異世界転移は突然に。

tani0107

文字の大きさ
3 / 3

魔銃

しおりを挟む
「ハァッハァッ……ッチ、しつこいヤツだ」

 魔物に追われながら森の中を駆け抜ける。追ってきている魔物は3m近くある体に真っ黒な毛を纏っているバトルウルフ。
 万全の状態なら倒すことも可能だったが、戦闘を終えた直後に襲われたため戦うのは危険だ。
 転移してからかなりの日数は経っておりレベルはかなり上がっている。それでもLv.200を越えている魔物を相手にするのは厳しい。
 レベルアップやスキルによる身体能力の上昇。命懸けで乗り越えてきた修羅場の数々。スキルにはない体裁きなどのテクニック等。正面から戦って勝てなくても逃げることは可能だった。




「はぁ、今回は危なかったな。戦闘直後に襲われたせいで倒した魔物の回収すらできなったかたし」

 戦利品を手に入れることなく結界まで逃げ帰ることになり、ため息をつく。

「まぁ倒したことのある奴だったし、レベルが上がったからよしとするか」

名前 イガラシ ユータ
種族 異世界人
Lv.189
スキル
剣術Lv.6 格闘術Lv.3 魔力操作Lv.6 
投擲Lv.4 魔力感知Lv.6 気配感知Lv.6 
隠密Lv.6 身体能力強化Lv.6
調合Lv.5 武具作成Lv.5 金属操作Lv.6 
解体Lv.6 アイテムボックス 鑑定
生活魔法
ユニークスキル
刻印

 レベルはだいぶ上がってるし、スキルも満遍なく育っている。
 戦闘系スキルは命懸けの戦いを繰り返していたら自然と上がった。
 生産系スキルに関しては初めは上がるのが遅かった。しかし入門セットに入っていた素材を使い切り、辺りに生えている植物や魔物の素材を使ってたらすぐにレベルは上がっていった。
 ランクの高い素材を使うと上がりやすいのぁろう。スキルレベルが低いうちはほとんど失敗する。もったいないかもしれないが、この森ではいくらでも手に入るものばかりだ。
 例えば辺りに生えている植物。ただの雑草だと思っていたが鑑定してみると、極・薬草というレアそうな素材だった。他にも色々とあった。
 金属操作に関してはレベル上げできないと思っていたが、金属を生やしている魔物を発見した。
 メタルルスという魔物で草食の恐竜みたいな姿をしていた。背中に金属を纏っており、長い尻尾のハンマーのような先端部分も金属で出来ていた。
 この魔物を見た時、祐太は歓喜した。武器防具に関しては骨や皮を使って作れたが、金属があるなしで出来ることは変わってくる。
 入門セットに鉄が入っていたが、ただの鉄では完全に強度不足だった。
 メタルルスの纏っている金属はどう見ても鉄より強そうな金属だったため、どうしても欲しく50くらいレベル差があったにもかかわらず戦いを挑んだ。
 結果、勝利した。もちろん無事で済んだはずがなく、本気で死にかけ回復効果のある結界の中で数日動けなかった。
 メタルルスから採れた素材が鑑定した結果魔法金属といわれるミスリルだとわかり、死にかけたことはとうに頭の中からぬけているが。

「今日はもう疲れたな……」

 祐太はため息を吐きながら、粗末な自家製の小屋に入り眠りについた。


「……朝か」

 明るい日差しから目を背け、1度伸びをして立ちあがる。
 森での生活は随分と慣れた。粗末な小屋で寝るのに抵抗はない。

「今日はあれを作ってみるか」

 アイテムボックスから今あるミスリルを取り出す。

「この前は失敗した、今回は成功させるぞ。新しくメタルルスを狩ったからストックは十分あるはずだ」

 そう言って祐太は取り出したミスリルを金属操作を使って形を整えていく。
 徐々に出来上がるそれはまさしく銃だった。

「ッチ、これじゃあダメだ」

 出来上がった歪な銃を見て不満げに呟く。
 2度このスキルを使うと金属自体の性能が落ちるためもう魔銃には使えない。
 失敗したミスリルはスキルレベル上げのために何度もスキルを使い使い潰す。
 続けてミスリルを銃の形に整えていく。

「また失敗か……」

 もう既に残っているミスリルの量は半分をきっている。
 それからも何度も何度も繰り返す。


「……できた」

 ようやく完璧ともいえる出来栄えのものが完成した。
 ミスリルは残っておらず完全に使い切ることにった。

「刻印を刻むか」

 まだ銃の形をしているだけで使うことは出来ない。弾の代わりに魔力で撃てるように刻印を刻む。
 鉄で試作品を作っているため問題なく刻印を刻むことができる。
 初めは魔力で弾の生成や射出。いろいろ考えることがあったが、銃を明確にイメージしながら刻むことで成功した。実際に撃ってみると鉄だと耐えられずに壊れたが。

「ふぅ。これで完成だ」

 完成した銃は満足のいく出来だった。
 銀色に輝くミスリルの色に刻まれた龍は金色に輝いている。
 
魔銃
 異世界の武器を参考に作られたの武器。ミスリルでできている。

「さっそく使ってみるか」

 祐太は魔銃を結界に向けて構える。
 結界は内外両方から攻撃を通すことは無いため心置き無く試し撃ちできる。
 ひきがねを引き、ドンッと重低音が響く。

「威力的にLv.120くらいなら倒せそうだな。そのくらいのレベルだとここじゃあ底辺だが軽い牽制には使えるだろ」

 魔銃の出来に満足したらアイテムボックスにしまい。
 今日も森へ出掛ける。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

処理中です...