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卵雑炊
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私は、食べれるものを探して厨房へ行く。
厨房も、蜘蛛の巣だらけだ。
そして、ネズミの声がチュチュと聞こえる。
何か食べ物を探してみるが、何もない。
この世界では珍しい、水道の蛇口をみつける。
コンロもオーブンも何故か前世の日本と同じだ。何故か空の冷蔵庫もある。
水を出すと、綺麗そうだ。
水を飲むと少しシャキッとする。
食べれそうなものは、何も無かった。
塩やスパイスは置いてあった。
少し舐めて、確かめる。
そして、納屋に行くと鳥の巣に卵が2つ有った。親鳥は出かけているようだ。卵を1つだけ貰う事にした。
手にとった藁が米であることに気がつく。
稲穂がついている。
私は米を収穫する。
米を瓶の中に入れ、長い太めの棒を入れてお米をついて精米する。
厨房に戻り、水と塩と卵で雑炊を作る。
一口食べると涙がポタポタ溢れでる。
美味しい。生きているのだ。
美味しさを感じているのだ。
そして、前世を思い出す前の押し殺していた感情が走馬灯のように押し寄せる。
ああ、そうか
マリーベルは、寂しかったのだ。
自分も両親にエリーゼのように抱っこされたかった。
本当は、一つ年下のエリーゼとも仲良くしたかった。
お兄様達に可愛がられたかった。
自分もエリーゼのようになりたかったのだ。
だから、勉強もマナーも乗馬も何でも頑張った。
頑張れば、自分もエリーゼのようにお母様も自分も愛されると本気で思っていたのだ。
お母様が亡くなって、1人ポツンとお母様が埋められた所に、野花を置く私。
生きる為に、何でも口に入れてみた。
食べれるか確認する為に。
雑草だって、虫だって食べた。
別邸で1人寂しくお腹を空かせながら怯えながら眠る私を思い出す。
マリーベルはそんな状態でも泣かなかった。
誰も感情を受け止めてくれる人がいなかったからだ。生きたかったからだ。
本来なら、感じていた感覚を押し殺していたのだ。悲しさや寂しさや辛さを押し殺して数年もの間耐えていたのだ。
そして。ゲームどおりのシナリオなら既に生きていなかった。
自分の事しか考えていない現世の両親に怒りが込み上げる。
こんなふうにするなら、子供は作るなよ。
考えてから子供を作りなよ。
小さくて親の思い通りになるからといって、子供は物ではないのだ。
1人の人格者だ。
前世の大人の記憶がある私は胸が張り裂けそうだ。
涙が溢れ出てくる。
良く頑張ったね。
寂しかったね。マリーベル。
絶対に幸せになろうね。
絶対に私が死なせないから。
絶対に幸せにするからね。
そう思いながら残りの卵雑炊をかきこむ。
塩味しかしない、卵雑炊。
不完全で誠に無念である。
この子には美味しい料理をたくさん食べさせてあげたい。
本来なら鶏ガラスープや昆布出汁、鰹出汁の旨味を取り入れ、醤油で味付けする。そこにちょこっと味醂をいれ、塩で整える。
そして、三つ葉やアサツキなどを緑として載せる。
梅干しやしらす、胡麻、蒸し鶏、大葉を刻んだものでアレンジしても美味しい筈だ。
これが私の卵雑炊なのに。
材料があればもっと美味しいのに。
ふと目の前に、脚をピクピクとさせながらひっくり返る黒光するGという虫を見る。
弱ったその虫は、なんとなく今の私のようだと思った。
私は、その虫の触覚を持ち上げ、卵雑炊を少し乗せた皿の上に置く。
絶対、前世の自分なら即駆除していた。
でも、今はそんな気にならなかった。
厨房も、蜘蛛の巣だらけだ。
そして、ネズミの声がチュチュと聞こえる。
何か食べ物を探してみるが、何もない。
この世界では珍しい、水道の蛇口をみつける。
コンロもオーブンも何故か前世の日本と同じだ。何故か空の冷蔵庫もある。
水を出すと、綺麗そうだ。
水を飲むと少しシャキッとする。
食べれそうなものは、何も無かった。
塩やスパイスは置いてあった。
少し舐めて、確かめる。
そして、納屋に行くと鳥の巣に卵が2つ有った。親鳥は出かけているようだ。卵を1つだけ貰う事にした。
手にとった藁が米であることに気がつく。
稲穂がついている。
私は米を収穫する。
米を瓶の中に入れ、長い太めの棒を入れてお米をついて精米する。
厨房に戻り、水と塩と卵で雑炊を作る。
一口食べると涙がポタポタ溢れでる。
美味しい。生きているのだ。
美味しさを感じているのだ。
そして、前世を思い出す前の押し殺していた感情が走馬灯のように押し寄せる。
ああ、そうか
マリーベルは、寂しかったのだ。
自分も両親にエリーゼのように抱っこされたかった。
本当は、一つ年下のエリーゼとも仲良くしたかった。
お兄様達に可愛がられたかった。
自分もエリーゼのようになりたかったのだ。
だから、勉強もマナーも乗馬も何でも頑張った。
頑張れば、自分もエリーゼのようにお母様も自分も愛されると本気で思っていたのだ。
お母様が亡くなって、1人ポツンとお母様が埋められた所に、野花を置く私。
生きる為に、何でも口に入れてみた。
食べれるか確認する為に。
雑草だって、虫だって食べた。
別邸で1人寂しくお腹を空かせながら怯えながら眠る私を思い出す。
マリーベルはそんな状態でも泣かなかった。
誰も感情を受け止めてくれる人がいなかったからだ。生きたかったからだ。
本来なら、感じていた感覚を押し殺していたのだ。悲しさや寂しさや辛さを押し殺して数年もの間耐えていたのだ。
そして。ゲームどおりのシナリオなら既に生きていなかった。
自分の事しか考えていない現世の両親に怒りが込み上げる。
こんなふうにするなら、子供は作るなよ。
考えてから子供を作りなよ。
小さくて親の思い通りになるからといって、子供は物ではないのだ。
1人の人格者だ。
前世の大人の記憶がある私は胸が張り裂けそうだ。
涙が溢れ出てくる。
良く頑張ったね。
寂しかったね。マリーベル。
絶対に幸せになろうね。
絶対に私が死なせないから。
絶対に幸せにするからね。
そう思いながら残りの卵雑炊をかきこむ。
塩味しかしない、卵雑炊。
不完全で誠に無念である。
この子には美味しい料理をたくさん食べさせてあげたい。
本来なら鶏ガラスープや昆布出汁、鰹出汁の旨味を取り入れ、醤油で味付けする。そこにちょこっと味醂をいれ、塩で整える。
そして、三つ葉やアサツキなどを緑として載せる。
梅干しやしらす、胡麻、蒸し鶏、大葉を刻んだものでアレンジしても美味しい筈だ。
これが私の卵雑炊なのに。
材料があればもっと美味しいのに。
ふと目の前に、脚をピクピクとさせながらひっくり返る黒光するGという虫を見る。
弱ったその虫は、なんとなく今の私のようだと思った。
私は、その虫の触覚を持ち上げ、卵雑炊を少し乗せた皿の上に置く。
絶対、前世の自分なら即駆除していた。
でも、今はそんな気にならなかった。
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