物置小屋

１人向け・看病系

分かりたい痛み-泣かないver.-(『泣けない、泣かない。』シリーズです)

おはよう。今日も迎えに来た。
大丈夫大丈夫！今から向かえば余裕で遅刻を回避できるから。
それより...なんか、具合悪い？
いや、なんでもないならいいんだけど...もし気分が悪くなったらすぐ言って。
ほら、そろそろ電車出るから乗ろう。


おはようございます。...先生、冷やかす為に近づいてきたんですか？
恥ずかしいからそういうのやめてください。
ほら、行こう。

...ねえ、やっぱり大丈夫じゃないでしょ？
保健室で休ませてもらおう。
ほら、ふらついてるし...大丈夫、俺が支えるから。
こんにちは、先生。ちょっとベッドかります。
え...分かりました。会議、気をつけて行ってきてくださいね。
鍵はちゃんと閉めて、いつものところに戻しておきます。
...ん？何か変だった？
俺だってちゃんと敬語を使うときもあるよ。
それより、なんでそんなにふらふらなのか心当たりは？
薬？...まさか、かなりの量を飲んだとか？
そっか、副作用か...ちょっと吃驚した。
俗に言う過剰摂取をしたんじゃないかって...焦った。
ごめん、俺は薬を毎日服用したことないからどういう症状とか全部は分からない。
想像することしかできないけど、とにかく体が重いと感じてるってことだよね？
なかなか大変そうだな...いつもこんなふうに眠くなる？
最近薬が変わったから...成程、要は体がまだ慣れてないのかもしれないってことか。
そんなに謝らなくても大丈夫だよ。
俺がやりたいからやってるだけだし、今日の授業は2時限目からだから。
早く来たのは、君と一緒に登校したかったから。
生徒会長としての仕事があるときもあるし、早く行っても損はないかなって思ったんだ。
そうだ、君の担任の先生には知らせておかないとね。
どうしたの、袖を掴んで...なんて、冗談。
してほしいことがあるなら素直に言ってくれていい。
たとえば...寝るまで側にいて、とか。
当たった？それならよかった。
先生に知らせるのは君が寝た後にする。
何も心配することはないから、ゆっくり休んで。
だんだん呂律が回らなくなってきてるし、一旦ちゃんと眠った方がいい。
授業は参加したいんでしょ？何時限目から？
...分かった、それじゃあその時間になったらちゃんと起こすよ。
それじゃあ、おやすみ。

...寝たか。あ、先生...静かに。
今やっと眠れたみたいなんで、起こしたくないんです。
ちょっと体調崩したみたいです。
俺ここで作業するので、放課後生徒会でやる予定のものがあったら持ってきてもらっていいですか？
みんなの負担をできるだけ減らすのも、生徒会長の仕事なので。
ありがとうございます。...お願いします。
...昨日あんまり寝てなかったのかな。
起きたときは、ちゃんとよくなってるといいな。
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泣かないver.は学校の話になりがちです。
いつかまた、両ルートをクロスさせたような話を綴ってみたいです。