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目覚めの朝、女装への第一歩
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目が覚めた。
やれやれ、昨日は飲みすぎたな。
今日は昼からカノジョとデートだけど、まだ8時だからもう少し寝られるなと、ケータイで時刻を確認したついでに未読メールなどチェックしてから、それをベッドの上に放り出して仰向けになると視線の先に天井があった。
(え?あれ??)
一度目をつぶって、改めてもう一度天井を見た。
「えっ!」
僕の知っている天井じゃない、それはつまり僕の部屋じゃない!!
そうか!!!昨日飲み会が終わり店を出ると、たまたまコシミチさんが隣にいて、
「お疲れさま。電車で帰るの?」
「そうですね」
「駅まで歩くとそこそこあるから、俺の車乗ってく?そこの駐車場に停めてあるし」
という会話をして誘われるがまま車に乗った記憶がある。その後、車の中で寝てしまって起きた時にはコシミチさんの家の前で、確か僕はリビングのソファでウトウトしていたはずだか、そこからの記憶が全然ない。
コシミチさんが寝室に運んできてくれたのだろうか。僕は男としては小柄だけど、コシミチさんは背が高いものの細身で力強い印象はないから、リビングから寝室まで大人の男を運ぶのは大変だったのではないだろうか。
八畳ほどの寝室は和室で、低床のベットが置かれていた。ちょっと良い旅館のような雰囲気の室内だ。コシミチさんの姿はない。
僕はベッドに寝ていて、アクリル毛布を膝に挟みながら寝ていたようだ。肌に触れる毛布の感触が気持ちいい。
肌に触れる毛布がツルツルで気持ちいい?
(ん?)
(え?あれ??何故???)
衣服越しだとすると毛布が直接太腿に触れるわけがない。
だけど太ももに毛布の感触がある。
ということは、肌に直接毛布が触れているとこになる。暑くて寝ている間に無意識に脱いでしまったのだろうか。
「昨日着ていた服はどこに?」
寝返ると肩にざらっとした感触がした。
「なに?」
枕元に生成りの麻縄が束になってあった。ビクッとして上半身を起こして反対方向を見ると、赤くて太い蝋燭が転がっている。
(え、どういう事?)
その他にもベットの下に大人の玩具らしき物が何個も散らばっていた。
「えー何これ、何これ、何これー!?」
昨日の夜、僕は何をしてしまったのか、何をされたのだろうか。怖くてベッドの上で毛布を体に巻きつけて震えるしかなかった。
「怖い怖い怖いー」
「おはよう」
コシミチさんが寝室の引き戸を開けて、そこからひょっこり顔を出してきた。
「朝ごはんできてるよ」
寝室のグロテスクな光景とは真逆な爽やかな笑顔のコシミチさん。白い歯がこぼれている。一瞬なんだかとてもカッコ良い気がした。
「質問していいですか?」
毛布に包まりながら恐る恐る挙手する。
「どうぞ」
「もしかして昨日の夜、僕なんか悪いことしちゃいました?」
コシミチさんは視線を天井に向けた後、
「うーん、どうだろう?とりあえず淹れたてのコーヒーでも飲んでから、それからにしない?」
そう言って去っていった。
廊下にはきちんと畳まれた昨日着ていた僕の服と、未開封の清潔な白の下着が置かれていた。
今一度寝室の方を振り返る。ベッドの上にはやはり麻縄や赤い蝋燭。
「怖い怖い怖いー」
走って寝室を後にした。
やれやれ、昨日は飲みすぎたな。
今日は昼からカノジョとデートだけど、まだ8時だからもう少し寝られるなと、ケータイで時刻を確認したついでに未読メールなどチェックしてから、それをベッドの上に放り出して仰向けになると視線の先に天井があった。
(え?あれ??)
一度目をつぶって、改めてもう一度天井を見た。
「えっ!」
僕の知っている天井じゃない、それはつまり僕の部屋じゃない!!
そうか!!!昨日飲み会が終わり店を出ると、たまたまコシミチさんが隣にいて、
「お疲れさま。電車で帰るの?」
「そうですね」
「駅まで歩くとそこそこあるから、俺の車乗ってく?そこの駐車場に停めてあるし」
という会話をして誘われるがまま車に乗った記憶がある。その後、車の中で寝てしまって起きた時にはコシミチさんの家の前で、確か僕はリビングのソファでウトウトしていたはずだか、そこからの記憶が全然ない。
コシミチさんが寝室に運んできてくれたのだろうか。僕は男としては小柄だけど、コシミチさんは背が高いものの細身で力強い印象はないから、リビングから寝室まで大人の男を運ぶのは大変だったのではないだろうか。
八畳ほどの寝室は和室で、低床のベットが置かれていた。ちょっと良い旅館のような雰囲気の室内だ。コシミチさんの姿はない。
僕はベッドに寝ていて、アクリル毛布を膝に挟みながら寝ていたようだ。肌に触れる毛布の感触が気持ちいい。
肌に触れる毛布がツルツルで気持ちいい?
(ん?)
(え?あれ??何故???)
衣服越しだとすると毛布が直接太腿に触れるわけがない。
だけど太ももに毛布の感触がある。
ということは、肌に直接毛布が触れているとこになる。暑くて寝ている間に無意識に脱いでしまったのだろうか。
「昨日着ていた服はどこに?」
寝返ると肩にざらっとした感触がした。
「なに?」
枕元に生成りの麻縄が束になってあった。ビクッとして上半身を起こして反対方向を見ると、赤くて太い蝋燭が転がっている。
(え、どういう事?)
その他にもベットの下に大人の玩具らしき物が何個も散らばっていた。
「えー何これ、何これ、何これー!?」
昨日の夜、僕は何をしてしまったのか、何をされたのだろうか。怖くてベッドの上で毛布を体に巻きつけて震えるしかなかった。
「怖い怖い怖いー」
「おはよう」
コシミチさんが寝室の引き戸を開けて、そこからひょっこり顔を出してきた。
「朝ごはんできてるよ」
寝室のグロテスクな光景とは真逆な爽やかな笑顔のコシミチさん。白い歯がこぼれている。一瞬なんだかとてもカッコ良い気がした。
「質問していいですか?」
毛布に包まりながら恐る恐る挙手する。
「どうぞ」
「もしかして昨日の夜、僕なんか悪いことしちゃいました?」
コシミチさんは視線を天井に向けた後、
「うーん、どうだろう?とりあえず淹れたてのコーヒーでも飲んでから、それからにしない?」
そう言って去っていった。
廊下にはきちんと畳まれた昨日着ていた僕の服と、未開封の清潔な白の下着が置かれていた。
今一度寝室の方を振り返る。ベッドの上にはやはり麻縄や赤い蝋燭。
「怖い怖い怖いー」
走って寝室を後にした。
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