最弱スキル《リサイクル》で世界を覆す ~クラス追放された俺は仲間と共に成り上がる~

KABU.

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第四章:「大陸統一戦争」

第46話:鉄の国バルグ討伐

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鉄と煙の国――バルグ。
その大地は黒鉄の粉塵に覆われ、空すら鈍色に沈んでいた。
機械兵が自動で街を巡回し、人の姿はほとんどない。
長年の戦乱と、狂った技術信仰がこの国を“鉄の亡国”へと変えた。



蓮たちは廃都メルディナから北西、バルグの国境へと到達していた。
彼の背後にはリア、セリナ、そして数名の再生同盟の兵士たち。

「空気が……重いな。」
リアが耳を伏せながらつぶやく。
「魔力の流れが不自然です。まるで、地そのものが機械に取り込まれたような……」
セリナが目を閉じ、魔力の流れを読み取っていた。

バルグは魔導と機械を融合させた“機兵国家”。
その中心には、旧文明の遺産《機導炉》が眠っているという。
しかし、それが暴走した今――国境一帯は、狂った鉄の軍勢が支配していた。

「生体反応なし。全部、無人兵器だな。」
蓮は崩れた砦の上から戦場を見下ろしながら言った。
錆びた巨兵が、まるで亡霊のように歩き続けている。
誰も命令していないのに、敵を探すかのように。

「……まるで、捨てられた魂の成れの果てみたい。」
リアが低く唸る。
蓮は黙って頷いた。



「リサイクル、起動。」

蓮の掌が淡く光り、周囲の鉄屑が一斉に震えた。
壊れた兵器、割れた装甲、散らばった金属片が宙に浮かび、
組み換えられていく。

「修復だけじゃない。バルグの技術を“再構成”する。」
蓮は呟き、光の糸を引くように指先を動かす。

数秒後、そこに現れたのは新たな“再生装甲兵”。
再構築された機械兵が目を光らせ、静かに蓮の前に跪いた。

「お前たちは、もう“使い捨て”じゃない。」
そう告げる声には、かつて“最弱”と呼ばれた男の影はなかった。

セリナが小さく微笑む。
「……あなた、本当に“再生”の象徴になってしまいましたね。」
「象徴なんて柄じゃないよ。ただ、もう二度と“捨てられる命”を見たくないだけだ。」



そのとき、遠方で爆音が鳴り響いた。
地面が震える。
見上げると、山のような影が姿を現す。

「……旧式戦闘兵器《ギア・タイタン》。」
セリナの声が緊張に震える。
「バルグが最後に残した自動防衛兵器……! 数百年前のものがまだ稼働してるのか!?」

「面白ぇな。」
リアが牙をむく。
「壊して、再生すればいい。」
「いや――壊す前に、解析する。」
蓮の目に静かな光が宿る。
「この“鉄の狂気”を、今度こそ止めるために。」



夜。陣地の奥、仮設テント。
蓮は修復した古代の設計図を前にしていた。
それは、バルグが開発した巨大魔導砲《リベリア》の図面。
未完成のまま放棄された、“人類最大の再生兵器”の残骸。

「……これを、再利用する気ですか?」
セリナが息を呑む。
「完成すれば、あの防壁を破ることも可能だろうけど……リスクが大きすぎます。」

「でも、他に突破口はない。」
蓮は視線を上げた。
「リベリアを蘇らせる。
 “破壊するための再生”じゃない――
 “終わらせるための再生”だ。」

沈黙の中、リアが笑う。
「やっぱり無茶するな。けど……それがあんたらしい。」
「後悔はしない。」
「するのは、やらなかったときだもんな。」



その夜、空に一筋の閃光が走った。
遠く、絶対防壁がうっすらと光を放つ。
バルグ中央部にある、旧世界の守護装置。
あれを突破しない限り、この国は救えない。

「……始めよう。リベリア計画を。」
蓮が立ち上がる。
彼の掌に宿るリサイクルの紋が淡く輝く。

セリナが小さく頷き、リアが牙を鳴らす。
仲間たちの目に宿るのは、戦いへの覚悟だった。



風が吹く。
鉄の大地が震え、かつての兵器たちが目を覚ます。
それは再生の鐘の音にも似ていた。

「行こう。
 壊れた世界を、“もう一度やり直す”ために。」

――次なる戦場、《絶対防壁》へ。
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