物置小屋

１人向け・看病系

紅い君と青い星(ヴァンパイアハーフの恋人)

こんばんは...って、その怪我どうしたの？
走ってたら転んだって...本当にそれだけ？取り敢えず傷口は洗った方がよさそうだね。
ん？今日は帰った方がいいって、どうして？...あ、そっか、血が出てるから僕が理性を飛ばしちゃうんじゃないかって心配してくれてるんだね。
ハーフとはいえ僕がヴァンパイアだから、刺激になっちゃうんじゃないかって...僕なら大丈夫だよ。
ここで怪我人を放っておくくらいなら、これくらい耐えてちゃんと手当てした方がずっといい。
それに、相手が君なら尚更放っておけないよ。
はい、腕出して。そのままじっとしててね...ごめん、水滲みた？
傷口洗っておかないとばい菌が入るといけないから、もう少しだけ我慢してね。
それから足も出して。...これ、相当痛かったでしょ？このままだと本当に悪化しちゃうかもしれない...すぐ消毒するね。
そんな嫌そうな顔しない。...ほら、あんまり痛くなかったでしょ？
あとは包帯を巻いて...ほら、できた。
君にありがとうって言われるの、すごく嬉しいな。
...っ、今そういう笑顔を見せられたら、僕は...。
ううん、なんでもない。ちょっと洗面所かりるね。

どうしよう、このままだと僕は彼女を...。今日はもう帰った方がいいかもしれない。
それとも、前みたいに自分ので誤魔化そうか...え、いつからいたの？
ちょっと手がかゆくなっちゃったから洗ってただけで...噛みたいのって、君は、本当に...大丈夫、だから。
謝らないで...僕が、手当てさせてほしいって、言い出したんだし、あんまり...気にしないでほしいな。
大丈夫だと、思ってた。...予想以上に、破壊力がすさまじいよ。
だけど、少しでも君といたい。
お願い、ちゃんと我慢する、から...ここにいさせて。
君の為なら、このくらい我慢する...。
怪我して、ただでさえ血液が足りてないはずなのに...あげるなんて、そんな優しい笑顔で言わないで。
...っ、今噛んだら、手加減できない...。
それでもいいって、駄目だよ、そんな簡単に言ったら...。
私は信じてるからって...ごめん、ちょっとだけ噛むよ。
もう、我慢できない...っ。
痛くなかった？ごめん、結局我慢できずに噛んじゃった...僕、ダメダメだね。
そんなことないって、君の優しさにはいつも救われる。
この間会った時に次は血をあげるって約束したからって、覚えてたんだね...。
僕の方が助けられちゃったね。本当にありがとう。
君が笑ってくれるなら...バイト、早くあがってきてよかった。
ところで、そろそろ怪我をした本当の理由を教えてくれないかな？
自転車に轢かれそうになってる猫を助けたからって...やっぱり君は優しいね。
今日は側にいてほしいって...分かった、君がそれを望むなら。
1回呑ませてもらったら僕は本当に大丈夫になるから、君が眠るまで隣にいる。
少しだけ話でもしようか。
僕は目が冴えちゃって全然眠くないから、君がいいならだけど...本当？ありがとう。
どうかしたの？傷が少しだけ痛くなくなった？...そっか、それならよかった。
何もしてないよ、本当にただ君の血をもらっただけ。
眠くなっちゃった？いいよ、それじゃあおやすみ。

...っ、痛みをもらったけど、これだけ痛かったのか...。
僕も同じところに怪我があると疑われちゃうだろうから、彼女には分からないようにしないと。
本当は僕が全部持っていけたらよかったんだけど、半分じゃこれが限界みたいだ。
...優しい彼女の怪我が、少しでも早く治りますように。
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ヴァンパイアハーフ...久しぶりなような気もします。
今回は青い星...結婚式のサムシングフォーのうちの『サムシングブルー』でもよく登場すると言われている花、ブルースターをイメージして綴ってみました。
花言葉は、『幸福な愛』『信じ合う心』。
どんなものにも必要になることではないでしょうか...？