2,084 / 3,202
緑の丘
しおりを挟む
イギリス政府を経由して、「虎」の軍に南アフリカ共和国が「業」のバイオノイドに襲撃されたことを知った。
もう三日前のことらしい。
内陸の都市マンガウングがポーランドと同様に予告襲撃を受けた。
機甲師団を含む三個大隊が出動したが、襲撃から僅か1時間で壊滅し、その1時間後には全住民が虐殺された。
ターナー少将に、状況を聞いた。
「どうして俺たちに情報が来なかった?」
「南アフリカは「業」に降った。あまりにも一方的な攻撃だったからな」
「「業」に降伏など通用しないだろう」
「その通りだ。だが、それ以上襲撃されないでいる」
「バカな」
どのようにしてか、南アフリカは「業」に全面降伏を宣言したようだ。
しかしそれは、単に「業」の実験運用が一つ終わっただけに過ぎない。
もう南アフリカへの攻撃は急がないというだけのことだ。
もしかしたら、すぐに次の攻撃があるのかもしれない。
「イギリスは南アフリカ共和国とは近しい」
「ああ、ダイヤモンドの採掘があるからな」
イギリスは世界のダイヤモンド市場を握っている。
以前より凋落したとはいえ、今でもイギリスが大国であるのは、ダイヤモンドや様々な資源の市場を掌握しているからだ。
まあ、今となっては多くの資源は「虎」の軍なのだが。
俺にダイヤモンド市場への興味が無いから、今でもイギリスが台頭している。
南アフリカ共和国は、ダイヤモンドの世界最大の採掘国だ。
「イギリス政府から南アフリカ共和国へ「業」の世界侵略は説明している。だが、もう南アフリカ共和国は「業」と事を構える気力が無い。蹂躙するにしても、逆らうつもりもないのだろう」
「マンガウングはどうなっている?」
「放置だそうだ。復興するつもりも、犠牲者を葬るつもりもないらしい。救援活動もな」」
「バカな連中だ!」
ターナー少将も顔を歪めていた。
勇敢に戦った兵士も、何の罪もない無辜の民も、国が放置しているだと。
「ターナー、「虎」の軍を派遣するぞ」
「おい、国際問題的に不味いんじゃないか?」
「知るか! 犠牲者を葬るぞ!」
俺がいきり立つと、ターナー少将も笑った。
「そうだな。やろう、タイガー!」
ターナーが有志を募り、2000名の人間を揃えた。
「ターガー・ホール」で1週間仕事を空けられる人間たちだ。
ソルジャーは500名ほど。
他の人間は非戦闘員だった。
マンガウングの悲劇を知り、死者を悼むのだということで、希望者が集まった。
南アフリカ共和国政府に、俺たちがマンガウングの死者を葬るために行くことを伝えた。
最初は「業」を刺激したくないと断って来たが、俺たちが勝手に行くことを告げると、そのまま何も言われなかった。
俺たちは「タイガーファング」に乗り込み、マンガウングに飛んだ。
俺の子どもたちも同行を希望したので、連れて行った。
蓮花研究所のブランたちも希望したが、防衛任務があるので断った。
千万グループと稲城グループ、そして神戸山王会から大勢の希望者があった。
御堂が特別機を調達し、別途南アフリカ共和国に向かった。
全部で5000人もの人間が集まった。
デュールゲリエも100体同行する。
万一の生存者の捜索のためだ。
マンガウングに到着した俺たちは、地獄のような光景を見ることになった。
80万近い住民が虐殺され、その遺体は既に腐敗を始めていた。
建物はほとんど倒壊し、かつて都市だった面影は無い。
戦乱で破壊されたものとは違う。
強大な力を持つ人間が蹂躙したその跡は、想像以上に悲惨だった。
生存者がいるのではないかという僅かな希望もすぐに消えた。
徹底して虐殺されたのだ。
死者を葬るという目的で来た者たちも、多くが呆然とし、ショックを受けていた。
俺は全員を集めた。
「今日観たことを忘れるな!」
俺の怒号が響いた。
「絶対に忘れるな! これが「業」がやろうとしていることだ! 忘れるな!」
泣いている者もいる。
地面にへたり込む者もいる。
「死んでいい人間などいなかった! みんな恐怖の中で! 嘆き悲しみ! 悔しさの中で死んで行った!」
都市に風が吹いた。
死臭を運んで来る。
