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「銀河宮殿」新記録達成
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一江の話を終えると、みんな複雑な顔をしていた。
響子は俺に引っ付いている。
「まあ、麗星のお陰ですっかり片付いたんだけどな」
「そんなことがあったんだ」
栞がまだ脅えていた。
「まだ子どもだったからな。自分が死んだと言うことには気づけなかったのかもしれない。だから親切にしてくれた一江に付いて来てしまったんだろう」
みんな黙って聴いていた。
「そこでまた一江がさも生きているかのように扱ってしまったからな」
「でも、本当に可愛そうで」
「まあな。ある日突然に死んでしまったんだからな。いろいろ心残りはあっただろうよ」
「石神、その話は遺族の方には?」
「話してないよ。自分の娘が迷って他人様に迷惑を掛けたなんてな。知ってもしょうがない」
「そうだね」
俺が一江に肉を焼いて渡した。
「とにかく、あの騒動があったから、俺は堂々と三週間も休暇を満喫出来たわけだ」
みんなが少し笑った。
「そんなに長く休んだんだ」
栞がそう言い、俺は口が滑ったことに気付いた。
「そうなのよ。二週間の予定だったんだけど、あのロシアの大移動が急に決まったしね」
「そうか!」
そこは栞も知っている。
俺は話題を替えようとしたが、一江が喋った。
「あの後で部長がまた死に掛けたじゃない」
「おい!」
栞の顔が変わった。
鬼のようになっている。
「あなた! どういうことなの!」
「いや、ちょっと待てって!」
一江が不味いことを喋ったことに気付く。
俺を見ている。
もう遅ぇ!
「あのさ、妖魔の死骸を苗床にして《ティターン》の下級神が召喚されてさ」
「それで殺され掛けたの!」
「違うよ。その《ティターン》は俺が斃したんだけど、そうしたら「神殺し」って呪いにかかっちゃって」
「なんなの!」
栞の形相が完全に変わった。
また俺が死に掛けていたのを聞いていなかったからだ。
以前に死に掛けた「クロピョン」の試練の時と同じだ。
「また私はなんにも知らされなかったの!」
「お前に知らせても心配させるだけだったから!」
「また、また私はあなたが死ぬかもしれないのに! また私は! 何も知らないでのんびりしてたの!」
俺は慌てて栞を抱き締めに行った。
「違うよ。死なないつもりだったからお前には話さなかったんだ!」
「あなた!」
「お前に心配をさせたくなかったんだよ。お前を愛しているから」
六花が大泣きしている。
そう言えばこいつもそうだった。
響子も泣いてる。
鷹に合図して六花に肉を食わせた、
争って肉を喰っていた子どもたちがこっちを見ていた。
俺が手で呼んだ。
「なあ、「神殺し」はすぐに治ったんだよな?」
すぐに子どもたちが状況を察した。
「そ、そうですよ、栞さん!」
「ロボと「柱」さんとかがすぐに!」
「ね、だから知らせるまでもなかったんだよ!」
「タカさんも心配するなって言ってたよね?」
「石神さんはすぐに良くなりました」
口々にそう言ってくれた。
いつも余計なことを言う柳もなんとか上手いこと言ってくれた。
栞たちもしばらくして落ち着いた。
ルーが言った。
「御堂さんにはね、一応電話しようとしてたんだ」
「え、僕に?」
「うん。でもね、電話に出たのは御堂さんじゃなかったの」
「え?」
「なんだと!」
俺も初めて聞いた。
ルーとハーには御堂に連絡しろとは言っていなかった。
「アザゼルだった。どうしてか分からない。でも、アザゼルから御堂さんには話すなって言われたの」
「おい、聞いてないぞ!」
ルーとハーが顔を見合わせていた。
「私たちもね、今思い出したの!」
「ほんとうだよ!」
アザゼルが関わったのだから、そういうこともあるかもしれない。
それに俺も今思い出したことがある。
俺はあの時に、アザゼルと会っていたような気がする。
何をしていたのかは分からないが。
「そうか、分かったよ。そのことはしょうがねぇけどな。みんな何かあったらすぐに俺に言うんだぞ」
全員が返事をした。
御堂までも、だ。
子どもたちが自分たちのテーブルに戻った。
また元気よく肉を奪い合う。
俺は一江を睨みつけた。
一江が俺に頭を下げる。
