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《オペレーション・ゴルディアス》 X : ミハイル憐亡
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通信兵が直接報告に来た。
「《ウラノス》の解析結果です。どうやらジェヴォーダンの製造工場のようです!」
「じゃあ、《ミハイル》の拠点を見つけたの!」
「はい、《ウラノス》は87%の確率でそう判断しました!」
ストライカー大佐も笑っていた。
私たちの攻撃によって剥き出しになったことから、《ウラノス》が解析した結果だ。
《ミハイル》は生物兵器を開発していた奴だ。
あいつがいる可能性が高い!
「ボルーチ・バロータ」の情報から、《ミハイル》がジェヴォーダンやライカンスロープ、バイオノイドの生産を任されていたことが分っている。
「業」の側近の一人だ。
「《ディアブロ》、当たりですね」
「そうですね!」
ストライカー大佐も、全く臆してはおらず、むしろ喜んでいた。
私たちは速度を上げて直進した。
「霊素反応! 200京の妖魔です!」
「それだけかぁ!」
「霊素観測レーダー」からの情報だったが、私にも分かった。
少し前から強烈な波動のようなものを感じていた。
「ジェヴォーダン2千万、バイオノイド3千万!」
「今更!」
もう一般のソルジャーでもジェヴォーダンやバイオノイドは敵にはならない。
「《青い剣士》、400万!」
「それそれぇ!」
「いや、亜紀さん! 多いですよ!」
真夜が慌てて叫んだ。
「ワハハハハハハハハハ!」
《Obscurite Empereur(オブスキュリテ・アンプルール:暗黒皇帝)》
七重の「魔法陣」で奥義を放った。
《暗黒皇帝》は私の固有技の一つで、広範囲攻撃技だ。
暗転した黒い炎が拡がり、20分間空間を焼き尽くす。
対《青い剣士》のための奥義だ。
七重の「魔法陣」でこの技を撃つと、前方90度、距離30000メートルまで超高温の地獄が続く。
《青い剣士》が「界離」で逃れたとしても、20分間は出て来れない道理だ。
「全員! 次元破壊攻撃!」
『はい!』
「界離」で逃れている《青い剣士》に向かって、次元を破壊する威力の「魔法陣」の攻撃で駆逐していく。
まあ、半数の《青い剣士》は最初の《暗黒皇帝》で死滅したが。
次元に隠れている奴らも、強力な「魔法陣」の攻撃で撃破して行く。
《暗黒皇帝》の持続している間は《青い剣士》も反撃出来ない。
その間に生き残っている連中を「魔法陣」で狙い撃ちしているのだ。
タカさんの破壊検証で、次元を壊しながら異次元の怪物が出て来ない程度の攻撃が可能になっている。
《青い剣士》の数が多いので20分では全部は潰せなかったが、また私が《暗黒皇帝》で広範囲攻撃で次元の殻に閉じ込めた。
3回繰り返して、《青い剣士》は全て沈黙した。
当然、妖魔やジェヴォーダンなどもついでに殺している。
敵も、私がここまで強力な戦闘力を持っているとは思っていなかっただろう。
《青い剣士》は、確実に切り札と思って用意していたはずだ。
確かにかつて私たちは《刃》に苦しめられた。
だが、あの時からタカさんが対抗手段を用意し、今ではそれに精通しているのだ。
「魔法陣」だ。
次元の壁の崩壊という難点があったが、今ではそれを修復しながら攻撃することも出来る。
まあ、やり過ぎれば危ないので、注意はしているが。
だから今も、次元の壁を壊さない攻撃で斃したのだ。
広範囲攻撃の技と共に、20分間の持続性の攻撃技なのだ。
「界離」で次元に隠れる《青い剣士》のために編み出した私の固有技の一つだ。
更に、《暗黒皇帝》は崩れた次元の壁を再構築することも出来る。
破壊面を覆うことで次元の修復の間に異次元の怪物を留める効果がある。
「霊素反応超弩級! 強大な敵が来ます!」
ストライカー大隊の観測兵が私に通信を寄越した。
同時に《ウラノス》からも解析データが来る。
「真夜! 真昼!」
私は妖魔を駆逐している二人を呼び寄せた。
この敵はこれまで遭遇したこともないヤバい奴だ!
