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大阪湾にて
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名古屋でよしこと運転を替わった。
助手席は皇紀が座ろうとしたが、後ろで寝かせた。
ロボが来た。
「おい、お前も後ろで寝てろよ」
「にゃ」
「そうか。じゃあ一緒に行くか!」
「にゃー!」
付き合いのいい奴だ。
「そう言えば、お前も結構あちこちへ行くよな?」
ロボが話し掛ける俺を見ている。
「ネコってあんまし旅行は好きじゃないそうだけど」
「にゃ!」
「お前はカワイイネコだからな!」
「にゃー」
そう言えば、前はあちこち放浪していたというようなことを聞いた。
「お前がいれば、どこだっていいよな!」
「にゃー!」
俺は中村雅俊の『俺たちの旅」を歌った。
ロボが目を閉じて聴いている。
バックミラーを見ると、後ろのシートでもみんなが黙って聴いていた。
歌い終わると拍手が湧いたので、続いて『恋人も濡れる街角』『俺たちの祭』を歌った。
「タカトラって、一杯歌を知ってるよね!」
後ろから響子が声を掛けて来る。
「俺は歌が好きだからな」
「うん!」
♪ 愛だけが俺を惑わせる 恋人も濡れる街角 ♪
響子がサビを歌った。
まあ、歌詞の意味はよく分かっていないだろうが。
六花も分かっていないようで、何も響子には言わない。
それでいい。
昼過ぎに大阪に入り、そのまま風花の家に向かった。
「来ましたね!」
六花が喜ぶ。
吹雪に大阪の街を窓から見せていた。
みんなが俺たちのでかいリムジンに驚き見ている。
六花が吹雪の手を振って挨拶している。
見ていた人たちも、手を振り返して来た。
温かい町だ。
皇紀が風花に電話し、風花は門を開けて待っていてくれた。
梅田精肉店も、今日から一週間夏季休暇だ。
「石神さん!」
風花がリムジンに驚いていた。
そう言えば、どの車で行くとは伝えていなかった。
「ちょっとハマーを改造してさ」
「絶対ウソですよ!」
「ワハハハハハ!」
とにかく中へ入り、駐車スペースに無理矢理突っ込んだ。
「もう! 毎回びっくりさせられるんだから!」
「まあまあ」
六花が笑って宥めていた。
吹雪を風花に抱かせる。
風花は忙しい中を、栃木まで会いに行ってもう見ている。
「わあ! また可愛くなったね!」
「そう?」
六花も嬉しそうだ。
よしことも挨拶し、皇紀には恥ずかしそうに微笑んだ。
響子とも笑顔で挨拶し、歓迎した。
「ロボちゃん!」
ロボが嬉しそうに風花に上体を起こして抱き着いた。
みんなで中へ入る。
「どうした、よしこ?」
「あの、この家って……」
「ああ、お前の家に比べるとちょっと狭いかな」
「何言ってんですかぁ!」
響子も驚いて見ている。
響子には事前に写真などを見せていたが、やはり実際に見ると驚く。
俺もまだ慣れてはいない。
そんな素振りは絶対に見せないが。
俺は二人の背中を押して中へ入った。
「まったく、石神さんとお姉ちゃんがこんなに大きな家を」
「家なのかよ……」
「あはははは」
よしこの呟きに風花が力なく笑った。
まあ、もう諦めている。
「大阪に何かあったら、ここは避難所の一つになるんです」
「そうかぁ」
よしこはよく分からないまま納得したようだ。
もちろん、「虎」の軍の拠点の一つであることは分かっている。
そのうちに、よしこたちの町にもいろいろ設置していく予定だ。
既に幾つかは備えているが。
「みなさん、お昼はまだですよね」
「ああ。外へ食べに行こうか」
「用意してたんです! 是非うちで」
「そうなのかよ。いやぁ、悪かったな」
「とんでもない! あ、あの、スパゲッティなんですけど」
「おお! 楽しみだな!」
「石神さんのお口には物足りないでしょうが」
「俺は風花のスパゲッティが大好物だからな!」
「食べたことないじゃないですか!」
みんなが笑った。
カットされた鳥肉の乗ったペペロンチーノだった。
結構美味かったし、量も大量にあった。
皇紀が満足するようにというつもりだったのだろう。
俺がちょっとキッチンを借りて、鶏ガラのタマゴスープを作った。
「ああ、こういうものがあるといいんですね」
「いや、余計なものだったけどな。喉が渇いていたんでな」
「ありがとうございます」
一休みした後、俺は皇紀とよしこを連れて出た。
風花はまだ免許は無いが、俺がジープの「Wrangler Unlimited Rubicon Power Top」を購入して入れている。
それに乗って港へ向かった。
ジープの特別限定車で、一番大きな特徴はルーフが完全にオープンになることだ。
それにより、自在に「花岡」を使える。
「高木がある程度土地は揃えてくれているからな」