「すぐに俺に言うのと、あとは余計なことを言わないようにな!」
みんなが笑った。
俺が話題を変え、ヤマトテレビで秋から放映中の『虎は孤高に』の話をした。
「人気があるから、もう大河ドラマみたいに1年間はやることが決まっているんだよ」
「あれ! 凄くいいよね!」
栞が言い、桜花たちも興奮気味に同意している。
アラスカへは定期的にうちで録画したブルーレイを送っている。
「来年から「中学生編」が始まり、次は「高校生編」だ。そこから第一部の原作にはない「傭兵編」と「大学生編」。まあ、第二部には回想で若干書かれているけどな。でも、主にネット小説で書かれている、南が「真伝」と銘打っているものが採用されるらしいよ」
「じゃあ、本当の石神の物語になるんだね」
「まあ、本当のともちょっと違うけどな。概ね、俺の人生に近いものになるのは確かだ。ヒロインの南はちょっと遠ざかる。最終的にどうするのかは、これから南が決めて書くだろうけどな」
「石神様! 私たちもアラスカで毎回楽しみに観ているんです!」
「本当に何度も観てますよ! 石神様のことが知れて、みんな喜んでいます!」
「子どもの頃から石神様は素敵な人だったんですね!」
桜花たちが口々に言った。
多少照れ臭い。
「あれは南が良いように書いてくれているだけだよ。俺は全然いい人間じゃなかったしな」
「そんなことはありません!」
逆に怒られてしまった。
「まあいいけどな。収録はもう「高校生編」に入っていて、「大学生編」からのキャスティングも始まっている」
「え! 誰がやるんですか!」
桜花たちが喰いついて来る。
「みんなは知らないかもしれないが、山口高雄という俳優だ。アクションで有名な〇〇クラブの若手だよ」
俺が幾つか出演作を話したが、みんな知らなかった。
「御堂、小百合さんの付き合っていた俳優だよ」
「え!」
小百合さんは御堂の親戚だ。
今も俺が付けた芸名「三島姫子」を使っている。
御堂が学生時代に俺に紹介してくれた。
現在は銀座でクラブ経営をしている。
御堂も時々使っているし、俺もたまに顔を出している。
「もう30代だけどな。若いから学生時代からも大丈夫だろうってな。ああ、御堂の役も決まってるんだぞ?」
「そうなのか?」
「冬野東二。俺の親友の坪内緑子、ああ、大手劇団所属の俳優なんだけど、その旦那だ」
「そうなのか」
相変わらず動揺しない。
「おい、お前もドラマになるんだぞ」
「うん。えぇ!」
やっと実感した。
子どもたちの「喰い」が落ち着き、テーブルを移動してくっついて来る。
鷹が『虎は孤高に』の話だと教えていた。
「もちろん奈津江も山中も出る。多分佐藤先輩とか木村や岡庭とか他の俺が親しかった連中もな」
「すごいな!」
「タカさん!」
亜紀ちゃんが大興奮だ。
亜紀ちゃんが鷹に、聞いていなかった部分を話してもらっている。
「今度山口さんに会いに行こう!」
「「「「うん!」」」」
子どもたちが勝手に決めるので、俺が待てと言った。
「まだ山口君のキャスティングは内定の段階なんだ。まあ、俺の推しだから大丈夫だとは思うけどな」
亜紀ちゃんが記憶を辿って、頂き物で山口高雄の名前があることを思い出した。
いつも水羊羹と甘酒を送ってくれる人だと言った。
「タカさんの闇は深いですね」
「闇じゃねぇ!」
みんなが笑った。
一江が検索して山口君の画像を出してみんなに見せた。
「いいじゃないですか!」
「タカさんの優しい顔の雰囲気がありますね」
「この顔好き!」
「タカトラの悪さがないよ?」
「いいんだよ!」
響子の頭を撫でる。
「流石にアクションは問題ないだろうしな。まあ、どこまでやるのか知らないけど、脚本家と話した時には、響子の手術の辺りまでは必ずやると言っていたな」
「じゃあ、私も出るの!」
「多分な」
「やったぁー!」
響子が大喜びで六花と手をブンブンした。
「その後で六花と出会って、「花岡」と出会う。南はネット小説版では謎のテロリスト(「業」がモデル)との戦いを始めているから、ドラマもそれを追い掛けたいようだけどな」
六花と響子がまた嬉しそうにブンブンしている。
「まあ、まずは今後の視聴率次第だ。あとはブルーレイやDVDの売れ行きでな」
亜紀ちゃんが双子と100万枚買うと言っていた。
やめろと言った。
みんなでまたしばらく楽しく話しながら食べ、店を出た。
御堂はダフニスとクロエを伴ってタクシーで帰り、俺たちはまたリムジンとハマーで家に向かった。
