白樫学園記

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8■きらめく初夏☆物憂い木漏れ日 SIDE:歩(了)

20.空也のお仕置き

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「さてと。希、歩連れてくぞ。日曜なんだから休んどけよ、昨日寝てないんだし」
 空也はオレを担ぎ上げると、ノンに言った。
「ごめん、ノン、オレのせいで…」
「ううん、大丈夫。ありがとう、空也先輩」
「あと、珠希ってバカなくらい一途だから」

 空也の一言に、ノンが考え込んだ。
「何? なんの話!? 」
「歩はいいよ、これからお仕置きだからな。じゃあ、珠希によろしく」
「お仕置きぃ!? 」
 きゃー。
 オレの叫びも虚しく、空也がすたすたと自分の部屋に向かった。


「ねぇ、空也、ノンと珠希はなんかあったの? 」
「さぁな」
「さぁなって、絶対何か知ってるくせに! 」
「知らないよ。そんな細かいことまで。珠希は大丈夫だよ。希も大丈夫だろ? 」
「えー? 何が…? 」
「オレは珠希を信じてるし、歩は希を信じてるだろ」
「…うん…? 」
 空也が何のことを言ってるのかよくわからなかったけど、まぁ、二人は大丈夫ってことなんだろう。
「それから」
 空也はオレの目をじっと見つめた。
「うん? 」
「オレのことも信じろ」
「…へ? 」
「ということで、お仕置だ」
「ぇぇぇえええ! 」
お仕置きって何? すんげぇ恐いんですけど!

 春日さんのこともあるし…もしかして、空也も変態だったらどうしよう! オレ、縄で縛られたり、ろうそく垂らされたり、ムチで叩かれたりしたらどうしよう!

 オレがおろおろとうろたえていると、空也はオレの前にどさっと紙の束を置いた。
「…へ? これはなんの拷問? 」
「拷問ってなんだよ、生徒会の仕事。歩手伝うって言ってたよな」
 空也がにやっと笑って、オレにペンを渡した。

 …う、うん、手伝うって、確かに言ったけど…。
 オレは目の前の紙の山を見て、ぞっとした。

「誤字脱字のチェックね。最近徹夜で仕事片付けてるから寝不足続きなのに、昨日は誰かさんのおかげで一睡もできなかったからな。オレは寝る。あとはよろしく」
 そう言い残して、空也は寝室へ入っていった。

 …そんなこと言われたら、オレ頑張るしかないじゃないか…。
 あれ? 最近空也が遊んでくれるようになったのって、もしかして徹夜で仕事してオレの為に時間作ってくれてたってことかな…。
 変態とか疑ってごめんなさい。
 オレは、寝室に手を合わせて、書類の束に目を通した。
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