「だから! 俺たちの手でせめて葬ってやろう! それしか出来ない! そのために俺たちは来た!」
全員が俺を見た。
みんなで叫び、死者を探しに行った。
遺体は遺体収納袋へ納め、都市の中心を拡げてそこへ集めた。
申し訳ないが、身元の確認は出来なかった。
デュールゲリエに住民の名前が分かる台帳かデータを探させた。
後で慰霊碑を建てるつもりだった。
80万人の住民と、2000名の兵士。
しかし、遺体が残っている者は半分もいない。
「虚震花」などで霧化した者が多かった。
千切れた肉片なども、出来るだけ集めた。
ハエが大量発生し、損傷の激しい遺体が多い。
みんなそういうものに慣れて行った。
俺の子どもたちが、泣きながら作業をしていた。
「柳、大丈夫か?」
「はい! でも悔しいです!」
「そうだな」
普段はあんなに明るいルーとハーも、悔しそうな顔で遺体を運んでいる。
皇紀も寡黙な顔で、作業を進めていた。
亜紀ちゃんは怒り狂っていた。
「タカさん! ぜったいにぶっちめに行きましょう!」
「おう!」
街の中心部に大穴を空け、そこへ遺体を横たえて行った。
遺体を埋め、別な場所へ移動しながら、同様に葬って行った。
倒壊したビルや建物をどかしながら、俺たちは遺体を見落とさないように注意した。
1週間で、ほぼ作業は終わった。
ここからは更に徹底して探していく。
俺は一人も見落とさずに葬るつもりだった。
「石神さん、下水道も探してみたいんですが」
諸見が俺に言った。
「ああ、そうだった。もしかしたらそこから逃げようとした人間もいるかもな」
「自分にやらせて下さい」
「頼む。他にも何人かやらせるよ」
「はい!」
亜紀ちゃんが希望した。
俺も行く。
もしかしたら、本当に生存者がいるかもしれない。
それに、死んでいたとしても、下水道で亡くなった人間は早く回収してやりたかった。
30人で手分けして下水道を探索した。
もしも逃げようとしたのなら、都市の外の河川へ向かったと予想した。
俺は亜紀ちゃんと一緒に、下水道の下流へ向かって探した。
10分程で出口まで走った。
「タカさん! あちらに二人!」
「おう」
出口近くで二人の遺体を見つけた。
「やっぱりいたか」
「あの鉄格子が……」
前方の出口には鉄格子が嵌っていた。
二人の遺体は、頭を拳銃で撃って死んだものと分かった。
やはり損壊が激しい。
ネズミに喰われたか、半分骨になっていた。
「あ、何か書いてありますよ!」
亜紀ちゃんが二人のそばの壁を見つけた。
赤い何かで文字が書かれている。
亜紀ちゃんにデュールゲリエを呼ばせ、俺は二人のドッグタグを見た。
クッツェ中尉とサリフ軍曹。
クッツェ中尉は顔面が真横に破壊されていた。
恐らく、バイオノイドの攻撃を喰らった後で、必死に二人でここまで逃げて来たのだろう。
そして、鉄格子に絶望した。
亜紀ちゃんが鉄格子を破壊し、デュールゲリエが中へ入って来た。
「ここに書かれている文字は分かるか?」
「はい。《私はクッツェ中尉を愛しています》と書いてあります。口紅のようです」
「「!」」
俺にはそれで全てが分かった。
「亜紀ちゃん、クッツェ中尉は恐らく両目を喪っていた」
亜紀ちゃんが遺体を見て理解した。
「サリフ軍曹が、女性でありながらここまで運んで来たのだろう」
「はい」
「拳銃を調べた。残弾は無かった」
「はい」
「もう限界だったのだろう。だから二人でここで自決した」
「はい!」
サライ軍曹は、クッツェ中尉のことを慕っていたのだろう。
その思いは告げたのだろうか。
それは俺には分からない。
亜紀ちゃんが大泣きし、絶叫した。
「この二人を丁寧に運ぶぞ」
「はい!」
俺と亜紀ちゃんて遺体収納袋に二人を収容し、そっと運んだ。
下水の出口から飛んで出て、俺たちは向かいにある山の麓に向かった。
草で覆われた丘があり、そこに二人を並べて埋めた。
現地入りしてから十日後、俺たちは作業を終えた。
クッツェ中尉とサライ軍曹を葬った場所に、プロテアやヒースなどの花の種を植えた。
双子に「手かざし」をしてもらった。
下水道には他に遺体は無かった。