会計は1100万円で、新記録を作った。
やれやれ。
響子は俺に引っ付いている。
「まあ、麗星のお陰ですっかり片付いたんだけどな」
「そんなことがあったんだ」
栞がまだ脅えていた。
「まだ子どもだったからな。自分が死んだと言うことには気づけなかったのかもしれない。だから親切にしてくれた一江に付いて来てしまったんだろう」
みんな黙って聴いていた。
「そこでまた一江がさも生きているかのように扱ってしまったからな」
「でも、本当に可愛そうで」
「まあな。ある日突然に死んでしまったんだからな。いろいろ心残りはあっただろうよ」
「石神、その話は遺族の方には?」
「話してないよ。自分の娘が迷って他人様に迷惑を掛けたなんてな。知ってもしょうがない」
「そうだね」
俺が一江に肉を焼いて渡した。
「とにかく、あの騒動があったから、俺は堂々と三週間も休暇を満喫出来たわけだ」
みんなが少し笑った。
「そんなに長く休んだんだ」
栞がそう言い、俺は口が滑ったことに気付いた。
「そうなのよ。二週間の予定だったんだけど、あのロシアの大移動が急に決まったしね」
「そうか!」
そこは栞も知っている。
俺は話題を替えようとしたが、一江が喋った。
「あの後で部長がまた死に掛けたじゃない」
「おい!」
栞の顔が変わった。
鬼のようになっている。
「あなた! どういうことなの!」
「いや、ちょっと待てって!」
一江が不味いことを喋ったことに気付く。
俺を見ている。
もう遅ぇ!
「あのさ、妖魔の死骸を苗床にして《ティターン》の下級神が召喚されてさ」
「それで殺され掛けたの!」
「違うよ。その《ティターン》は俺が斃したんだけど、そうしたら「神殺し」って呪いにかかっちゃって」
「なんなの!」
栞の形相が完全に変わった。
また俺が死に掛けていたのを聞いていなかったからだ。
以前に死に掛けた「クロピョン」の試練の時と同じだ。
「また私はなんにも知らされなかったの!」
「お前に知らせても心配させるだけだったから!」
「また、また私はあなたが死ぬかもしれないのに! また私は! 何も知らないでのんびりしてたの!」
俺は慌てて栞を抱き締めに行った。
「違うよ。死なないつもりだったからお前には話さなかったんだ!」
「あなた!」
「お前に心配をさせたくなかったんだよ。お前を愛しているから」
六花が大泣きしている。
そう言えばこいつもそうだった。
響子も泣いてる。
鷹に合図して六花に肉を食わせた、
争って肉を喰っていた子どもたちがこっちを見ていた。
俺が手で呼んだ。
「なあ、「神殺し」はすぐに治ったんだよな?」
すぐに子どもたちが状況を察した。
「そ、そうですよ、栞さん!」
「ロボと「柱」さんとかがすぐに!」
「ね、だから知らせるまでもなかったんだよ!」
「タカさんも心配するなって言ってたよね?」
「石神さんはすぐに良くなりました」
口々にそう言ってくれた。
いつも余計なことを言う柳もなんとか上手いこと言ってくれた。
栞たちもしばらくして落ち着いた。
ルーが言った。
「御堂さんにはね、一応電話しようとしてたんだ」
「え、僕に?」
「うん。でもね、電話に出たのは御堂さんじゃなかったの」
「え?」
「なんだと!」
俺も初めて聞いた。
ルーとハーには御堂に連絡しろとは言っていなかった。
「アザゼルだった。どうしてか分からない。でも、アザゼルから御堂さんには話すなって言われたの」
「おい、聞いてないぞ!」
ルーとハーが顔を見合わせていた。
「私たちもね、今思い出したの!」
「ほんとうだよ!」
アザゼルが関わったのだから、そういうこともあるかもしれない。
それに俺も今思い出したことがある。
俺はあの時に、アザゼルと会っていたような気がする。
何をしていたのかは分からないが。
「そうか、分かったよ。そのことはしょうがねぇけどな。みんな何かあったらすぐに俺に言うんだぞ」
全員が返事をした。
御堂までも、だ。
子どもたちが自分たちのテーブルに戻った。
また元気よく肉を奪い合う。
俺は一江を睨みつけた。
一江が俺に頭を下げる。
「すぐに俺に言うのと、あとは余計なことを言わないようにな!」
みんなが笑った。
俺が話題を変え、ヤマトテレビで秋から放映中の『虎は孤高に』の話をした。
「人気があるから、もう大河ドラマみたいに1年間はやることが決まっているんだよ」
