守りたいもの

風遊

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始まり(2)

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「そろそろイきそ…」

「俺も…」

どれくらい続いただろうか、気が遠くなるほど長い時間が経過した気もするし、一瞬だった気もする。そしてその時は訪れた。

(ぇ………?)

ほぼ時を同じくして、前と後ろ、そして顔に白濁がぶちまけられた。
思考停止していたが、少しして自分に起きたことを理解する。その時にはもう、飆太は耐えきれず泣きじゃくっていた。

「ぅっ、、ぐす、ぐすっ、、」

現実がとにかく受け入れられない。

「じゃ、ポジション交代してもう一度な。」

生徒会長が絶望を告げる。

「ぃっ、、?」

理解する暇もなく、次のモノが突き立てられ、痛みと苦しさの中に引き戻される。顔を中心にかけられた白濁は拭うことも出来ず、その存在は考えたくもない。

(もう、何も考えたくない…)
と頭をシャットダウンしかけた時、あの男の声がふと耳を掠める。

「可愛い顔が汚れて惨めなもんだな。あの黒髪も同じようにしてやるよ、そのうち。」

(え、今なんて言った?)
その発言の内容に気づいた時には、飆太の意識は一転極度の興奮状態になり、身体は勝手に動いていた。

「い゛っっっ!!!」

その瞬間、男の1人が大きく呻いた。飆太に自身を咥えさせていた奴だ。
それだけにとどまらず、後孔に挿入していた奴にも蹴りを食らわす。

「こいつ!噛みやがった!」

「まだ分かってなかったのか!」

男達は怒りをあらわにするが、

「お前ら、りっちゃんに指1本でも触れたら殺す!殺してやる!」

飆太は怯むどころか、過度な興奮状態ではち切れんばかりの怒号を飛ばす。
そして、自由になった身体を起こし、男達に掴みかかろうとした瞬間…

“ドゴッ!”

一際鈍い音が響き、飆太の身体が宙に舞う。
頭に思い切り蹴りを入れられたのだ。―あの生徒会長に―
倒れ込んだ所から髪を引っ張られ、さらに鳩尾に1発蹴りを入れられる。その後そのまま引っ張られ、壁にもたれ掛かるような体勢にされる。
感じたことの無い感覚の情報量に口をぱくぱくさせ、意識が霞みゆく中でもまだ憎しみの感情は消えず、

「…コロス…コロシテヤル…」

とうわ言のように呟く。
しかし次の瞬間、

“バンッ!!”

と生徒会長の足が飆太の顔の横を掠め壁に勢いよくぶつかった。

「ヒッ…」

あまりのことに意識が引き戻され、恐怖が蘇る。そして…

「ぅっ、、ぐす、、ひっく、、」

もう限界だった。無理なのだ。自分は弱かった。こんな自分より一回りも二回りの男に、ましてや大人数に抵抗することなど叶わなかった。怒りも反抗心も摘み取られ、恐怖と絶望とありえない痛みだけが脳を支配する。
グイッと胸ぐらを掴まれ問われた。

「もう分かったか?」

頷いた。何回も。勢いよく。

「はい、、、ぐすっ。」

泣きじゃくりながらもう抵抗の意思がないことをアピールする。

「やっとわかったか。さて、黒髪はどうすっかなぁ。」

(それだけは、それだけはいけない!)
もう抵抗する気力はなかったが、精一杯の勇気を振り絞って懇願する。

「オレには何してもいいから、りっちゃんには手を出さないで…ください…オレはどうなってもいいから…」

その言葉を聞いて、今まであまり感情の読み取れなかった目の前の男が満足気に歪む。まるで全てが計画通りだったと言わんばかりに。

「そしたら取り引きだ。」

「ぇっ、、?とりひき、?」

「お前、俺たちの奴隷になれ。」

これが飆太の地獄の始まりだった…

―――

初の濡れ場長くなってしまってすみません。こんな感じで私の小説はじっくりねっとり描写していきますm(*_ _)m
かなりハードコアだと思うのですが、この作品を気に入ってくれる同志は是非お話しましょう✨
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