潜る間もなく殺されたのだろう。
諸見には、クッツェ中尉とサライ軍曹のことを話した。
一緒に丘に行き、あいつは泣き崩れた。
ただの一度も会ったことの無い二人だったが、俺たちには忘れられない人間になった。
緑の丘に、二人は眠る。
《無頼非情の流浪の歳月 未知の異郷に捨て去りし夢と希望 かくて失われし価値を数え 暗黒の岸辺に眸めぐらせば 地球の緑の丘はうるみて美わし》(C,L,ムーア『地球の緑の丘』より)
もう三日前のことらしい。
内陸の都市マンガウングがポーランドと同様に予告襲撃を受けた。
機甲師団を含む三個大隊が出動したが、襲撃から僅か1時間で壊滅し、その1時間後には全住民が虐殺された。
ターナー少将に、状況を聞いた。
「どうして俺たちに情報が来なかった?」
「南アフリカは「業」に降った。あまりにも一方的な攻撃だったからな」
「「業」に降伏など通用しないだろう」
「その通りだ。だが、それ以上襲撃されないでいる」
「バカな」
どのようにしてか、南アフリカは「業」に全面降伏を宣言したようだ。
しかしそれは、単に「業」の実験運用が一つ終わっただけに過ぎない。
もう南アフリカへの攻撃は急がないというだけのことだ。
もしかしたら、すぐに次の攻撃があるのかもしれない。
「イギリスは南アフリカ共和国とは近しい」
「ああ、ダイヤモンドの採掘があるからな」
イギリスは世界のダイヤモンド市場を握っている。
以前より凋落したとはいえ、今でもイギリスが大国であるのは、ダイヤモンドや様々な資源の市場を掌握しているからだ。
まあ、今となっては多くの資源は「虎」の軍なのだが。
俺にダイヤモンド市場への興味が無いから、今でもイギリスが台頭している。
南アフリカ共和国は、ダイヤモンドの世界最大の採掘国だ。
「イギリス政府から南アフリカ共和国へ「業」の世界侵略は説明している。だが、もう南アフリカ共和国は「業」と事を構える気力が無い。蹂躙するにしても、逆らうつもりもないのだろう」
「マンガウングはどうなっている?」
「放置だそうだ。復興するつもりも、犠牲者を葬るつもりもないらしい。救援活動もな」」
「バカな連中だ!」
ターナー少将も顔を歪めていた。
勇敢に戦った兵士も、何の罪もない無辜の民も、国が放置しているだと。
「ターナー、「虎」の軍を派遣するぞ」
「おい、国際問題的に不味いんじゃないか?」
「知るか! 犠牲者を葬るぞ!」
俺がいきり立つと、ターナー少将も笑った。
「そうだな。やろう、タイガー!」
ターナーが有志を募り、2000名の人間を揃えた。
「ターガー・ホール」で1週間仕事を空けられる人間たちだ。
ソルジャーは500名ほど。
他の人間は非戦闘員だった。
マンガウングの悲劇を知り、死者を悼むのだということで、希望者が集まった。
南アフリカ共和国政府に、俺たちがマンガウングの死者を葬るために行くことを伝えた。
最初は「業」を刺激したくないと断って来たが、俺たちが勝手に行くことを告げると、そのまま何も言われなかった。
俺たちは「タイガーファング」に乗り込み、マンガウングに飛んだ。
俺の子どもたちも同行を希望したので、連れて行った。
蓮花研究所のブランたちも希望したが、防衛任務があるので断った。
千万グループと稲城グループ、そして神戸山王会から大勢の希望者があった。
御堂が特別機を調達し、別途南アフリカ共和国に向かった。
全部で5000人もの人間が集まった。
デュールゲリエも100体同行する。
万一の生存者の捜索のためだ。
マンガウングに到着した俺たちは、地獄のような光景を見ることになった。
80万近い住民が虐殺され、その遺体は既に腐敗を始めていた。
建物はほとんど倒壊し、かつて都市だった面影は無い。
戦乱で破壊されたものとは違う。
強大な力を持つ人間が蹂躙したその跡は、想像以上に悲惨だった。
生存者がいるのではないかという僅かな希望もすぐに消えた。
徹底して虐殺されたのだ。
死者を葬るという目的で来た者たちも、多くが呆然とし、ショックを受けていた。
俺は全員を集めた。
「今日観たことを忘れるな!」
俺の怒号が響いた。
