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夏彦ルート
第16話
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真夜中に独りでいると、どうしても不安になる。
「そ、ソルト。隣にいても、いいですか…?」
にゃんとひと鳴きして、膝の上にのってくる。
ちゃんとぬくもりがあってここにいるんだと思うと、なんだかとても安心した。
「…休んでてくださいね」
この時間帯、私は眠ることができない。
いつもなら手縫いでできる作業をして気を紛らわしているところだけれど、ソルトがいるとなんだか危ないような気がして手を止めた。
「ただいま…あれ、月見ちゃんまだ起きてたの!?」
「ご、ごめんなさい」
「いや、起きててもいいんだよ、いいんだけど…疲れてない?」
「いつもこの時間帯は起きていたので、全然眠くないんです」
「そうなんだ…夜更かしはあんまり体によくないんだけどね」
この時間なら、いつもは遅めの夕食を摂っていた時間だ。
当然私の分は用意されていないので、余り物をこっそり調理していた。
「ソルトはご機嫌みたいだね」
「ぐっすりみたいです」
「月見ちゃんが優しいから、側にいると安心できるんだろうね」
そう話す夏彦は少し疲れているように見えて、ソルトを猫用のベッドに寝かせて茶葉を用意する。
「月見ちゃん…?」
「な、なんだか疲れているように見えたので作ってみました」
茶葉については少しだけ知っている。
あの人たちが捨てた本のなかに紛れていたのを、こっそり拾って勉強したからだ。
それに、時々蕀さんたちの中にこういったものが紛れていることがあるので自然と覚えた。
「か、カモミールティーです」
「…ありがとう。まさかこんなご褒美があるとは思ってなかった。いただきます」
もし不味いと思われてしまったらどうしようと不安だったけれど、夏彦は笑って美味しいと言ってくれた。
いつも優しい言葉をかけてくれる彼がこんなにも疲れた表情をしているのは珍しい。
「…お手伝いできること、ありませんか?」
「今は大丈夫だよ。ありがとう。ただ、そうだな…また今度、眠れないときにお茶を淹れてくれる?」
「勿論です」
夏彦が夜出掛けていく理由を知らない私には、そんなことくらいしかできない。
けれど、また飲みたいと思ってもらえたなら頑張ってみようと思う。
「そうだ、花菜にもう少しソルトのことを詳しく教えてほしいって連絡しておいたよ」
「もう少し知ることができれば、ソルトに楽しいと思ってもらえるでしょうか…」
「きっとできるよ」
彼はいつも前向きで、相手を包みこむような言葉をくれる。
ただ、それと同時に疑問に思うこともあった。
──彼が家族の話をしようとしないのは、私を気遣っているから?それとも、彼自身にも何かあったから?
「そ、ソルト。隣にいても、いいですか…?」
にゃんとひと鳴きして、膝の上にのってくる。
ちゃんとぬくもりがあってここにいるんだと思うと、なんだかとても安心した。
「…休んでてくださいね」
この時間帯、私は眠ることができない。
いつもなら手縫いでできる作業をして気を紛らわしているところだけれど、ソルトがいるとなんだか危ないような気がして手を止めた。
「ただいま…あれ、月見ちゃんまだ起きてたの!?」
「ご、ごめんなさい」
「いや、起きててもいいんだよ、いいんだけど…疲れてない?」
「いつもこの時間帯は起きていたので、全然眠くないんです」
「そうなんだ…夜更かしはあんまり体によくないんだけどね」
この時間なら、いつもは遅めの夕食を摂っていた時間だ。
当然私の分は用意されていないので、余り物をこっそり調理していた。
「ソルトはご機嫌みたいだね」
「ぐっすりみたいです」
「月見ちゃんが優しいから、側にいると安心できるんだろうね」
そう話す夏彦は少し疲れているように見えて、ソルトを猫用のベッドに寝かせて茶葉を用意する。
「月見ちゃん…?」
「な、なんだか疲れているように見えたので作ってみました」
茶葉については少しだけ知っている。
あの人たちが捨てた本のなかに紛れていたのを、こっそり拾って勉強したからだ。
それに、時々蕀さんたちの中にこういったものが紛れていることがあるので自然と覚えた。
「か、カモミールティーです」
「…ありがとう。まさかこんなご褒美があるとは思ってなかった。いただきます」
もし不味いと思われてしまったらどうしようと不安だったけれど、夏彦は笑って美味しいと言ってくれた。
いつも優しい言葉をかけてくれる彼がこんなにも疲れた表情をしているのは珍しい。
「…お手伝いできること、ありませんか?」
「今は大丈夫だよ。ありがとう。ただ、そうだな…また今度、眠れないときにお茶を淹れてくれる?」
「勿論です」
夏彦が夜出掛けていく理由を知らない私には、そんなことくらいしかできない。
けれど、また飲みたいと思ってもらえたなら頑張ってみようと思う。
「そうだ、花菜にもう少しソルトのことを詳しく教えてほしいって連絡しておいたよ」
「もう少し知ることができれば、ソルトに楽しいと思ってもらえるでしょうか…」
「きっとできるよ」
彼はいつも前向きで、相手を包みこむような言葉をくれる。
ただ、それと同時に疑問に思うこともあった。
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