二人はすぐに飛んで来た。
妖魔は「ゲート」で次々に送り出されているが、ストライカー大隊に任せて平気だろう。
「亜紀さん!」
「とんでもない奴が出て来る! 多分「業」の側近だ」
「「はい!」」
「「魔法陣」限定解除! 最大戦力で攻撃!」
「「はい!」」
2キロ先の地面が割れた。
「霊素観測レーダー」によって、その地点に敵がいることが分っていたが、敢えて距離を取っていた。
近距離ではどんな攻撃をされるのかが分からない。
「高速機動開始! 各自の判断で攻撃!」
二人が私から離れ、高速機動を開始する。
私は1キロまで近づいて敵を観察した。
噴き出した土砂が周囲を覆い、敵の姿は視認出来なかったが、徐々に顕われて来た。
全体がトカゲに似ているが、とにかく巨大だった。
全長で20キロはありそうな巨体。
頭部には上に突き出した大きな角が両側にあり、口は突き出して顔の半分まで牙が続いている。
四足の獣の身体だが、8本の太い足があり、全身が鱗で覆われていた。
太く長い尾は独立した巨大な蛇のようにうごめいている。
私は躊躇わずに七重の「魔法陣」を描き全力で攻撃した。
《最後の涙》
巨獣の体表が爆ぜて抉られて行く。
だが巨獣は身もだえさえも無い。
そして傷がみるみる修復されて行くのが分かった。
真夜と真昼も五重の「魔法陣」で攻撃しているが、同じく修復されてしまう。
「亜紀さん!」
インカムに真夜の叫びが響いた。
「落ち着け! そのまま攻撃を続けて!」
「「はい!」」
自己修復する妖魔は珍しくない。
その場合は圧倒的な火力で叩けばいい。
しかしこの巨獣の場合、相当強力な攻撃でも通じていないことが分った。
だから真夜が叫んだのだ。
《青い剣士》どころではない強敵だ。
巨獣の巨大な口が開いた。
三人全員が距離を取る。
口からは黒いガスのようなものが噴き出され、たちまち周囲に拡がって行く。
即座にヤバいものだと感じた。
「あのガスに触れないで!」
「「はい!」」
あれは絶対に触れてはならないものだ。
とても嫌なものを感じる。
私は「轟雷花」をガスに撃ち込んだ。
プラズマの嵐が吹き荒れ、ガスが縮小していく。
真昼が心得て「轟雷花」で残りのガスを消していく。
暴風で流れたガスの一部が地表に触れた。
その面がどす黒く変色して行くのが見えた。
腐食ガスか!
真夜が巨獣に「トールハンマー」を撃ち込んだ。
初めて巨獣が身体を捩らせた。
私たちは攻撃を続けた。
昔、初めて《ジェヴォーダン》に洋上で襲われた時のことを思い出した。
巨大な海獣たちはルーとハーを殺し掛けていた。
あの時に《ジェヴォーダン》たちを攻撃したのが「トールハンマー」だったか。
巨獣へはダメージは無いようだが、確実に嫌がっている。
それに、巨獣が吐く腐食ガスは、「トールハンマー」の雷撃によって薄まって行くのが分かった。
流石は真夜だ!
初見で敵の攻撃の無効化を見出した!
「真夜、続けて! 真昼も一緒に!」
「「はい!」」
ストライカー大隊も「ゲート」の妖魔たちを殲滅し、私たちの方へ大隊の精鋭たちが飛んで来た。
「《ディアブロ》!」
「気を付けて! 腐食ガスを吐く!」
「はい! 「トールハンマー」が有効ですね!」
「そうだよ!」
流石はストライカー大隊で、瞬時に状況を理解していた。
だが、他にも攻撃があるはずだ。
「頭部に攻撃を集中して!」
『はい!』
とにかく、あの腐食ガスは厄介だ。
だからストライカー大隊には頭部への集中攻撃を頼んだ。
精鋭100名による集中攻撃は功を奏し、巨獣の頭部の表面が破れて行く。
「再生するぞ!」
誰かが叫んだ。
でもそれも予想の範囲だ。
「強い妖魔は再生する! 攻撃を途絶えさせないで!」
『はい!』
ストライカー大佐が攻撃を巨獣の眼球に集中させた。
大隊の精鋭たちも左右から両眼を狙い始めた。
猛烈な「魔法陣」による集中攻撃で、巨大な眼球が弾け飛んだ。
巨獣が悲鳴のような咆哮を挙げる。
すると、巨獣の全身に大きな棘が飛び出して来た。
「総員距離を取れ!」
高速機動で巨獣から離れた。
物凄く嫌な予感がした。
「総員更に退避! あの攻撃から逃げろ!」
私の指示に即座に全員が離れて行く。
その瞬間、巨獣の棘から黒い光線が飛び散った。
距離を取ったことで光線の間隔は拡がったが、何人かがまともに受けて一瞬で消滅して行った。
熱は感じない。
なんだ、あれは!
