」
「ない」
「ほしいものは?」
「ない」
「...我儘を言っていいんだぞ」
「充分」
私はほしいものを沢山手に入れた。
一緒にいてくれる人、美味しいご飯...。
気持ちを伝えたいと思った。
「私は、私なんてずっといなければいいと思ってた」
「...」
エリックは黙って聞いてくれた。
「でも、エリックたちのお陰で生きる意味をもらった。だから、これ以上は欲張らない」
私がエリックの方をみると、エリックは私を強く抱きしめた。
「もっと欲張っていい。今まで一人で努力してきた分は報われていいはずだ」
「...分かった」
でも、私はこういう時にどうすればいいのか分からない。
「...今日は一応これを被っておいてほしい」
「分かった」
出掛ける前、私はエリックから渡された外套を羽織り、フードを目深に被った。
「すまない」
「どうして謝るの?」
「すまないな...」
エリックはまた私を強く抱きしめた。
ー**ー
「...で、その怪我の悪化なわけか」
「すまない」
俺は思わずため息をついた。
エリックがナタリー程に力加減を分かっていないというのは意外だった。
「アイリスさん、もう動いて大丈夫ですよ」
「ありがとう」
今日はメルにも手伝ってもらい、包帯を巻きなおした。
メルとアイリスが話しているのを遠くで見ながら、俺はエリックと話していた。
「それにしても...外套でくるなんて考えたね」
「俺が無理に着せた」
「そうなんだ」
エリックは珍しく落ち着かない表情をしていた。
「アイリスのことなら心配しないで。俺がなんとかするから」
「今回は記事が撤回できたからいいものの...次もできるとは限らないんだぞ?」
「真犯人は分かってるから」
間違いなくあいつだ。
写真の提供者もあいつなのだろう。
どんな方法を使ったのかは知らないが、卑怯なことに変わりはない。
(あとはあいつがいそうな場所が分かればいいんだけど...)
「それにしても、どうやって記事を止めた?」
「ちょっとお願いしただけだよ」
権力行使したなんて、できればエリックには知られたくない。
「紅茶を淹れました」
「ありがとう、メル」
「...いただきます」
メルの手を見ると、何か紙が収まっていることに気づいた。
「それ何?」
「アイリスさんがお手紙をくれたんです」
メルは本当に嬉しそうに、にこにこしながら言っていた。
「字が上達したんだね」
「エリックに教えてもらった」
「エリックは教えるのが上手いからね」
「褒めても何も出ないぞ」
エリックは照れくさそうにあたりをきょろきょろ見回した。
(俺の家の家具しかないのに)
俺は思わずくすっと笑った。
それを見たエリックは少し不機嫌そうにしていたが、落ち着きを取り戻したようにティーカップに目を向けた。
「...エリック」
「どうした?」
「熱があるの?」
アイリスはエリックが恥ずかしがっているのに気づかず、風邪をひいたと思っているようだ。
「アイリスさん、エリックさんは...照れているんです」
「照れてる?」
「はい。エリックさんは照れ屋さんなんですよ」
「...意外」
アイリスは不思議そうにエリックを見ていた。
(アイリスもメルに負けないくらい天然な所もあるんだな...)
ー*ー
アイリスさんが、出会った頃より話をしてくれるような気がする。
私はそれが嬉しかった。
「アイリスさん、もしよければ紅茶の淹れ方を教えましょうか...?」
「知りたい」
「分かりました」
私がいつものように淹れると、アイリスさんはそれをじっと見ていた。
「一緒にやってみましょう」
「...こう?」
「はい!それでそのまま...」
教えているうち、腕が痛みだした。
ピリピリと痺れるような痛み。
(傷がある場所が痛みます...)
「エリック、そろそろ帰った方がいいんじゃない?暗くなると危険だし、ここに長居するのも危ないと思う」
「ああ、そうだな。アイリス、行くぞ」
「ありがとう」
「あ...」
そうして二人は帰っていってしまった。
「メル、痛くなったら言う約束だったよね...?」
「...っ、気づいていたんですか?」
「メルのことなら分かるよ」
カムイはむすっとした表情で私を見ている。
約束を破ったのだ、怒られても当然だ。
だが、カムイは私を抱きしめてくれた。
「無理しないでって約束したでしょ?」
「ごめんなさい」
「今度やったら、一番痛い薬で治療するね」
「それだけはやめてください...!」
「じゃあ、ちゃんと言って。心配なんだ」
「...っ、はい」
耳元で囁かれて、私はくすぐったくなるのを一生懸命我慢した。
「...よし」
私の頭をぽんと撫でて、カムイはそっと離れた。
治療をすぐに済ませ、カムイは捜査資料を見せてくれた。
「俺が集めた情報だよ。これで役にたつかは分からないけど...」
「あの...殺人現場に残されていたものとか、分かりますか?」
「待ってて、全部見せるから」
こうして、二人での調査が本格的にはじまった。
(この資料は...)
