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第24章『冬が終わる』
第141話
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ぱりんと何かが割れる音がして、驚いて体を起こす。
「…目が覚めた?」
ゆっくり目を開けると、目の前には心配そうにこちらを見つめる氷雨君の顔があった。
「あの、さっきの怪獣さんは…?」
「動かないで」
ふと視線をやると、相手の体は傷だらけになっていた。
《タベモノ、タベモノ…》
「…あなたがひもじい思いをしたのは分かりました。でも、人は餌じゃありません」
氷の壁はいつの間にかただの凶器になっていて、相手の体を氷雨君がしっかり押さえているみたいだった。
《ア?ウゴケ…》
「急所は避けました。これ以上攻撃を続けるつもりなら、こちらも手加減はできません」
《…クイモノ、クイモノ、クイモノ!》
やっぱり理性がないみたいで、全然話している気がしない。
「……おい」
かろうじで残っていた氷の壁を崩す怪獣を前に、氷雨君の目に鋭い光が宿る。
「少々おいたがすぎるようなので、相手していただきましょうか」
《クイモノ?》
「ああ。特大だ」
氷雨君は風をあやつって、小さな旋風を沢山発生させた。
彼の人間じゃない部分の影響なのか、私に教えてくれたみたいに霊力を自由自在に動かせるのか…未だによく分からない。
「そんなに食べたいならこれでも囓ってろ」
《ヘ?》
相手が間抜けな声を出すのとほぼ同時に、耳が痛くなるくらい突風が吹き荒れる。
相手の体にはさらに傷が刻まれて、どんどん体が灰になっていく。
呆然と立ち尽くしていると、灰が氷雨君に向かって飛散しはじめた。
「駄目!」
箒から大量の氷の花が溢れて、なんとか灰を凍らせることができた。
それなのに、どうしてこんなに息苦しいんだろう。
「無理しすぎだ。どうして俺なんかのために…」
「氷雨君が傷つくのを黙って見てるだけなんて、できない」
息が上手く吸えてない気がする。
霞む視界のなか、氷雨君に抱きしめられた。
「この車両を切り離す。それからすぐ手当てするから、もう少しだけ我慢して」
氷雨君の頭には、うっすら硬いものが視える。
やっぱり気になるけど、声を出すこともできなかった。
「…これ、ゆっくり飲んで。肺まで凍ってなかったらそれで治るはずだから」
言われたとおり渡されたコップの中身を飲むと、蜂蜜みたいな味がした。
「……お、美味しい」
「それはよかった」
「い…」
「ごめん。早めに治療しておかないと大変なことになりそうだから」
自分の指があんまり動かせないことに今更気づく。
氷雨君はなんとか動くように必死で温めてくれた。
「…痛い?」
「さっきより、平気。ありがとう」
「詳しい話は後で聞かせてもらうから」
なんだか氷雨君の言葉に悲しみが滲んでいる気がする。
もう少し温まったら話をしよう…そう思いながら持っているコップを傾けた。
「…目が覚めた?」
ゆっくり目を開けると、目の前には心配そうにこちらを見つめる氷雨君の顔があった。
「あの、さっきの怪獣さんは…?」
「動かないで」
ふと視線をやると、相手の体は傷だらけになっていた。
《タベモノ、タベモノ…》
「…あなたがひもじい思いをしたのは分かりました。でも、人は餌じゃありません」
氷の壁はいつの間にかただの凶器になっていて、相手の体を氷雨君がしっかり押さえているみたいだった。
《ア?ウゴケ…》
「急所は避けました。これ以上攻撃を続けるつもりなら、こちらも手加減はできません」
《…クイモノ、クイモノ、クイモノ!》
やっぱり理性がないみたいで、全然話している気がしない。
「……おい」
かろうじで残っていた氷の壁を崩す怪獣を前に、氷雨君の目に鋭い光が宿る。
「少々おいたがすぎるようなので、相手していただきましょうか」
《クイモノ?》
「ああ。特大だ」
氷雨君は風をあやつって、小さな旋風を沢山発生させた。
彼の人間じゃない部分の影響なのか、私に教えてくれたみたいに霊力を自由自在に動かせるのか…未だによく分からない。
「そんなに食べたいならこれでも囓ってろ」
《ヘ?》
相手が間抜けな声を出すのとほぼ同時に、耳が痛くなるくらい突風が吹き荒れる。
相手の体にはさらに傷が刻まれて、どんどん体が灰になっていく。
呆然と立ち尽くしていると、灰が氷雨君に向かって飛散しはじめた。
「駄目!」
箒から大量の氷の花が溢れて、なんとか灰を凍らせることができた。
それなのに、どうしてこんなに息苦しいんだろう。
「無理しすぎだ。どうして俺なんかのために…」
「氷雨君が傷つくのを黙って見てるだけなんて、できない」
息が上手く吸えてない気がする。
霞む視界のなか、氷雨君に抱きしめられた。
「この車両を切り離す。それからすぐ手当てするから、もう少しだけ我慢して」
氷雨君の頭には、うっすら硬いものが視える。
やっぱり気になるけど、声を出すこともできなかった。
「…これ、ゆっくり飲んで。肺まで凍ってなかったらそれで治るはずだから」
言われたとおり渡されたコップの中身を飲むと、蜂蜜みたいな味がした。
「……お、美味しい」
「それはよかった」
「い…」
「ごめん。早めに治療しておかないと大変なことになりそうだから」
自分の指があんまり動かせないことに今更気づく。
氷雨君はなんとか動くように必死で温めてくれた。
「…痛い?」
「さっきより、平気。ありがとう」
「詳しい話は後で聞かせてもらうから」
なんだか氷雨君の言葉に悲しみが滲んでいる気がする。
もう少し温まったら話をしよう…そう思いながら持っているコップを傾けた。
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