「あれ! 凄くいいよね!」
栞が言い、桜花たちも興奮気味に同意している。
アラスカへは定期的にうちで録画したブルーレイを送っている。
「来年から「中学生編」が始まり、次は「高校生編」だ。そこから第一部の原作にはない「傭兵編」と「大学生編」。まあ、第二部には回想で若干書かれているけどな。でも、主にネット小説で書かれている、南が「真伝」と銘打っているものが採用されるらしいよ」
「じゃあ、本当の石神の物語になるんだね」
「まあ、本当のともちょっと違うけどな。概ね、俺の人生に近いものになるのは確かだ。ヒロインの南はちょっと遠ざかる。最終的にどうするのかは、これから南が決めて書くだろうけどな」
「石神様! 私たちもアラスカで毎回楽しみに観ているんです!」
「本当に何度も観てますよ! 石神様のことが知れて、みんな喜んでいます!」
「子どもの頃から石神様は素敵な人だったんですね!」
桜花たちが口々に言った。
多少照れ臭い。
「あれは南が良いように書いてくれているだけだよ。俺は全然いい人間じゃなかったしな」
「そんなことはありません!」
逆に怒られてしまった。
「まあいいけどな。収録はもう「高校生編」に入っていて、「大学生編」からのキャスティングも始まっている」
「え! 誰がやるんですか!」
桜花たちが喰いついて来る。
「みんなは知らないかもしれないが、山口高雄という俳優だ。アクションで有名な〇〇クラブの若手だよ」
俺が幾つか出演作を話したが、みんな知らなかった。
「御堂、小百合さんの付き合っていた俳優だよ」
「え!」
小百合さんは御堂の親戚だ。
今も俺が付けた芸名「三島姫子」を使っている。
御堂が学生時代に俺に紹介してくれた。
現在は銀座でクラブ経営をしている。
御堂も時々使っているし、俺もたまに顔を出している。
「もう30代だけどな。若いから学生時代からも大丈夫だろうってな。ああ、御堂の役も決まってるんだぞ?」
「そうなのか?」
「冬野東二。俺の親友の坪内緑子、ああ、大手劇団所属の俳優なんだけど、その旦那だ」
「そうなのか」
相変わらず動揺しない。
「おい、お前もドラマになるんだぞ」
「うん。えぇ!」
やっと実感した。
子どもたちの「喰い」が落ち着き、テーブルを移動してくっついて来る。
鷹が『虎は孤高に』の話だと教えていた。
「もちろん奈津江も山中も出る。多分佐藤先輩とか木村や岡庭とか他の俺が親しかった連中もな」
「すごいな!」
「タカさん!」
亜紀ちゃんが大興奮だ。
亜紀ちゃんが鷹に、聞いていなかった部分を話してもらっている。
「今度山口さんに会いに行こう!」
「「「「うん!」」」」
子どもたちが勝手に決めるので、俺が待てと言った。
「まだ山口君のキャスティングは内定の段階なんだ。まあ、俺の推しだから大丈夫だとは思うけどな」
亜紀ちゃんが記憶を辿って、頂き物で山口高雄の名前があることを思い出した。
いつも水羊羹と甘酒を送ってくれる人だと言った。
「タカさんの闇は深いですね」
「闇じゃねぇ!」
みんなが笑った。
一江が検索して山口君の画像を出してみんなに見せた。
「いいじゃないですか!」
「タカさんの優しい顔の雰囲気がありますね」
「この顔好き!」
「タカトラの悪さがないよ?」
「いいんだよ!」
響子の頭を撫でる。
「流石にアクションは問題ないだろうしな。まあ、どこまでやるのか知らないけど、脚本家と話した時には、響子の手術の辺りまでは必ずやると言っていたな」
「じゃあ、私も出るの!」
「多分な」
「やったぁー!」
響子が大喜びで六花と手をブンブンした。
「その後で六花と出会って、「花岡」と出会う。南はネット小説版では謎のテロリスト(「業」がモデル)との戦いを始めているから、ドラマもそれを追い掛けたいようだけどな」
六花と響子がまた嬉しそうにブンブンしている。
「まあ、まずは今後の視聴率次第だ。あとはブルーレイやDVDの売れ行きでな」
亜紀ちゃんが双子と100万枚買うと言っていた。
やめろと言った。
みんなでまたしばらく楽しく話しながら食べ、店を出た。
御堂はダフニスとクロエを伴ってタクシーで帰り、俺たちはまたリムジンとハマーで家に向かった。
会計は1100万円で、新記録を作った。
やれやれ。
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