【ライト版】元死にたがりは、異世界で奴隷達と自由気ままに生きていきます。

産屋敷 九十九

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第4章 奴隷と暮らす

第1話

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「まず、メシにするか。確か正餐室食事場所が二階で、キッチンが一階だったよな……」

正餐室食事場所として使われてたなら、そこで食べた方がいいのか? いや、でも……)

 あれこれ考えた末に、彼らに聞く。

「一々、二階まで上がって正餐室食事場所まで運ぶの面倒だし、キッチンのところでメシもまとめて済ませるか。おまえらはどう思う。キッチンの部屋と正餐室食事場所は分けた方がいいか? それとも、一緒にした方がいいか?」

 特に場所に拘りはないようで、一緒にしてもいいという反応だった。

 私たちはキッチンへ向かい、アイテムボックスから圧縮されてキューブボックスになっている食器棚や皿、テーブル、椅子、時計、冷却食料庫冷蔵庫を取り出し、設置する場所に置いてキューブのへこんだところをぐっと押した。すると、ロボットがトランスフォームするかのように変形して、中から家具が出てきた。

(おぉ……!)

 各家具の位置は私が決め、彼らに指示しながら設置し、皿などを棚へ収納していく。

 ようやくキッチンらしくなったところで、食料品をアイテムボックスから取り出し、冷却食料庫冷蔵庫に押し込んだ。

「さて、作るか……」

 そして私はエプロンを付けて腕まくりをし、手を洗った。

「私もお手伝いしましょうか」

「あぁ、助かるよ」

 礼を言って、私はエルフにエプロンを手渡した。

 私とエルフがご飯の支度をする間、他の皆にはキューブボックスの仕分けと風呂の準備を任せた。

 大鍋ふたつに水、酒、みりん、塩、醤油を入れたものと、水道水の入った冷水沸騰器やかんを用意して火をつけようと、昨夜のように調理用加熱器コンロに埋め込まれた魔石に手をかざして魔力の流れをイメージしたが、つけられなかった。

 昨日と今日で何が違ったんだろうと疑問に思ったが、深く考えるのを止め、無属性の魔結石で火をつけた。エルフが不思議なものを見るかのような顔で私を見てきたが、知らない振りをする。

 沸騰するまでのその間、豆腐、白菜、エリンギ、人参、椎茸、長葱、水菜、豚ロース肉を一口サイズにふたりでざく切りしていった。

 そして新たに大鍋をひとつ取り出し、米を入れて五回ほど水にさらして洗った後、米に被るくらいの水を入れて放置する。

 暫くして火にかけていた大鍋ふたつがカタカタと音を立て沸騰し始め、蓋を浮かした。その合図に蓋を取れば、蒸気と共に醤油ベースの素朴なスープの香りが私の顔を包み込む。

 切った食材を沸騰した鍋にふたりで豪快に入れて蓋を閉めて煮込み、食材に味を染み込ませる。その隣りで、沸騰してヒューと鳴き出してから十分は経過したであろう冷水沸騰器やかんは火から下ろして横に退けておいた。

 水道水を冷水沸騰器やかんで沸騰させたのは、これを飲み水にするためだ。塩素的なものが入っているかもしれないから、それを抜くために水道水を沸騰させていた。

 泊まっていた宿でルームサービスを頼んだ時、水が運ばれてきた。それに加え、あの時のメニュー表には紅茶はあったが、緑茶や麦茶はなかったので、ご飯の時にお茶を飲む習慣がないのではと考えたのだ。

(ご飯に紅茶は流石に合わないだろうしな……)

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