「魔法陣」での攻撃に耐える再生力に、腐食ガスと未知の光線による攻撃。
私は高速で思考を巡らせた。
「《ウラノス》の解析結果です。どうやらジェヴォーダンの製造工場のようです!」
「じゃあ、《ミハイル》の拠点を見つけたの!」
「はい、《ウラノス》は87%の確率でそう判断しました!」
ストライカー大佐も笑っていた。
私たちの攻撃によって剥き出しになったことから、《ウラノス》が解析した結果だ。
《ミハイル》は生物兵器を開発していた奴だ。
あいつがいる可能性が高い!
「ボルーチ・バロータ」の情報から、《ミハイル》がジェヴォーダンやライカンスロープ、バイオノイドの生産を任されていたことが分っている。
「業」の側近の一人だ。
「《ディアブロ》、当たりですね」
「そうですね!」
ストライカー大佐も、全く臆してはおらず、むしろ喜んでいた。
私たちは速度を上げて直進した。
「霊素反応! 200京の妖魔です!」
「それだけかぁ!」
「霊素観測レーダー」からの情報だったが、私にも分かった。
少し前から強烈な波動のようなものを感じていた。
「ジェヴォーダン2千万、バイオノイド3千万!」
「今更!」
もう一般のソルジャーでもジェヴォーダンやバイオノイドは敵にはならない。
「《青い剣士》、400万!」
「それそれぇ!」
「いや、亜紀さん! 多いですよ!」
真夜が慌てて叫んだ。
「ワハハハハハハハハハ!」
《Obscurite Empereur(オブスキュリテ・アンプルール:暗黒皇帝)》
七重の「魔法陣」で奥義を放った。
《暗黒皇帝》は私の固有技の一つで、広範囲攻撃技だ。
暗転した黒い炎が拡がり、20分間空間を焼き尽くす。
対《青い剣士》のための奥義だ。
七重の「魔法陣」でこの技を撃つと、前方90度、距離30000メートルまで超高温の地獄が続く。
《青い剣士》が「界離」で逃れたとしても、20分間は出て来れない道理だ。
「全員! 次元破壊攻撃!」
『はい!』
「界離」で逃れている《青い剣士》に向かって、次元を破壊する威力の「魔法陣」の攻撃で駆逐していく。
まあ、半数の《青い剣士》は最初の《暗黒皇帝》で死滅したが。
次元に隠れている奴らも、強力な「魔法陣」の攻撃で撃破して行く。
《暗黒皇帝》の持続している間は《青い剣士》も反撃出来ない。
その間に生き残っている連中を「魔法陣」で狙い撃ちしているのだ。
タカさんの破壊検証で、次元を壊しながら異次元の怪物が出て来ない程度の攻撃が可能になっている。
《青い剣士》の数が多いので20分では全部は潰せなかったが、また私が《暗黒皇帝》で広範囲攻撃で次元の殻に閉じ込めた。
3回繰り返して、《青い剣士》は全て沈黙した。
当然、妖魔やジェヴォーダンなどもついでに殺している。
敵も、私がここまで強力な戦闘力を持っているとは思っていなかっただろう。
《青い剣士》は、確実に切り札と思って用意していたはずだ。
確かにかつて私たちは《刃》に苦しめられた。
だが、あの時からタカさんが対抗手段を用意し、今ではそれに精通しているのだ。
「魔法陣」だ。
次元の壁の崩壊という難点があったが、今ではそれを修復しながら攻撃することも出来る。
まあ、やり過ぎれば危ないので、注意はしているが。
だから今も、次元の壁を壊さない攻撃で斃したのだ。
広範囲攻撃の技と共に、20分間の持続性の攻撃技なのだ。
「界離」で次元に隠れる《青い剣士》のために編み出した私の固有技の一つだ。
更に、《暗黒皇帝》は崩れた次元の壁を再構築することも出来る。
破壊面を覆うことで次元の修復の間に異次元の怪物を留める効果がある。
「霊素反応超弩級! 強大な敵が来ます!」
ストライカー大隊の観測兵が私に通信を寄越した。
同時に《ウラノス》からも解析データが来る。
「真夜! 真昼!」
私は妖魔を駆逐している二人を呼び寄せた。
この敵はこれまで遭遇したこともないヤバい奴だ!