「絶対に忘れるな! これが「業」がやろうとしていることだ! 忘れるな!」
泣いている者もいる。
地面にへたり込む者もいる。
「死んでいい人間などいなかった! みんな恐怖の中で! 嘆き悲しみ! 悔しさの中で死んで行った!」
都市に風が吹いた。
死臭を運んで来る。
「だから! 俺たちの手でせめて葬ってやろう! それしか出来ない! そのために俺たちは来た!」
全員が俺を見た。
みんなで叫び、死者を探しに行った。
遺体は遺体収納袋へ納め、都市の中心を拡げてそこへ集めた。
申し訳ないが、身元の確認は出来なかった。
デュールゲリエに住民の名前が分かる台帳かデータを探させた。
後で慰霊碑を建てるつもりだった。
80万人の住民と、2000名の兵士。
しかし、遺体が残っている者は半分もいない。
「虚震花」などで霧化した者が多かった。
千切れた肉片なども、出来るだけ集めた。
ハエが大量発生し、損傷の激しい遺体が多い。
みんなそういうものに慣れて行った。
俺の子どもたちが、泣きながら作業をしていた。
「柳、大丈夫か?」
「はい! でも悔しいです!」
「そうだな」
普段はあんなに明るいルーとハーも、悔しそうな顔で遺体を運んでいる。
皇紀も寡黙な顔で、作業を進めていた。
亜紀ちゃんは怒り狂っていた。
「タカさん! ぜったいにぶっちめに行きましょう!」
「おう!」
街の中心部に大穴を空け、そこへ遺体を横たえて行った。
遺体を埋め、別な場所へ移動しながら、同様に葬って行った。
倒壊したビルや建物をどかしながら、俺たちは遺体を見落とさないように注意した。
1週間で、ほぼ作業は終わった。
ここからは更に徹底して探していく。
俺は一人も見落とさずに葬るつもりだった。
「石神さん、下水道も探してみたいんですが」
諸見が俺に言った。
「ああ、そうだった。もしかしたらそこから逃げようとした人間もいるかもな」
「自分にやらせて下さい」
「頼む。他にも何人かやらせるよ」
「はい!」
亜紀ちゃんが希望した。
俺も行く。
もしかしたら、本当に生存者がいるかもしれない。
それに、死んでいたとしても、下水道で亡くなった人間は早く回収してやりたかった。
30人で手分けして下水道を探索した。
もしも逃げようとしたのなら、都市の外の河川へ向かったと予想した。
俺は亜紀ちゃんと一緒に、下水道の下流へ向かって探した。
10分程で出口まで走った。
「タカさん! あちらに二人!」
「おう」
出口近くで二人の遺体を見つけた。
「やっぱりいたか」
「あの鉄格子が……」
前方の出口には鉄格子が嵌っていた。
二人の遺体は、頭を拳銃で撃って死んだものと分かった。
やはり損壊が激しい。
ネズミに喰われたか、半分骨になっていた。
「あ、何か書いてありますよ!」
亜紀ちゃんが二人のそばの壁を見つけた。
赤い何かで文字が書かれている。
亜紀ちゃんにデュールゲリエを呼ばせ、俺は二人のドッグタグを見た。
クッツェ中尉とサリフ軍曹。
クッツェ中尉は顔面が真横に破壊されていた。
恐らく、バイオノイドの攻撃を喰らった後で、必死に二人でここまで逃げて来たのだろう。
そして、鉄格子に絶望した。
亜紀ちゃんが鉄格子を破壊し、デュールゲリエが中へ入って来た。
「ここに書かれている文字は分かるか?」
「はい。《私はクッツェ中尉を愛しています》と書いてあります。口紅のようです」
「「!」」
俺にはそれで全てが分かった。
「亜紀ちゃん、クッツェ中尉は恐らく両目を喪っていた」
亜紀ちゃんが遺体を見て理解した。
「サリフ軍曹が、女性でありながらここまで運んで来たのだろう」
「はい」
「拳銃を調べた。残弾は無かった」
「はい」
「もう限界だったのだろう。だから二人でここで自決した」
「はい!」
サライ軍曹は、クッツェ中尉のことを慕っていたのだろう。
その思いは告げたのだろうか。
それは俺には分からない。
亜紀ちゃんが大泣きし、絶叫した。
「この二人を丁寧に運ぶぞ」
「はい!」
俺と亜紀ちゃんて遺体収納袋に二人を収容し、そっと運んだ。
下水の出口から飛んで出て、俺たちは向かいにある山の麓に向かった。
