6歳で死んでしまう少女は 精霊さんと共に生き延びる。

マキマキ

文字の大きさ
1 / 155

餓死寸前

しおりを挟む

マリーベル ゴールドマン 6歳。
私は餓死寸前の所で、
ベットから立ちあがろうとして
転がり落ちて頭を強く打って前世の記憶を取り戻す。


私は前世は日本という国で病院で管理栄養士をしていた。


結婚も間近で、順風満帆だった私。お正月に実家で酔っ払って、兄達2人と餅の早食い競争で喉を詰まらせて28歳で死亡したようだ。

クソー。蕎麦にしておけば良かった。




そして前世の記憶を取り戻し、今死にかけてる私マリーベルは、「愛する者へ色取り取りの花束を」という乙女ゲームの中の攻略対象ソードの不幸のきっかけとなった、異母妹であることを思い出す。

このままでは死んでしまうと慌てて意識をフル回転させる。


絵が綺麗だったので、やり込んだゲームだ。


攻略対象の名前には色が取り入れられている。色取り取りの花とは攻略対象のことだ。

攻略対象には何かしら問題がある。

私のお兄様にあたるソードは

私と、お父様が好きで無理矢理妾になった私のお母様シルビアが亡くなったことで、ゴールドマン公爵家は私のお母様の実家から援助を受けていた資金を全て回収されてしまう。

その後ゴールドマン公爵領地で疫病が流行り、私より1歳年下の異母妹エリーゼとその母親は病に倒れ死んでしまう。腕の良い医者の高額な医療費が払えず、満足な治療を受けられなかったからだ。

その後も、飢饉、長兄のクロードが戦争で無くなるなど様々な不幸があり、何とか領地を守り、豊かにするが、攻略対象のソード本人は心を閉ざし物事を合理的にしか考えられない冷たい人間になる。

そんな中、特待生として王立第一学園に入学した平民であるエステルが入学してくる。

エステルと共に過ごす内に、段々と心に安らぎと温かさを思い出す。

まあ簡単に言うとヒロインと攻略対象がイチャコラするゲームだ。

なんともゲスいネーミングのゲームだと思ったものだ。通称「愛花」。


そんな事はどうでも良い。
何故私が死にかけているか説明しよう。

私のお母様は、シルバー公爵令嬢のシルビアだ。お母様は、お父様のグレイ ゴールドマン公爵の容姿端麗、文武両道なお姿に学生時代恋をする。

シルビアお母様は猛アタックをするが、お父様グレイはリリー ブルー伯爵令嬢が好きだった。

シルビアお母様のリリー様に対する嫌がらせなどの足掻きも虚しく、グレイお父様とリリー様は結婚し、2人の男児が産まれて幸せに暮らしていた。

しかし、お父様の領地は魔物がいる森が近くにある為、数十年に一度スタンピードと呼ばれる魔物が群れで人間の街を襲う災害が起こる。その災害のせいで領地は大打撃を受けて、金策に困り始める。

私のお母様はシルバー公爵令嬢で、様々な事業で成功しており、お金は有り余るほどあった。

シルビアお母様は資金提供する代わりに、自分を妾にしろと詰め寄る。


グレイお父様は、嫌々シルビアお母様を妾にした。

お父様は、妾のお母様を毛嫌いして相手にしなかった。

しかし、ゴールドマン公爵家の親族や関係者達から資金提供を確実にする為に子を成すよう説得されて、私マリーベルが生まれたのだ。


マリーベルが生まれた後、直ぐにリリー様にもエリーゼという1歳違いの子ができる。そしてエリーゼを溺愛した。

シルビアお母様は、お父様からの愛情を得ようと、私をエリーゼより魅力的にしようと幼い時から、ピアノ、バイオリン、語学、礼儀作法、魔法の教育、乗馬、様々な事を虐待に近い状態で学ばせた。

私も、お父様から愛情を得ようと頑張った。

しかし、グレイお父様の愛情は得られなかった。


そして私の5歳の誕生日会で、正妻のリリー様の飲み物に毒物が混ざっていた。

幸い、飲む前に銀スプーンの色が変色した為、リリー様の侍女が毒に気が付き事なき事を得た。


疑いは、シルビアお母様に向けられた。
確たる証拠は出てくる事は無かったが、動機があるのはシルビアお母様ぐらいしかいないと使用人達は口々に言った。

そして最終的にグレイお父様はシルビアお母様と私を現在使われていない、前ゴールドマン公爵が使っていた別邸に閉じ込めた。


侍女長が選んだ使用人たちが付けられ、必要な物は全て使用人に言うようにいわれた。そして、敷地内だけ自由が許され、本邸に近づかないようにお父様からの指示があった。


使用人達は、私たちをここぞとばかりいじめた。

初めは態度が悪いぐらいだったが、シルビアお母様が何を言っても、お父様が相手にしなかったことから

だんだんエスカレートした。

食事には残飯を持ってきたり、殴ったり叩いたり、金品を奪い取ったりした。


シルビアお母様は抵抗して、シルバー公爵家に連絡を取ろうとしたが、ばれて袋叩きにされた。そして、お母様は動かなくなった。


シルビアお母様の遺体は、庭に埋められた。

そして使用人たちは、誰もいなくなった。


シルビアお母様は、確かにリリー様に嫌がらせや酷い事を言う事はあった。

でも、一線は越える事はなくお茶に唐辛子を入れたり、落とし穴を作ったり、椅子がカクッとなるように細工したり、自分の方が優れているという自慢や悪口を言ったり、張り合う程度だった。



シルビアお母様のリリー様への仕打ちより、どちらかというと私への被害の方が大きかった。

教育という名の虐待で、結果が出なければ殴られたし、鞭で叩かれた。エリーゼを越えなければご飯も抜かれた時もある。

マリーベルの短い6年という人生は不幸だった。


誰も来なくなった別邸は、お化け屋敷のようだ。

私の部屋は、埃だらけで蜘蛛の巣がかかり、カーテンは破れている。

使用人たちから食べ物を貰えなくなり、2ヶ月が経とうとしている。

私は、前世の記憶が戻るまで雑草、虫、ネズミ何でも食べた。

手を見ると、6歳の子供の手には見えない。骨と皮で、マラスムスという栄養失調状態である。


段々と腹が立ってくる。私は、管理栄養士だ。管理栄養士が栄養失調のマラスムスで死ぬ?!

あり得ない!

それだけは、プライドが許せない!

私は、栄養失調で死ぬわけにはいかない。









しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

慟哭の螺旋(「悪役令嬢の慟哭」加筆修正版)

浜柔
ファンタジー
前世で遊んだ乙女ゲームと瓜二つの世界に転生していたエカテリーナ・ハイデルフトが前世の記憶を取り戻した時にはもう遅かった。 運命のまま彼女は命を落とす。 だが、それが終わりではない。彼女は怨霊と化した。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

悪役令嬢は永眠しました

詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」 長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。 だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。 ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」 *思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

悪役令嬢の慟哭

浜柔
ファンタジー
 前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。  だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。 ※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。 ※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。 「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。 「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

処理中です...