6歳で死んでしまう少女は 精霊さんと共に生き延びる。

マキマキ

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友よーアルフレッドー

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なあ。

見てるか?

レオン。

あの色とりどりの、灯籠、あのランタン。

皆お前達の為だって。

皆感謝してるって・・・。

お前が、ここで此れを一緒に見られないのが悔しい。


なんで何だろうな。
お前はずっとお前だったのに。






ごめんな。

もっと、早く違法性のある貴族に対処して、騎士団の再編成をすれば、お前は生きていたんじゃないかってずっと思っている。


ごめん。





お前には、本当は俺とクロードが抜けた後第2騎士団の団長に推薦する筈だったんだ。


一緒に、いい国づくりをしたかった。

お前達が亡くなってから、ズッと優先順位を間違えて動いたんだと俺は後悔していた。



でも、孤児院で院長室から出た後、
マリーベルとピノンが
話しているのを聞いて、

戦争や何かあるたびに被災地に行って救助活動で仲間を失った隊員にお前がよく言ってたのを思い出した。

「おい。今、ちゃんとしっかり悲しみに向き合え!

思いっきり泣け!性別なんてカンケーねー。悲しい、悔しいは男女関係ないだろ!

もし、人前で泣くのがはばかれるなら、隠れて泣いてもいい。

思いっきり、悲しんで、後悔や、怒りの感情に向き合え!

思いっきり悲しんだら、
今ある大切な人を守る為に生きろ。

後悔した事があるなら、
大切な人のために活かせ!」

って、お前はよく言っていたな。

だからお前の死を悲しんだ後、

俺はこの国を、人種関係なく暮らしやすい国にする。

そうすれば、お前は生きられた。



お前との出会いは、
幼い頃、護衛とはぐれて、俺とクロードとフランが駅で迷って、スリに遭ったのを助けてもらってからだったな。

ジェノサイドで国を失い、戦争孤児のお前は、靴磨き、鉄屑集めをしていたな。

お前は、鉄屑を一緒に集めながら、安全な道を俺たちに教えてくれて、護衛のとこまで案内してくれたな。

別れ際に、

お前が寂しそうに

「お前、匂いでわかるよ。あいつらを護衛に出来るくらいのボンボンだろ。
こんな所歩くなよ。

昨日友達を亡くしたばかりで、ちょっと寂しかったんだ。

毎日誰か亡くなる。

俺も、いつ死ぬか分からない。
お前の財布狙ったスリもな。

でも、他にも小さいチビ達が居るから
俺は働くんだ。

スリとかすれば、稼げるけど、
俺は獣人だ。
既に警戒されて目立ってるのに、
馬鹿な真似すれば、1番に殺られるだろ。

此処には、二度と来るなよ。

俺を変な目で見ないお前達が、友達とダブっただけだ。」

そう言いながら去っていった。

その数年後、お前が騎士団に入って来た。

お前は、いろんな人を助けて、
警備に抜擢されて、騎士団を紹介されたんだったな。



お前の話は、俺に絶望と希望両方を持たせてくれた。

戦争孤児、獣人に対する、人の冷たさ。
人の残酷さにはこの国に絶望した。

それを乗り越え、
災害やトラブルの為に人助けするお前らの話は、俺に希望を持たせた。

人って、変われるし
身分や立場や垣根を超えて
危機から身を守る事もできるって。
そして、感動する。

まだ、捨てたもんじゃないって思えたんだ。




俺は騎士団の新人の教育訓練で
お前に会えて嬉しかった。
明日を生きるか、
死ぬかって言ってたお前が
気になって、ずっと探してたんだ。

でもお前は、獣人という偏見があったにも関わらず、信頼を自分で勝ち取り、実力で昇り詰めた。

お前は、俺の憧れだったんだ。
普通、自分を貶めた人を簡単に許せないだろ。

お前は、
「新しい事、なにか変えたいと思うなら、本気で謝って来たら、チャンスなんだ。

許す事が、変わるきっかけになる事がある。」


お前は、器の大きな兄貴のような存在だった。

初めは、団員の時もお前は理不尽に団員から虐められていたな。

レビニ元団長が、教官だったから、人外の教育指導すぎて、ついていけたのは俺とクロード、フランとお前ぐらいで、

お前は、何時も団員を助けていたな。

お前は、そんなふうに実力と慈悲で沢山のお前のファンを増やしていたんだ。

知ってるか、

第23騎士団の事を現場の騎士団は
トワイライト帝国最後砦と呼んでたんだ。

お前らが、何時も困った時に助けに行ってたからだ。


メアリ叔母さんのホットドッグはお前が教えてくれたんだよな。

辺境伯の娘で、ホットドッグが大好きすぎて、お店開いてしまった変わり者だ。

なんで、アソコの兄弟はマッズルといいオタク化するんだろうな。

お前を騎士に推薦したのは、このメアリ叔母さんだ。

お前は、ワイバーンの群れがメアリ叔母さんのお店を襲った時、

普段から人助けして、実力をつけたお前は、的確に避難の指示を出したらしいな。

お前の、性格と嗅覚と聴覚と視覚は絶対騎士に向いているってゴリ押しだったんだぞ。

お前が教えてくれたメアリ叔母さんのホットドッグは、俺にとってどんな高価なディナーよりご馳走なんだ。

お前らと、喧嘩しながら食べたあのホットドッグは何よりも美味かった。

何時も、俺の食卓は、皆忙しすぎて使用人達が後ろに立ってるだで、1人で食べる。

毒味の後の冷めた豪華な食事だ。

だから、温かくて、皆んなで食べる食事は、涙が出るほど美味かった。


今日、お前らが居なくて物足りなさを感じたよ。お前らは食いしん坊だからな。


メアリ叔母さんはいつもと変わらなかったけど、ホットドッグをいつも通り喧嘩しながら食べる俺たちを見守りながら、

キッチンの奥で泣いていたよ。

死んでんじゃねーよ。
馬鹿野郎!

お前らが居なくて寂しい。

ただな、お前らの事を美談として俺は上に立つものとして、片付けられないんだ。

今回の件を元に、隊員には自分の安全確保を1番に考えてもらう事を教育している。

安全確保の判断をする練習を定期的に行なっている。

危険予知のKY活動だ。

お陰で、多くの騎士が結構無理な判断をしている事が分かったんだ。

第二次、第三次の事故に繋がりかねない。

レオン。

ありがとう。


俺が、ソッチにいったら
お前と熱々のホットドッグが食べたいよ。

また来る。

























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