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10 口外禁止①
あれから一週間ほど経ち多忙な日々をこなしながらも、ルシアは兜を被り自分に近づいた男性は、やはり第二王子カミーユではないかと考えていた。
何故かと言うと、ヒューバート・シャンペルでなければ、カミーユ以外あり得ないと思った消去法と、彼があの場所に来たタイミングだ。
木から足を踏み外して落ちた時も、ルシアは庭園に居た。
つまり、助けてくれたカミーユは城門の門番にルシアが城に入ったと言う話を聞き、彼女が何処に居るかを把握して庭園に来たのではないかと思ったからだ。
そして、この前会った時も庭園だった。彼はルシアが庭園に居ると知りあの場所に来たが、何故か兜を被って顔を隠した。
(……だとするなら、また私があの庭園に居て彼が来れば……それは、カミーユ殿下である可能性が高いと言うことだよね……)
就寝前に自室の窓から見える城を見て、ルシアは兜を被り自分へ近づいたあの人のことを思い出していた。
ルシアは前世の記憶を思い出してからずっと、心から楽しんだと言えるような記憶がなかった。
裕福な家の貴族令嬢といえど、両親は娘を虐げ、教育せずとも仕事に使えると思えば馬車馬のように働かせた。この世界での娯楽を楽しんだという過去もない。
けれど、今はなんだか胸がわくわくとしていて城へ向かうと決めた明朝が待ち遠しかった。
『氷の王子』カミーユ・ヴィメールは、誰かから聞いた噂話でも、ルシアが直接その目で見ても、誰が話し掛けようが付け入る隙も見せぬ冷たい男性だ。
けれど、そんなカミーユが偶然とは言え助けてくれたり、誰かわからないように顔を隠し泣いている自分に慰める素振りを見せたりしていたと思えば、そんな彼が実際はどんな人なのか気になって堪らなかった。
(変なの……あれは、カミーユ殿下だと確定した訳でもないのに……否定はしたけれど、シャンペル卿なのかもしれないのに……)
けれど、ルシアは十中八九、あの男性はカミーユだろうと思っていた。
彼がもし自分が作った提案書を見てくれて、わざわざ話を聞きに来てくれたのだとすれば、悪夢のようなユスターシュ伯爵家での生活から抜け出せるかもしれない。
何故かと言うと、ヒューバート・シャンペルでなければ、カミーユ以外あり得ないと思った消去法と、彼があの場所に来たタイミングだ。
木から足を踏み外して落ちた時も、ルシアは庭園に居た。
つまり、助けてくれたカミーユは城門の門番にルシアが城に入ったと言う話を聞き、彼女が何処に居るかを把握して庭園に来たのではないかと思ったからだ。
そして、この前会った時も庭園だった。彼はルシアが庭園に居ると知りあの場所に来たが、何故か兜を被って顔を隠した。
(……だとするなら、また私があの庭園に居て彼が来れば……それは、カミーユ殿下である可能性が高いと言うことだよね……)
就寝前に自室の窓から見える城を見て、ルシアは兜を被り自分へ近づいたあの人のことを思い出していた。
ルシアは前世の記憶を思い出してからずっと、心から楽しんだと言えるような記憶がなかった。
裕福な家の貴族令嬢といえど、両親は娘を虐げ、教育せずとも仕事に使えると思えば馬車馬のように働かせた。この世界での娯楽を楽しんだという過去もない。
けれど、今はなんだか胸がわくわくとしていて城へ向かうと決めた明朝が待ち遠しかった。
『氷の王子』カミーユ・ヴィメールは、誰かから聞いた噂話でも、ルシアが直接その目で見ても、誰が話し掛けようが付け入る隙も見せぬ冷たい男性だ。
けれど、そんなカミーユが偶然とは言え助けてくれたり、誰かわからないように顔を隠し泣いている自分に慰める素振りを見せたりしていたと思えば、そんな彼が実際はどんな人なのか気になって堪らなかった。
(変なの……あれは、カミーユ殿下だと確定した訳でもないのに……否定はしたけれど、シャンペル卿なのかもしれないのに……)
けれど、ルシアは十中八九、あの男性はカミーユだろうと思っていた。
彼がもし自分が作った提案書を見てくれて、わざわざ話を聞きに来てくれたのだとすれば、悪夢のようなユスターシュ伯爵家での生活から抜け出せるかもしれない。
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