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春人ルート
第31話
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「ここが、新しい家…ですか?」
「ここってこんなに広かった覚えがないから、俺もちょっと驚いてる」
夏彦さんにも手伝ってもらいながら、春人と新しく住む場所に入ってみる。
そこはいつもいたアパートよりは広くて、王様が住んでいてもおかしくないと思った。
「このマンション使うの、本当に久しぶりなんだね」
「…まあ、そうですね。そこまで頻繁には来ていなかったので」
夏彦さんの前になると途端に敬語になるのが少し寂しい。
「今は仕事じゃないんだから、口調崩せばいいのに。
アッキーはあのまま現場に残ってるんだし」
「…じゃあ遠慮なく」
春人は夏彦さんの一言で敬語をやめた。
そんな様子を苦笑しながら見る夏彦さんの視線は、なんだか柔らかいような気がする。
「そういうところ、ほんとに真面目だよね」
「仕事の時は仕事の時だから。区切りをつけておかないと、切り替えが上手くいかない気がする」
「ハルはもっと肩の力を抜いた方がいいと思うよ」
「そっちはもう少しちゃらさを抑えてもいいと思うけど」
こんなふうに会話するふたりを今まで見たことがなかったけれど、やっぱり仲良しさんなんだと思うと微笑ましい。
「荷ほどきは台所だけ手伝って」
「はいはい、了解!その前にちょっと空気の入れ換えをした方がいいと思うけどね」
「…この暑さでエアコンなしで作業なんかしたら熱中症になる」
「それはそうだろうけど…」
ラビとチェリーを抱きしめたまま少し離れた場所で段ボールを開けていると、春人とばっちり目が合う。
「…君はこっち。それは重いからやめておいた方がいい」
「分かりました…」
色々物を動かしながらどの配置にするか考えていると、春人と夏彦さんが話している声が聞こえてくる。
「──の件についてなら、こっちの方がいいと思うよ」
「…分かった」
なんだか聞いてはいけない話のような気がして、自分の部屋になる場所に引っ込む。
ラビとチェリーに近くにいてもらいながら、元々そんなに多くない荷物を並べ終えた。
春人たちのおかげで増えたものもあるけれど、そこまで沢山は持っていない。
まだしばらく話が終わるまでに時間がかかりそうなので、一先ず植物事典を開いた。
「…ふたりには、こういう花が似合いそうだね」
可愛らしい蕾がついている花で、色がとても鮮やかだ。
…そういえば、どうして私が出せるのは蕀さんたちなんだろう。
可愛い花ではなく、相手を苦しめてしまう毒にもなるものばかり…なんて考えてしまうのはきっと最低なことだ。
──これから先も蕀さんたちに助けてもらわないと、自分だけでは何もできないのに。
「ここってこんなに広かった覚えがないから、俺もちょっと驚いてる」
夏彦さんにも手伝ってもらいながら、春人と新しく住む場所に入ってみる。
そこはいつもいたアパートよりは広くて、王様が住んでいてもおかしくないと思った。
「このマンション使うの、本当に久しぶりなんだね」
「…まあ、そうですね。そこまで頻繁には来ていなかったので」
夏彦さんの前になると途端に敬語になるのが少し寂しい。
「今は仕事じゃないんだから、口調崩せばいいのに。
アッキーはあのまま現場に残ってるんだし」
「…じゃあ遠慮なく」
春人は夏彦さんの一言で敬語をやめた。
そんな様子を苦笑しながら見る夏彦さんの視線は、なんだか柔らかいような気がする。
「そういうところ、ほんとに真面目だよね」
「仕事の時は仕事の時だから。区切りをつけておかないと、切り替えが上手くいかない気がする」
「ハルはもっと肩の力を抜いた方がいいと思うよ」
「そっちはもう少しちゃらさを抑えてもいいと思うけど」
こんなふうに会話するふたりを今まで見たことがなかったけれど、やっぱり仲良しさんなんだと思うと微笑ましい。
「荷ほどきは台所だけ手伝って」
「はいはい、了解!その前にちょっと空気の入れ換えをした方がいいと思うけどね」
「…この暑さでエアコンなしで作業なんかしたら熱中症になる」
「それはそうだろうけど…」
ラビとチェリーを抱きしめたまま少し離れた場所で段ボールを開けていると、春人とばっちり目が合う。
「…君はこっち。それは重いからやめておいた方がいい」
「分かりました…」
色々物を動かしながらどの配置にするか考えていると、春人と夏彦さんが話している声が聞こえてくる。
「──の件についてなら、こっちの方がいいと思うよ」
「…分かった」
なんだか聞いてはいけない話のような気がして、自分の部屋になる場所に引っ込む。
ラビとチェリーに近くにいてもらいながら、元々そんなに多くない荷物を並べ終えた。
春人たちのおかげで増えたものもあるけれど、そこまで沢山は持っていない。
まだしばらく話が終わるまでに時間がかかりそうなので、一先ず植物事典を開いた。
「…ふたりには、こういう花が似合いそうだね」
可愛らしい蕾がついている花で、色がとても鮮やかだ。
…そういえば、どうして私が出せるのは蕀さんたちなんだろう。
可愛い花ではなく、相手を苦しめてしまう毒にもなるものばかり…なんて考えてしまうのはきっと最低なことだ。
──これから先も蕀さんたちに助けてもらわないと、自分だけでは何もできないのに。
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