「ない」
「ほしいものは?」
「ない」
「...我儘を言っていいんだぞ」
「充分」
私はほしいものを沢山手に入れた。
一緒にいてくれる人、美味しいご飯...。
気持ちを伝えたいと思った。
「私は、私なんてずっといなければいいと思ってた」
「...」
エリックは黙って聞いてくれた。
「でも、エリックたちのお陰で生きる意味をもらった。だから、これ以上は欲張らない」
私がエリックの方をみると、エリックは私を強く抱きしめた。
「もっと欲張っていい。今まで一人で努力してきた分は報われていいはずだ」
「...分かった」
でも、私はこういう時にどうすればいいのか分からない。
「...今日は一応これを被っておいてほしい」
「分かった」
出掛ける前、私はエリックから渡された外套を羽織り、フードを目深に被った。
「すまない」
「どうして謝るの?」
「すまないな...」
エリックはまた私を強く抱きしめた。
ー**ー
「...で、その怪我の悪化なわけか」
「すまない」
俺は思わずため息をついた。
エリックがナタリー程に力加減を分かっていないというのは意外だった。
「アイリスさん、もう動いて大丈夫ですよ」
「ありがとう」
今日はメルにも手伝ってもらい、包帯を巻きなおした。
メルとアイリスが話しているのを遠くで見ながら、俺はエリックと話していた。
「それにしても...外套でくるなんて考えたね」
「俺が無理に着せた」
「そうなんだ」
エリックは珍しく落ち着かない表情をしていた。
「アイリスのことなら心配しないで。俺がなんとかするから」
「今回は記事が撤回できたからいいものの...次もできるとは限らないんだぞ?」
「真犯人は分かってるから」
間違いなくあいつだ。
写真の提供者もあいつなのだろう。
どんな方法を使ったのかは知らないが、卑怯なことに変わりはない。
(あとはあいつがいそうな場所が分かればいいんだけど...)
「それにしても、どうやって記事を止めた?」
「ちょっとお願いしただけだよ」
権力行使したなんて、できればエリックには知られたくない。
「紅茶を淹れました」
「ありがとう、メル」
「...いただきます」
メルの手を見ると、何か紙が収まっていることに気づいた。
「それ何?」
「アイリスさんがお手紙をくれたんです」
メルは本当に嬉しそうに、にこにこしながら言っていた。
「字が上達したんだね」
「エリックに教えてもらった」
「エリックは教えるのが上手いからね」
「褒めても何も出ないぞ」
エリックは照れくさそうにあたりをきょろきょろ見回した。
(俺の家の家具しかないのに)
俺は思わずくすっと笑った。
それを見たエリックは少し不機嫌そうにしていたが、落ち着きを取り戻したようにティーカップに目を向けた。
「...エリック」
「どうした?」
「熱があるの?」
アイリスはエリックが恥ずかしがっているのに気づかず、風邪をひいたと思っているようだ。
「アイリスさん、エリックさんは...照れているんです」
「照れてる?」
「はい。エリックさんは照れ屋さんなんですよ」
「...意外」
アイリスは不思議そうにエリックを見ていた。
(アイリスもメルに負けないくらい天然な所もあるんだな...)
ー*ー
アイリスさんが、出会った頃より話をしてくれるような気がする。
私はそれが嬉しかった。
「アイリスさん、もしよければ紅茶の淹れ方を教えましょうか...?」
「知りたい」
「分かりました」
私がいつものように淹れると、アイリスさんはそれをじっと見ていた。
「一緒にやってみましょう」
「...こう?」
「はい!それでそのまま...」
教えているうち、腕が痛みだした。
ピリピリと痺れるような痛み。
(傷がある場所が痛みます...)
「エリック、そろそろ帰った方がいいんじゃない?暗くなると危険だし、ここに長居するのも危ないと思う」
「ああ、そうだな。アイリス、行くぞ」
「ありがとう」
「あ...」
そうして二人は帰っていってしまった。
「メル、痛くなったら言う約束だったよね...?」
「...っ、気づいていたんですか?」
「メルのことなら分かるよ」
カムイはむすっとした表情で私を見ている。
約束を破ったのだ、怒られても当然だ。
だが、カムイは私を抱きしめてくれた。
「無理しないでって約束したでしょ?」
「ごめんなさい」
「今度やったら、一番痛い薬で治療するね」
「それだけはやめてください...!」
「じゃあ、ちゃんと言って。心配なんだ」
「...っ、はい」
耳元で囁かれて、私はくすぐったくなるのを一生懸命我慢した。
「...よし」
私の頭をぽんと撫でて、カムイはそっと離れた。
治療をすぐに済ませ、カムイは捜査資料を見せてくれた。
「俺が集めた情報だよ。これで役にたつかは分からないけど...」
「あの...殺人現場に残されていたものとか、分かりますか?」
「待ってて、全部見せるから」
こうして、二人での調査が本格的にはじまった。
(この資料は...)
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