草で覆われた丘があり、そこに二人を並べて埋めた。
現地入りしてから十日後、俺たちは作業を終えた。
クッツェ中尉とサライ軍曹を葬った場所に、プロテアやヒースなどの花の種を植えた。
双子に「手かざし」をしてもらった。
下水道には他に遺体は無かった。
潜る間もなく殺されたのだろう。
諸見には、クッツェ中尉とサライ軍曹のことを話した。
一緒に丘に行き、あいつは泣き崩れた。
ただの一度も会ったことの無い二人だったが、俺たちには忘れられない人間になった。
緑の丘に、二人は眠る。
《無頼非情の流浪の歳月 未知の異郷に捨て去りし夢と希望 かくて失われし価値を数え 暗黒の岸辺に眸めぐらせば 地球の緑の丘はうるみて美わし》(C,L,ムーア『地球の緑の丘』より)
2
あなたにおすすめの小説
【完結】狡い人
ジュレヌク
恋愛
双子のライラは、言う。
レイラは、狡い。
レイラの功績を盗み、賞を受賞し、母の愛も全て自分のものにしたくせに、事あるごとに、レイラを責める。
双子のライラに狡いと責められ、レイラは、黙る。
口に出して言いたいことは山ほどあるのに、おし黙る。
そこには、人それぞれの『狡さ』があった。
そんな二人の関係が、ある一つの出来事で大きく変わっていく。
恋を知り、大きく羽ばたくレイラと、地に落ちていくライラ。
2人の違いは、一体なんだったのか?
【完結】聖女の手を取り婚約者が消えて二年。私は別の人の妻になっていた。
文月ゆうり
恋愛
レティシアナは姫だ。
父王に一番愛される姫。
ゆえに妬まれることが多く、それを憂いた父王により早くに婚約を結ぶことになった。
優しく、頼れる婚約者はレティシアナの英雄だ。
しかし、彼は居なくなった。
聖女と呼ばれる少女と一緒に、行方を眩ませたのだ。
そして、二年後。
レティシアナは、大国の王の妻となっていた。
※主人公は、戦えるような存在ではありません。戦えて、強い主人公が好きな方には合わない可能性があります。
小説家になろうにも投稿しています。
エールありがとうございます!
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
竜帝は番に愛を乞う
浅海 景
恋愛
祖母譲りの容姿で両親から疎まれている男爵令嬢のルー。自分とは対照的に溺愛される妹のメリナは周囲からも可愛がられ、狼族の番として見初められたことからますます我儘に振舞うようになった。そんなメリナの我儘を受け止めつつ使用人のように働き、学校では妹を虐げる意地悪な姉として周囲から虐げられる。無力感と諦めを抱きながら淡々と日々を過ごしていたルーは、ある晩突然現れた男性から番であることを告げられる。しかも彼は獣族のみならず世界の王と呼ばれる竜帝アレクシスだった。誰かに愛されるはずがないと信じ込む男爵令嬢と番と出会い愛を知った竜帝の物語。
芙蓉は後宮で花開く
速見 沙弥
キャラ文芸
下級貴族の親をもつ5人姉弟の長女 蓮花《リェンファ》。
借金返済で苦しむ家計を助けるために後宮へと働きに出る。忙しくも穏やかな暮らしの中、出会ったのは翡翠の色の目をした青年。さらに思いもよらぬ思惑に巻き込まれてゆくーーー
カクヨムでも連載しております。
後宮なりきり夫婦録
石田空
キャラ文芸
「月鈴、ちょっと嫁に来るか?」
「はあ……?」
雲仙国では、皇帝が三代続いて謎の昏睡状態に陥る事態が続いていた。
あまりにも不可解なために、新しい皇帝を立てる訳にもいかない国は、急遽皇帝の「影武者」として跡継ぎ騒動を防ぐために寺院に入れられていた皇子の空燕を呼び戻すことに決める。
空燕の国の声に応える条件は、同じく寺院で方士修行をしていた方士の月鈴を妃として後宮に入れること。
かくしてふたりは片や皇帝の影武者として、片や皇帝の偽りの愛妃として、後宮と言う名の魔窟に潜入捜査をすることとなった。
影武者夫婦は、後宮内で起こる事件の謎を解けるのか。そしてふたりの想いの行方はいったい。
サイトより転載になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる