婚約破棄はされないけれど

こうやさい

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 これから先、殿下はわたくしをどう扱うでしょうか?

 通常の手段で婚約を解消できないことはおわかりでしょうから冤罪でも着せようとするでしょうか?
 わたくしからは彼女にも殿下にも何もする気はございません。
 もうそんな情熱は残ってはおりませんもの。

 仮にわたくしを排除したところでご自分に王族としての居場所が残っているとお思いなのでしょうか?
 お父様の狡猾さはすでに充分わかっておりますから、たとえわたくしが多少の罪に問われようとも王に渡したものの対価をみすみす失うことはないはず。
 婚約を破棄したなら金を返せと言われるのがわかっているなら、殿下むすこのそれを陛下は受け入れはしないでしょう。
 ご自分でお金を返すことが出来ますかしら?

 でしたらばおそらくわたくしを形だけの妻とし、彼女をどこか外に住まわせこっそり逢瀬を重ねるようになるでしょう。
 もちろんわたくしは我が家の財産を使い込みでもしない限り気づかぬふりをしますわ。
 だって、いずれは彼女も悪意にさらされ染まってしまうでしょうから。
 自ら選んだ少女も自分のせいでそうなってしまっても殿下は愛しつづけることが出来まして?
 こんどこそ守り切るというならそれも一興ですわ。
 特待生になれるほどの逸材を籠の鳥にするというのですもの、多少なりとも国家に損失を与えるのではないかしら?
 それでも兄上のお役に立てればいいですわね。

 もちろん子供が出来たとしても引き取る義理はありませんわ。
 わたくしに子供がいなくとも親戚に養子に出来る子供が一人もいないなどあり得ませんし。
 殿下の子供だというだけの他人をどうして必要とするでしょう?
 無意味に広がる王家の血を疎ましく思われないとよいですわね。
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