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8■きらめく初夏☆物憂い木漏れ日 SIDE:歩(了)
19.人騒がせなあゆ
しおりを挟む「歩! どこだー? 」
うとうととまどろんでいると、どこかから空也の声が聞こえた。
目を開けると、少し空が明るくなり始めていた。
「空也ー? いるよー」
オレが答えると、春日さんが立ちあがって手をひらひらと振った。
「歩! 」
春日さんの手を見つけた空也が、崖の上から顔を出した。
「優哉!? お前ら、何してんだ」
「二人でなかよく野宿を」
春日さんはふふっと笑うと、オレを抱き上げて空也の手の方へ差し出した。
オレは空也に抱き上げられ、無事崖の上へ上り、春日さんも身軽にひょいっと上った。
「すっかり夜が明けたねー」
「何余裕こいてんだよ、心配したんだぞ、なんで優哉が一緒なんだ」
空也がすごい勢いで春日さんに言った。でも相変わらず春日さんは余裕の表情を浮かべていた。
「あ、オレが悪いんだ…」
「歩…なんでいつもほんとに…」
空也がオレを力いっぱい抱きしめて、苦しかったけど、また心配させてしまったんだなと思って、そのままの状態で我慢した。
「空也、とりあえずシャワー浴びさせてあげたら? 抱きつくのはその後でいいじゃない」
春日さんの一言で、やっと空也が腕を解いてくれた。
部屋に戻ると、ノンがオレに抱きついて泣き出した。
「ええ? ノン? 」
「ばか…あゆ…心配ばっかりさせて…」
「…ごめん…そんなつもりじゃなかったんだけど…気晴らしに街で買い物しようと思ってたんだよ…」
「ほんと人騒がせだ、ほら、シャワー浴びてこいよ」
空也がため息をついて、オレとノンの頭をぽんぽんっと叩いた。
またしても、オレはみんなに心配をかけさせていたようだ。
まさかそんな大事になるなんて思っていなくて、気が済むまで買い物したら帰ってこようと思っていたのに。
なんか怒られるよりも本気で心配されて泣かれる方が堪えるなぁ…。
二人には心から申し訳ない気持ちでいっぱいになり、オレの大事な球技大会の賞品の食券を分けてあげるって言ったら、遂に怒られた…。
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