二人はすぐに飛んで来た。
妖魔は「ゲート」で次々に送り出されているが、ストライカー大隊に任せて平気だろう。
「亜紀さん!」
「とんでもない奴が出て来る! 多分「業」の側近だ」
「「はい!」」
「「魔法陣」限定解除! 最大戦力で攻撃!」
「「はい!」」
2キロ先の地面が割れた。
「霊素観測レーダー」によって、その地点に敵がいることが分っていたが、敢えて距離を取っていた。
近距離ではどんな攻撃をされるのかが分からない。
「高速機動開始! 各自の判断で攻撃!」
二人が私から離れ、高速機動を開始する。
私は1キロまで近づいて敵を観察した。
噴き出した土砂が周囲を覆い、敵の姿は視認出来なかったが、徐々に顕われて来た。
全体がトカゲに似ているが、とにかく巨大だった。
全長で20キロはありそうな巨体。
頭部には上に突き出した大きな角が両側にあり、口は突き出して顔の半分まで牙が続いている。
四足の獣の身体だが、8本の太い足があり、全身が鱗で覆われていた。
太く長い尾は独立した巨大な蛇のようにうごめいている。
私は躊躇わずに七重の「魔法陣」を描き全力で攻撃した。
《最後の涙》
巨獣の体表が爆ぜて抉られて行く。
だが巨獣は身もだえさえも無い。
そして傷がみるみる修復されて行くのが分かった。
真夜と真昼も五重の「魔法陣」で攻撃しているが、同じく修復されてしまう。
「亜紀さん!」
インカムに真夜の叫びが響いた。
「落ち着け! そのまま攻撃を続けて!」
「「はい!」」
自己修復する妖魔は珍しくない。
その場合は圧倒的な火力で叩けばいい。
しかしこの巨獣の場合、相当強力な攻撃でも通じていないことが分った。
だから真夜が叫んだのだ。
《青い剣士》どころではない強敵だ。
巨獣の巨大な口が開いた。
三人全員が距離を取る。
口からは黒いガスのようなものが噴き出され、たちまち周囲に拡がって行く。
即座にヤバいものだと感じた。
「あのガスに触れないで!」
「「はい!」」
あれは絶対に触れてはならないものだ。
とても嫌なものを感じる。
私は「轟雷花」をガスに撃ち込んだ。
プラズマの嵐が吹き荒れ、ガスが縮小していく。
真昼が心得て「轟雷花」で残りのガスを消していく。
暴風で流れたガスの一部が地表に触れた。
その面がどす黒く変色して行くのが見えた。
腐食ガスか!
真夜が巨獣に「トールハンマー」を撃ち込んだ。
初めて巨獣が身体を捩らせた。
私たちは攻撃を続けた。
昔、初めて《ジェヴォーダン》に洋上で襲われた時のことを思い出した。
巨大な海獣たちはルーとハーを殺し掛けていた。
あの時に《ジェヴォーダン》たちを攻撃したのが「トールハンマー」だったか。
巨獣へはダメージは無いようだが、確実に嫌がっている。
それに、巨獣が吐く腐食ガスは、「トールハンマー」の雷撃によって薄まって行くのが分かった。
流石は真夜だ!
初見で敵の攻撃の無効化を見出した!
「真夜、続けて! 真昼も一緒に!」
「「はい!」」
ストライカー大隊も「ゲート」の妖魔たちを殲滅し、私たちの方へ大隊の精鋭たちが飛んで来た。
「《ディアブロ》!」
「気を付けて! 腐食ガスを吐く!」
「はい! 「トールハンマー」が有効ですね!」
「そうだよ!」
流石はストライカー大隊で、瞬時に状況を理解していた。
だが、他にも攻撃があるはずだ。
「頭部に攻撃を集中して!」
『はい!』
とにかく、あの腐食ガスは厄介だ。
だからストライカー大隊には頭部への集中攻撃を頼んだ。
精鋭100名による集中攻撃は功を奏し、巨獣の頭部の表面が破れて行く。
「再生するぞ!」
誰かが叫んだ。
でもそれも予想の範囲だ。
「強い妖魔は再生する! 攻撃を途絶えさせないで!」
『はい!』
ストライカー大佐が攻撃を巨獣の眼球に集中させた。
大隊の精鋭たちも左右から両眼を狙い始めた。
猛烈な「魔法陣」による集中攻撃で、巨大な眼球が弾け飛んだ。
巨獣が悲鳴のような咆哮を挙げる。
すると、巨獣の全身に大きな棘が飛び出して来た。
「総員距離を取れ!」
高速機動で巨獣から離れた。
物凄く嫌な予感がした。
「総員更に退避! あの攻撃から逃げろ!」
私の指示に即座に全員が離れて行く。
その瞬間、巨獣の棘から黒い光線が飛び散った。
距離を取ったことで光線の間隔は拡がったが、何人かがまともに受けて一瞬で消滅して行った。
熱は感じない。
なんだ、あれは!
「魔法陣」での攻撃に耐える再生力に、腐食ガスと未知の光線による攻撃。
私は高速で思考を巡らせた。
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