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泣けないver.
甘い香り
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「おはよう」
「ごめんなさい、私...」
「大丈夫だよ。僕は頼ってもらえてすごく嬉しかったから」
腕が痺れるようなこともなく、それよりもふたりでちゃんと今日を迎えられるのが嬉しかった。
詩音の瞳にいなくなってしまいそうな危うげな雰囲気はなく、漸くほっと息をつく。
「ご飯、何か適当に作るからもう少し寝てて」
「ありがとう...」
最近も眠れていなかったのだろうなと思うと、胸が締めつけられる。
穏やかな寝息をたてはじめた頭を優しく撫でてから、起こさないようにそっとその場を離れる。
「...ホットケーキ焼こうかな」
シロップとバターも用意して、20分くらいしてから起こす。
「詩音、ご飯できたよ」
「...ありがとう」
ふたり揃って椅子に座り、両手を合わせた。
目をきらきらさせながら食べてくれる彼女が可愛らしくて、思わずじっと見つめてしまう。
「もしかして、また何かついてる?」
「ううん。そういうわけじゃないんだけど、その...可愛いなって思ったんだ」
「え...」
詩音は頬を赤らめて俯いてしまった。
不思議な空気がながれはじめたとき、彼女ははっと顔をあげる。
「優翔、あの、」
「大丈夫、ちゃんと覚えてるよ。...必要なものを取りに行くんだよね?」
「...うん」
ほっとした様子の詩音にできるだけ優しく話しかける。
「ごめん。いつも思うけど、僕のシャツぶかぶかだね」
「わ、私はこの着方も好き」
「...!」
「優翔?」
「どうしてそんなに可愛いことを言うの...?」
照れてしまって、まともに目も合わせられない。
ふたりで過ごす時間はとにかく甘くて、その時間が心地よかった。
そうしてこっそりと詩音を連れていくと、大量の荷物を手に車に戻ってくる。
「中身は見ないから、僕も運ぶのを手伝ってもいい?」
「そうしてもらえると助かります...」
5分も待ってないうちに荷物を運んできた詩音は少し疲れているように見える。
そんな彼女に僕ができることは少ないけど、できることは全部やりたい。
そして近くのコンビニで車を停めて飲み物を渡した。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
それから少し車をはしらせて部屋に戻ると、詩音は何かの準備をはじめた。
「手伝おうか?」
「これは、私1人でやらないといけないことだから...。キッチン借りるね」
少し寂しいような気もしたけど、詩音の邪魔をするわけにはいかない。
しばらく読書をしていると、部屋中に甘いにおいがしはじめる。
様子を見に行こうかとも思ったものの、結局入らずにしばらく様子を窺う。
何かを冷蔵庫に入れているのは分かっても、その正体までは分からない。
僕の視線に気づいた詩音は、申し訳なさそうに言った。
「あ、あの...」
「どうしたの?もしかして、何か足りないものがあった?」
「そうじゃなくて、その...まだできあがらないから、その間に勉強を教えてほしいなって...駄目?」
「ごめんなさい、私...」
「大丈夫だよ。僕は頼ってもらえてすごく嬉しかったから」
腕が痺れるようなこともなく、それよりもふたりでちゃんと今日を迎えられるのが嬉しかった。
詩音の瞳にいなくなってしまいそうな危うげな雰囲気はなく、漸くほっと息をつく。
「ご飯、何か適当に作るからもう少し寝てて」
「ありがとう...」
最近も眠れていなかったのだろうなと思うと、胸が締めつけられる。
穏やかな寝息をたてはじめた頭を優しく撫でてから、起こさないようにそっとその場を離れる。
「...ホットケーキ焼こうかな」
シロップとバターも用意して、20分くらいしてから起こす。
「詩音、ご飯できたよ」
「...ありがとう」
ふたり揃って椅子に座り、両手を合わせた。
目をきらきらさせながら食べてくれる彼女が可愛らしくて、思わずじっと見つめてしまう。
「もしかして、また何かついてる?」
「ううん。そういうわけじゃないんだけど、その...可愛いなって思ったんだ」
「え...」
詩音は頬を赤らめて俯いてしまった。
不思議な空気がながれはじめたとき、彼女ははっと顔をあげる。
「優翔、あの、」
「大丈夫、ちゃんと覚えてるよ。...必要なものを取りに行くんだよね?」
「...うん」
ほっとした様子の詩音にできるだけ優しく話しかける。
「ごめん。いつも思うけど、僕のシャツぶかぶかだね」
「わ、私はこの着方も好き」
「...!」
「優翔?」
「どうしてそんなに可愛いことを言うの...?」
照れてしまって、まともに目も合わせられない。
ふたりで過ごす時間はとにかく甘くて、その時間が心地よかった。
そうしてこっそりと詩音を連れていくと、大量の荷物を手に車に戻ってくる。
「中身は見ないから、僕も運ぶのを手伝ってもいい?」
「そうしてもらえると助かります...」
5分も待ってないうちに荷物を運んできた詩音は少し疲れているように見える。
そんな彼女に僕ができることは少ないけど、できることは全部やりたい。
そして近くのコンビニで車を停めて飲み物を渡した。
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
それから少し車をはしらせて部屋に戻ると、詩音は何かの準備をはじめた。
「手伝おうか?」
「これは、私1人でやらないといけないことだから...。キッチン借りるね」
少し寂しいような気もしたけど、詩音の邪魔をするわけにはいかない。
しばらく読書をしていると、部屋中に甘いにおいがしはじめる。
様子を見に行こうかとも思ったものの、結局入らずにしばらく様子を窺う。
何かを冷蔵庫に入れているのは分かっても、その正体までは分からない。
僕の視線に気づいた詩音は、申し訳なさそうに言った。
「あ、あの...」
「どうしたの?もしかして、何か足りないものがあった?」
「そうじゃなくて、その...まだできあがらないから、その間に勉強を教えてほしいなって...駄目?」
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