車の中で話した。
「はい、いつも高木さんにはお世話になってますね」
「仕事が早いし希望通りに見つけてくれるからなぁ」
不動産屋の高木は本当によくやってくれる。
俺が突然に頼んでも、きっちり希望に沿った物件や土地を手に入れてくれる。
「あの風花さんの家なんて、普通は無理ですよね」
「ああ、あんな一等地にあれだけの面積はなぁ」
「スゴイ人ですよね!」
「まあ、ちょっと神戸山王会も使ったけどな」
「アハハハハハ!」
もちろん、金は十分に保証して売ってもらったが。
それでも、ある程度は無理を通した。
「港湾の方はもうちょっと楽だったみたいだけどな」
「はい。主な施設は海洋レーダーですね」
「そうだ。それと太平洋方面の迎撃システムをな」
「風花さんがメインですね」
皇紀が後ろに座り、よしこに図面を見せながら説明している。
よしこには概略は話しているし、信頼して機密まで知らせている。
「あの、風花さんってスゴイ使い手なんですか?」
「まあ、皇紀と同程度にはなったかな」
「やっぱり六花さんと同じで、才能がありましたね」
「ああ、母親のサーシャさんがバレリーナだったらしいからな。それでだろう」
一流のバレリーナは特異な才能が必要だ。
リズムが身体に浸透し、更にそれを身体で自在に再現出来る人間にしかプリマは務まらない。
「花岡」にはその才能が必要だった。
「あの、太平洋方面の防衛ってどの程度の規模なんです?」
「最低でも2000キロだな。俺は5000キロを希望しているけどな」
「えぇ! それじゃ「ブリューナク」だって無理なんじゃ!」
「ああ、特別なブースト法があるんだよ」
「無茶苦茶だぁ!」
皇紀と一緒に笑った。
そりゃそうだ。
俺は「魔法陣」を使うつもりでいた。
蓮花の研究所で、ようやく解析が終わりそうで、双子の作った恐ろしい偶然の産物が制御出来つつある。
その話まではよしこには話せない。
太平洋方面は皇紀が東京湾で、風花が大阪湾で何とかなると思う。
どちらか一方でも、基本は十分だ。
「攻撃力はあっても、もっと超長距離を見張るシステムが必要なんだよ」
「そうですよね。僕らも迎撃の準備に時間が必要ですから」
偵察衛星も検討しているが、そちらはまだ時間が掛かりそうだった。
今は米軍のものを利用しているが、米軍が敵になった場合は不味い。
独自のものが必要だった。
俺たちは買い上げた土地を回った。
今はまだ倉庫やビルが建っている。
皇紀と一緒に図面に照らし合わせながら話して行った。
港にも出る。
そして、アイツがやって来た。
助手席は皇紀が座ろうとしたが、後ろで寝かせた。
ロボが来た。
「おい、お前も後ろで寝てろよ」
「にゃ」
「そうか。じゃあ一緒に行くか!」
「にゃー!」
付き合いのいい奴だ。
「そう言えば、お前も結構あちこちへ行くよな?」
ロボが話し掛ける俺を見ている。
「ネコってあんまし旅行は好きじゃないそうだけど」
「にゃ!」
「お前はカワイイネコだからな!」
「にゃー」
そう言えば、前はあちこち放浪していたというようなことを聞いた。
「お前がいれば、どこだっていいよな!」
「にゃー!」
俺は中村雅俊の『俺たちの旅」を歌った。
ロボが目を閉じて聴いている。
バックミラーを見ると、後ろのシートでもみんなが黙って聴いていた。
歌い終わると拍手が湧いたので、続いて『恋人も濡れる街角』『俺たちの祭』を歌った。
「タカトラって、一杯歌を知ってるよね!」
後ろから響子が声を掛けて来る。
「俺は歌が好きだからな」
「うん!」
♪ 愛だけが俺を惑わせる 恋人も濡れる街角 ♪
響子がサビを歌った。
まあ、歌詞の意味はよく分かっていないだろうが。
六花も分かっていないようで、何も響子には言わない。
それでいい。
昼過ぎに大阪に入り、そのまま風花の家に向かった。
「来ましたね!」
六花が喜ぶ。
吹雪に大阪の街を窓から見せていた。
みんなが俺たちのでかいリムジンに驚き見ている。
六花が吹雪の手を振って挨拶している。
見ていた人たちも、手を振り返して来た。
温かい町だ。
皇紀が風花に電話し、風花は門を開けて待っていてくれた。
梅田精肉店も、今日から一週間夏季休暇だ。
「石神さん!」
風花がリムジンに驚いていた。
そう言えば、どの車で行くとは伝えていなかった。
「ちょっとハマーを改造してさ」
「絶対ウソですよ!」
「ワハハハハハ!」
とにかく中へ入り、駐車スペースに無理矢理突っ込んだ。
「もう! 毎回びっくりさせられるんだから!」
「まあまあ」
六花が笑って宥めていた。
吹雪を風花に抱かせる。
風花は忙しい中を、栃木まで会いに行ってもう見ている。
「わあ! また可愛くなったね!」
「そう?」
六花も嬉しそうだ。
よしことも挨拶し、皇紀には恥ずかしそうに微笑んだ。
響子とも笑顔で挨拶し、歓迎した。
