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冬真ルート
第11話
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「おじさんの話を他の人にしたら駄目だって言ったじゃないか…」
「してない。僕たちはおじさんのこと、誰にも言ってないよ」
妹さんの前に立つお兄さんは震えていて、妹さんは必死に声を我慢しながら泣いていた。
相手は私に気づいていないのか、視線がふたりに集中している。
「仲良く幸せな世界にいこうね」
「い、嫌だ!来ないで!」
やめて、来ないで…そう話したところで、相手は決してやめてなんてくれない。
今目の前で怯えているふたりは、冬真さんたちに助けてもらう前の私だ。
このまま黙って見ているなんてできない。
ただ、無力な私は蕀さんたちに頼るしかなかった。
「──お願い、蕀さんたち」
物陰に隠れていつものように呟いて、おじさんの足に蔦を絡ませる。
「な、なんじゃこりゃあ!?どうなってるんだ、なんで解けない!?」
そのまま思いきり引っ張ると、おじさんはその場で転んだ。
怯えているふたりの体にも別の蔦を巻きつけて、そのまま船の気配がする場所まで飛ばした。
「誰かいるのか?それとも、奴等が仕掛けた罠なのか?」
なんとなくではあるけれど、顔を見られない方がいいような気がする。
そういえば、まだ鞄を渡せていない。
それに、人の気配がふたつ、別の方向から近づいてきている。
「…あと少しでいいんです。時間を稼いでください」
蕀さんたちにそう伝えて、一緒に来てくれていたスノウに鞄を託す。
「妹さんに渡してください。私はここに、あの人をひきつけておきます」
スノウは手紙を運んでこられるくらい頭がいい。
だったらきっと、これで忘れ物は届けられるはずだ。
「見つけた、見つけたぜ…」
「……!」
じゃり、と足元で音がしてから焦ってももう遅い。
一瞬で距離を詰められて、その場から動けなくなる。
ここで殺されるなら、それも悪くないかもしれない…そんなことを考えていると、誰かに体を引き寄せられた。
「可愛い子には手を出すなって、君の周りは教えてくれなかった?」
振り返ろうとしたけれど、しっかり体を捕まえられていて動けない。
「おまえは、」
「まず自分から名乗るのが筋だと思うけど…まあいいや。その代わり、君にはショーの主役になってもらうことにするよ」
その人は飄々と話して、相手にカードのようなものを投げつける。
ただし、それには細い刃がつけられていた。
「い、痛、痛い!」
「もっと刺激が欲しいならまだ相手してあげられるよ」
はじめは冬真さんなんだと思っていたけれど、よく声を聞くと少し違う。
目の前にいた男性は慌てた様子で逃げていった。
「あの、助けていただいてすみません」
「謝るなんておかしな子だね。君は同業者じゃないの?」
「同業者、ですか?」
「だってさっき、」
話の途中ではあったけれど、ナイフのようなものがこちらに向かって飛んでくる。
私を助けてくれた人はそれをひらりとかわして、投げられたものは地面にたたきつけられた。
目の前に立っているのは、今度こそ冬真さんだ。
「…なんでこんなところにいるの?」
「してない。僕たちはおじさんのこと、誰にも言ってないよ」
妹さんの前に立つお兄さんは震えていて、妹さんは必死に声を我慢しながら泣いていた。
相手は私に気づいていないのか、視線がふたりに集中している。
「仲良く幸せな世界にいこうね」
「い、嫌だ!来ないで!」
やめて、来ないで…そう話したところで、相手は決してやめてなんてくれない。
今目の前で怯えているふたりは、冬真さんたちに助けてもらう前の私だ。
このまま黙って見ているなんてできない。
ただ、無力な私は蕀さんたちに頼るしかなかった。
「──お願い、蕀さんたち」
物陰に隠れていつものように呟いて、おじさんの足に蔦を絡ませる。
「な、なんじゃこりゃあ!?どうなってるんだ、なんで解けない!?」
そのまま思いきり引っ張ると、おじさんはその場で転んだ。
怯えているふたりの体にも別の蔦を巻きつけて、そのまま船の気配がする場所まで飛ばした。
「誰かいるのか?それとも、奴等が仕掛けた罠なのか?」
なんとなくではあるけれど、顔を見られない方がいいような気がする。
そういえば、まだ鞄を渡せていない。
それに、人の気配がふたつ、別の方向から近づいてきている。
「…あと少しでいいんです。時間を稼いでください」
蕀さんたちにそう伝えて、一緒に来てくれていたスノウに鞄を託す。
「妹さんに渡してください。私はここに、あの人をひきつけておきます」
スノウは手紙を運んでこられるくらい頭がいい。
だったらきっと、これで忘れ物は届けられるはずだ。
「見つけた、見つけたぜ…」
「……!」
じゃり、と足元で音がしてから焦ってももう遅い。
一瞬で距離を詰められて、その場から動けなくなる。
ここで殺されるなら、それも悪くないかもしれない…そんなことを考えていると、誰かに体を引き寄せられた。
「可愛い子には手を出すなって、君の周りは教えてくれなかった?」
振り返ろうとしたけれど、しっかり体を捕まえられていて動けない。
「おまえは、」
「まず自分から名乗るのが筋だと思うけど…まあいいや。その代わり、君にはショーの主役になってもらうことにするよ」
その人は飄々と話して、相手にカードのようなものを投げつける。
ただし、それには細い刃がつけられていた。
「い、痛、痛い!」
「もっと刺激が欲しいならまだ相手してあげられるよ」
はじめは冬真さんなんだと思っていたけれど、よく声を聞くと少し違う。
目の前にいた男性は慌てた様子で逃げていった。
「あの、助けていただいてすみません」
「謝るなんておかしな子だね。君は同業者じゃないの?」
「同業者、ですか?」
「だってさっき、」
話の途中ではあったけれど、ナイフのようなものがこちらに向かって飛んでくる。
私を助けてくれた人はそれをひらりとかわして、投げられたものは地面にたたきつけられた。
目の前に立っているのは、今度こそ冬真さんだ。
「…なんでこんなところにいるの?」
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