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病の話
体調不良
しおりを挟むノルンくん救出から1週間経った。
僕とフェルは最近、騎士団の仕事をしてる。
とはいえ僕は見学だけど…
「ルナ~」
「フェル。おかえり」
ベンチに座って稽古を見ていたらフェルが来て僕に抱きつく。
「ルナの補充~」
「いいよ。僕も後でフェルの補充したい」
するとフェルは僕を強く抱きしめてくれる。
ノルンくんの事件からフェルと絆が強まったし、フェルの愛を沢山知れて嬉しい。
「副団長!!」
「アルト、どうしたの?ん?ミルラ!?」
フェルと抱き合ってたらアルト様がミルラ様を抱き上げて傍に来た。
「実はミルラがいきなり倒れて…」
「待ってて、今癒す…」
フェルが癒しの魔法を使おうとするがバチンと弾かれる。
「え?」
「癒しの魔法が効かない?」
「けほっ…ある…と?」
するとミルラ様が苦しそうな咳をしてアルト様を見つめる。
「ミルラ、大丈夫?」
「はぁ…くるし…い…むね…」
「発作みたいだけど違うよね」
アルト様はベンチにミルラ様を寝かしボタンを緩める。
「発作なら魔法効くし…」
「けほっ…けほっ」
「ルナ?」
「ぁ…え?けほっ…ごほっ…」
「ルナ様!?」
ミルラ様を見ていたら僕も咳が出て胸が痛くなる。
立ってられなくて座り込んでしまう。
「はぁ…っ…なに…これ…」
胸が痛い。発作とは違う。締め付けられるように痛む。
「うっ…げほっ、こほっ、ごほっ…」
「ルナ大丈夫!?待ってて癒す…え?また?」
フェルが背中を触ってくれて、癒しの魔法をつかうけど、またバチンと言う音がして弾かれた。
「はぁ…はぁ…うっ…ゲボ…うぇ」
「ルナ!」
「ルナ様!!」
胸が痛くて苦しくて、そして咳が出た瞬間、僕は吐いてしまう。
フェルとアルト様の焦った声がするが吐き気が止まらず口から、朝食べたものを吐く。
「と、とりあえず救護部屋に運ぼう!アルトもミルラをは運んで!」
「分かりました!」
「ルナ、ごめん。ちょっと揺れるよ」
フェルが僕を抱き上げてくれる。
「げほっ…けほっ…いた…い」
「ルナ…」
「ふぇる…胸…いたい…」
「待ってて。救護部屋には薬があるから…」
僕は苦しくて涙が溢れる。
痛い、苦しい、吐きそう…
そう思いながら僕はフェルの肩に顔を埋めたのだった。
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