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1人向け・慰め系
拝啓、どこかにいる誰かへ(箱庭シリーズ・メッセージボトル)
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こんにちは。はじめまして。
俺は手紙なんて書いたことがありません。つまりは、これがはじめましての手紙です。
1年に1度、願いを叶えてくれる存在が…いや、欲しいものをくれる存在がいると彼女が話していたのでこっそり書いてみることにしました。
俺自身、欲しいものはありません。
だけど、俺がいる箱庭から出してあげたい子がいます。
俺は彼女が創り出したこの場所から出ることができません。
彼女は俺と違って現実に存在している人間です。…だからどうか、俺に叶えられないことを叶えてくれる人を、居場所を、彼女を大切に想ってくれる人と出逢える機会をあげてください。
俺にできることは限られています。
側にいて話を聞くことができるのは、この箱庭の中だけ。
だけど、彼女が辛い思いをしている世界はここではありません。
俺に現実に行く手段がないから、こんなことしかできなくてごめんなさい。
誰でもいいから、どうかそちらの世界で彼女を支えてください。
彼女はとても優しい人で、けれど心に大きな傷を負っています。
この世界だけでは、いつか限界がきてしまうかもしれません。
…傷ついた心に寄り添ってくれる人を、彼女と出逢わせてください。
この場所がなくならないうちに…俺がいなくなったとしても大丈夫なように、現実での居場所を彼女に作ってください。
俺はどうなってもいいから、どうかこの願いが誰かに届きますように。
…今日もお疲れ様。今夜も星が綺麗だね。
もう少しゆっくり見ていよう。ここが君にとって寛げる場所になっているならよかった。
ん?ああ、折角海が近いから、ボトルメッセージっていうのを流してみたんだ。
君も書いてみる?拾った人がいたら、いつか返事がくるのかな。
…そうだね。いつかそんな日がきたら面白いかもしれない。
ちゃんと誰かに届くといいな…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
手紙の形はひとつではないのではないか、ということで綴ってみました。
俺は手紙なんて書いたことがありません。つまりは、これがはじめましての手紙です。
1年に1度、願いを叶えてくれる存在が…いや、欲しいものをくれる存在がいると彼女が話していたのでこっそり書いてみることにしました。
俺自身、欲しいものはありません。
だけど、俺がいる箱庭から出してあげたい子がいます。
俺は彼女が創り出したこの場所から出ることができません。
彼女は俺と違って現実に存在している人間です。…だからどうか、俺に叶えられないことを叶えてくれる人を、居場所を、彼女を大切に想ってくれる人と出逢える機会をあげてください。
俺にできることは限られています。
側にいて話を聞くことができるのは、この箱庭の中だけ。
だけど、彼女が辛い思いをしている世界はここではありません。
俺に現実に行く手段がないから、こんなことしかできなくてごめんなさい。
誰でもいいから、どうかそちらの世界で彼女を支えてください。
彼女はとても優しい人で、けれど心に大きな傷を負っています。
この世界だけでは、いつか限界がきてしまうかもしれません。
…傷ついた心に寄り添ってくれる人を、彼女と出逢わせてください。
この場所がなくならないうちに…俺がいなくなったとしても大丈夫なように、現実での居場所を彼女に作ってください。
俺はどうなってもいいから、どうかこの願いが誰かに届きますように。
…今日もお疲れ様。今夜も星が綺麗だね。
もう少しゆっくり見ていよう。ここが君にとって寛げる場所になっているならよかった。
ん?ああ、折角海が近いから、ボトルメッセージっていうのを流してみたんだ。
君も書いてみる?拾った人がいたら、いつか返事がくるのかな。
…そうだね。いつかそんな日がきたら面白いかもしれない。
ちゃんと誰かに届くといいな…。
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手紙の形はひとつではないのではないか、ということで綴ってみました。
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