6歳で死んでしまう少女は 精霊さんと共に生き延びる。

マキマキ

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本邸ーグレイー

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バン!!


「グレイ、どういう事なの?!」

愛しのリリーが、執務室に入ってくる。
久しぶりに王都から領地に戻り、
領地の執務を確認している最中だった。

「どうした?!リリー。」

俺は書類から目を離し、リリーを見る。


「シルビアさんと、マリーベルちゃんの事よ。

もうすぐエリーゼの誕生日でしょ。
その打ち合わせ最中に、マリーベルチャンの噂を聞いたの。


貴方、あの親子を何処にやったの?

私は嫌われてるから、避けられているとばかり思ってきたけど。

別邸に追いやったって本当なの?」


はー。リリーやエリーゼには、気を病むから伝えなかったのに。

「しょうがないだろ?リリー。毒を盛られたんだぞ。シルビアは学生の頃からお前を目の敵にしていただろ。

それに、マリーベルはエリーゼにこれ見よがしに成績の良さや優秀さを見せつけて、エリーゼを泣かすし、

ちゃんと適当な使用人たちを付けるよう、侍女長には言っているから問題ない。」

バン!リリーは机を叩く。
いつも穏やかなリリーだが、今日は珍しく怒っている。

「シルビアさんには沢山の嫌がらせを受けたわ。でも、あの人は毒を使うなんて卑怯な事はしなかったわ。

正々堂々と、ダンス、マナー、学業で負かされてきたの。

あの嫌味は腹が立つし、社会的立場を危うくしそうに何度もなったけど、卑怯な手を使う人じゃない。

それに何だかんだで、あの人のお陰で社交の場でも堂々としていられる。誰も、私の領地が王都から離れた僻地でも田舎娘とは言わなくなったの。

あの毒は、あの人がやった事じゃない!何度も言ってるのに。別な人間よ!

シルビアさんが、マリーベルちゃんの誕生日に毒を盛るのもおかしな話よ。

マリーベルちゃんは、貴方があの子とエリーゼを対等に扱わないからあんな態度をしてるんでしょ。

貴方がエリーゼを抱いている時、あの子は羨ましそうに見てるのよ!

あの子はね、確かにエリーゼを出し抜こうとしているけど、優しい子なのよ。

エリーゼがまだ3歳の時、家の中で迷子になった時、あの子が見つけてくれたのよ。

バラの庭園の中で泣いていたエリーゼを見つけて、自分は出口や入り方が分からないから、バラをむしって穴を空けて連れてきたの。エリーゼが怪我をしないように、自分の羽織りものを被せて、マリーベルちゃんはバラの棘で血が出てたわ。4歳の子がよ。

それに、マリーベルチャンのように成績が伸びなくて泣いていたエリーゼに、後から分かりやすく纏めたノートと、エリーゼの好きなマカロンを送ってくれていたのよ。


グレイ、あの子の6歳の誕生日会はどうしたの?!

てっきり、私は嫌われていたから招待状が貰えなかったと思っていたけど、使用人たちがあの子の誕生日会は開かれてないと言っていたわ。

どういう事なの?!」


「シルビアが必要ないと言ってると使用人から連絡があったんだ。」

リリーは少し考えて

「おかしいわ。シルビアさんがそんな事を言うなんて。

嫌味ついでによく、シルビアさんが言っていたの。

シルビアさんが過ごしたシルバー公爵領は6歳の子は緑に髪の毛を染めるらしいの。

あの領地は肥沃で森も沢山ある。昔6歳になると自由に森で一人で遊べるようになる事から人攫いに合わないようカモフラージュする為に髪を染めていたらしいの。

今では意味はなくても、成長を祝って昔の風習に習い、髪を染め、盛大に祝うそうなの。シルビアさんは楽しみにしていたわ。」


俺は、少し考えて

「分かったよ。言われてみれば、シルビアとマリーベルには、思い込みで対応していた部分も沢山ある。コレから、別邸に行ってシルビアとマリーベルに本邸に帰ってくるように言う。それで、いいだろ。」


リリーは怒って言う。
「誕生日会はどうするの?!」

「マリーベルとエリーゼは誕生日も近い。日にちの間をとって、纏めて盛大にする。」

と言わされてしまった。


リリーは心配そうに言う。

「私も行くわ。何か胸騒ぎがするの。シルビアさんらしくない事が多くて。」


















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