異世界真百鬼夜行物語

楠本リュート

文字の大きさ
6 / 7
第一章

第四話 試験

しおりを挟む
とうとう学園入学試験本番がやってきた。
これといって特に対策をしてきた訳でもないが大丈夫だろう、まあ根拠はないが。

王都に引っ越してくるまでは深夜に来ては適当にぶらつく程度で王都のことは特に知らなかった為、引っ越してきてから今日までの二週間は情報収集にあたっていたが貴族の愛人がどうとか性癖が酷いやらなどのどうでもいい上にうちの子達の教育に悪い情報が手に入り出してから調べるのをやめた。
なのでこれといってめぼしい情報はない。
分かったことといえば王都内の学園や冒険者ギルドといった主だった建物の位置ぐらいだ。
ちなみに屋敷から学園までの距離は徒歩約25分といった感じだ。

入学試験に臨むのは俺、マナ、シルフの三人。志願者の中から人族に見え、かつ誰が来ようがキョウヤを守れるという観点からこの二人が選ばれた。

という訳で現在三人で試験会場である学園へ向かっている。

「イーズちゃん凄かったねー!」
「そうだな」

イーズ、二週間前に拾った奴隷少女だ。キョウヤの持つスキル奴隷術で奴隷契約を上書きし今ではキョウヤが主人になっている。普通はそんなことできはしないのだが魔力量のゴリ押しで無理やり上書きしたのだ。
現在イーズは今の状況に慣れたのか今では炊事洗濯といった仕事をこなしている。

で、何が凄かったのかということだが。
イーズには魔法の才能があったらしく魔法を次から次へと覚えてしまったのだ。
二週間足らずで魔法を覚えたなどと口にすれば鼻で笑われ信じてはもらえないだろう。だがレベルが低い故の魔力量の低さもあり高位の魔法は覚えることはできなかったが、火・水・土・風といった基本四属性に加え回復魔法の計五属性の魔法の低位まで覚えてしまったのだ、これだけでイーズの魔法の才能は恐ろしいものだと言える。

「着いたな、国立第一学園」

王立第一学園の入学試験が幕を開けるのであったーー



***



第一試験[一般教養]

王国の歴史や地理に算術や魔物学といった幅広い知識を求められる試験。
他と違い今まで一度も唯一満点を出されたことのない試験である。


「歴史や地理に関しては知らないからいいにしてもこの”次のオセロの盤面で黒の最善手は何?”って問題は必要あったのか?」
「思考力を試す問題なのかと私は思います」
「なるほど」


第二試験[魔法理論]

魔法に関する知識を求められる魔法の筆記試験。


「魔法の筆記試験なのに召喚術についての問題がいくつかあったな。魔力を要するから魔法扱いになっているのであろうか?」



第三試験[魔力量検査]

魔力測定器である水晶に魔力を注ぎ魔力量によって点数をつける試験。
過去五年の入学試験データを参考に点数をつける。


「ヒビ入ってたな……割れる前に止まってよかった……」



第四試験[魔法実技]

20メートル先の的目掛けて魔法を放つ試験。
魔法の威力や正確さを測る試験。


俺は人魂という青白い火の玉の妖怪を召喚し的へ飛ばせた。威力はほぼ無だった。
ちなみにマナとシルフは的を木っ端微塵に破壊していた。周りは目玉が飛び出るんじゃないかってくらいに驚いていた。


第五試験[身体能力]

身体能力を測る試験。
走力や跳躍力などといった能力を魔力なしで測る試験。


「種族ごとの得手不得手が表れていて面白かったな」


第六試験[戦闘技術]

教師と一対一で打ち合い戦闘技術を測る試験。
見込みのある者には教師の遠慮が徐々になくなっていくらしい。


「攻撃できないからひたすら躱していたな」
「教師の人、顔真っ赤にしてたねー!」



***



毎年300~350点ぐらいが合格最低点らしい。
満点の半分弱だ。正直なところ合格しているのかどうか微妙だ。

合否はどうなっているやら……
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...