王に振られた公爵令嬢は王の側近に拾われる

空田かや

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2 プロポーズ ※

そうこうしている間にもルドンは、すけすけの、いかにもというナイトドレスの
中に手を入れ、優しくまさぐってくる。

そして胸の頂きまできた手は、頂点を人差し指で、もったいぶっていじりながら
ピタリと止まる。

「うっ…。」

我慢していた吐息が、スピナから漏れる。

ナイトドレスの上から乳首に口づけをしようと、顔を近づけたルドンは
ほとんど裸のスピナに対し、自分が、まだ何一つ脱いでいないことに
気がついた。

面倒くさそうに、いつも着ているフード付きのローブを脱ぐ。

するとその中には、顔とはかけ離れた戦闘服を着た男の体があった。
そして、その体の上には甲冑が着けられている。

学生時代から、スピナは彼がローブを脱いだ所を見たことがなかったので
下に、このようなごつい甲冑を着けているなどとは思ってもみなかった。

思えば、王を守るのが仕事の、第一側近である彼はいつでも戦闘体制で
いなければならないのである。

「ふう…。面倒くさいな。」

彼はそう言うと、ガシャン、ゴトンと甲冑を放り投げ、それらを乱雑に
床へと脱ぎ散らかした。
そして、上半身がほとんど裸のようなナイトドレス姿で、食い入るように
ルドンの体を見ているスピナに覆い被さった。

せわしげにスピナの顎を乱暴に掴むと、自分の顔の方へとぐいっと近づける。

「…待たせた。わるい。」

そう言うと、むさぼるように口づけをした。

まるで焦っているかのように。

結婚式の形式的な口づけと合わせても2回目の口づけである。

なのに、ルドンは、当たり前のように口の中をこじあけ、舌を入れ
情熱的なキスをしてくる。

2回目といえど、スピナがわかった事は、彼はキスが上手だということ。

唇が近づく時はドキドキと緊張するが、一旦、彼がそれを始めれば
それはとても気持ちがよく、体はとろける。
抵抗などできない。
永遠に続いてほしいほどの快楽だ。

そして、流れるような所作でスピナの体を再びまさぐる。

特に胸のあたりにくると、スピナの口から吐息が漏れるという事に
気づいたルドンは、わざと頂きを執拗になでまわす。

震えながら顔を赤くし、声を殺して感じているスピナを見て
ルドンはクスリと笑い

「かわいいな…。」

ともらした。

スピナは恥ずかしく、また気持ちがよく、そして何より今の状況に
自分がそぐわっていない事実に、脱兎のごとく逃げ出したくなる。

この国では、学校卒業時に結婚相手を決めるという習慣がある。

勿論、例外もあって、相手を選び放題の王族や、誰からも相手にされない者は
除外される。

しかし、学校に通う貴族のほとんどは卒業パーティーまでには相手を決めていた。

スピナは容姿は十人並み。
公爵令嬢であるにもかかわらず、誰からも結婚の申し込みを受けられず
最後に勇気を出して、初めて王子に話しかけるも、当然のごとく無視をされた。

そして、すごすごとみっともなく帰宅しようとした時
王子の隣にいた側近のルドンが、軽く手を上げ

「私は爵位を持っていないが、誰もあなたとの約束がないのであれば
私が結婚を申し込んでもよいですか?」

と笑顔で言い放ったのである。

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