「ロボちゃん!」
ロボが嬉しそうに風花に上体を起こして抱き着いた。
みんなで中へ入る。
「どうした、よしこ?」
「あの、この家って……」
「ああ、お前の家に比べるとちょっと狭いかな」
「何言ってんですかぁ!」
響子も驚いて見ている。
響子には事前に写真などを見せていたが、やはり実際に見ると驚く。
俺もまだ慣れてはいない。
そんな素振りは絶対に見せないが。
俺は二人の背中を押して中へ入った。
「まったく、石神さんとお姉ちゃんがこんなに大きな家を」
「家なのかよ……」
「あはははは」
よしこの呟きに風花が力なく笑った。
まあ、もう諦めている。
「大阪に何かあったら、ここは避難所の一つになるんです」
「そうかぁ」
よしこはよく分からないまま納得したようだ。
もちろん、「虎」の軍の拠点の一つであることは分かっている。
そのうちに、よしこたちの町にもいろいろ設置していく予定だ。
既に幾つかは備えているが。
「みなさん、お昼はまだですよね」
「ああ。外へ食べに行こうか」
「用意してたんです! 是非うちで」
「そうなのかよ。いやぁ、悪かったな」
「とんでもない! あ、あの、スパゲッティなんですけど」
「おお! 楽しみだな!」
「石神さんのお口には物足りないでしょうが」
「俺は風花のスパゲッティが大好物だからな!」
「食べたことないじゃないですか!」
みんなが笑った。
カットされた鳥肉の乗ったペペロンチーノだった。
結構美味かったし、量も大量にあった。
皇紀が満足するようにというつもりだったのだろう。
俺がちょっとキッチンを借りて、鶏ガラのタマゴスープを作った。
「ああ、こういうものがあるといいんですね」
「いや、余計なものだったけどな。喉が渇いていたんでな」
「ありがとうございます」
一休みした後、俺は皇紀とよしこを連れて出た。
風花はまだ免許は無いが、俺がジープの「Wrangler Unlimited Rubicon Power Top」を購入して入れている。
それに乗って港へ向かった。
ジープの特別限定車で、一番大きな特徴はルーフが完全にオープンになることだ。
それにより、自在に「花岡」を使える。
「高木がある程度土地は揃えてくれているからな」
車の中で話した。
「はい、いつも高木さんにはお世話になってますね」
「仕事が早いし希望通りに見つけてくれるからなぁ」
不動産屋の高木は本当によくやってくれる。
俺が突然に頼んでも、きっちり希望に沿った物件や土地を手に入れてくれる。
「あの風花さんの家なんて、普通は無理ですよね」
「ああ、あんな一等地にあれだけの面積はなぁ」
「スゴイ人ですよね!」
「まあ、ちょっと神戸山王会も使ったけどな」
「アハハハハハ!」
もちろん、金は十分に保証して売ってもらったが。
それでも、ある程度は無理を通した。
「港湾の方はもうちょっと楽だったみたいだけどな」
「はい。主な施設は海洋レーダーですね」
「そうだ。それと太平洋方面の迎撃システムをな」
「風花さんがメインですね」
皇紀が後ろに座り、よしこに図面を見せながら説明している。
よしこには概略は話しているし、信頼して機密まで知らせている。
「あの、風花さんってスゴイ使い手なんですか?」
「まあ、皇紀と同程度にはなったかな」
「やっぱり六花さんと同じで、才能がありましたね」
「ああ、母親のサーシャさんがバレリーナだったらしいからな。それでだろう」
一流のバレリーナは特異な才能が必要だ。
リズムが身体に浸透し、更にそれを身体で自在に再現出来る人間にしかプリマは務まらない。
「花岡」にはその才能が必要だった。
「あの、太平洋方面の防衛ってどの程度の規模なんです?」
「最低でも2000キロだな。俺は5000キロを希望しているけどな」
「えぇ! それじゃ「ブリューナク」だって無理なんじゃ!」
「ああ、特別なブースト法があるんだよ」
「無茶苦茶だぁ!」
皇紀と一緒に笑った。
そりゃそうだ。
俺は「魔法陣」を使うつもりでいた。
蓮花の研究所で、ようやく解析が終わりそうで、双子の作った恐ろしい偶然の産物が制御出来つつある。
その話まではよしこには話せない。
太平洋方面は皇紀が東京湾で、風花が大阪湾で何とかなると思う。
どちらか一方でも、基本は十分だ。
「攻撃力はあっても、もっと超長距離を見張るシステムが必要なんだよ」
「そうですよね。僕らも迎撃の準備に時間が必要ですから」
偵察衛星も検討しているが、そちらはまだ時間が掛かりそうだった。
今は米軍のものを利用しているが、米軍が敵になった場合は不味い。
独自のものが必要だった。
俺たちは買い上げた土地を回った。
今はまだ倉庫やビルが建っている。
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