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038 無理②
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「同じ主の誼(よしみ)だ。あの銀竜も回復させて置こう」
「出来るのか?」
パッと立ち上がり、私の足は、さっさと広場へと進んだ。ジェイドさんもすぐ後を、追い掛けて来る。
もっ……もしもしー!? 竜騎士さんと竜さんと違って、聖女の私はただの人の子なの、お忘れではないですかー!?
「だから、誰だと思って居る。あれだけ力を抜かれたのだ。当分は仔竜のままでいろ」
囚われて傷ついていた銀竜ゲイボルグは、あっという間に巨体を縮めた。
「ゲイボルグ!」
近くにポテっと音をさせて、小さな銀竜が落ちた。慌ててジェイドさんが駆け寄り、銀竜を抱きしめた。
ぐったりしているけれど、パッと赤い目を開けた……生きてる。
ああ……ゲイボルグは、ジェイドさんの元へ、帰って来れたんだ!
「当分はこのままだ。あまり、無理をさせるなよ」
「……わかった」
それからの出来事は、あっという間だった。
ブリューナグは人を操作することが出来る……私だけでなく、ゲイボルグを生ける素材工場として扱っていた奴らも例外ではない。
すぐにその場に居た集団は、あっけなく制圧されてしまった。
ブリューナグはそこにあったゲイボルグから取った素材を、売り物にならぬように、丁寧にすべて壊していた。
その間、ジェイドさんはずっと、腕の中に居る子竜姿のゲイボルグを抱きしめていた。もう何があっても絶対に、離れないと言わんばかりだ。
……なんとなく、あんなにもジェイドさんに大事にされているゲイボルグが羨ましくなった。
だって、私はジェイドさんを好きになったと伝えても、その後に人生早々ない大事件が起こりすぎているので、その辺りを彼にどう思って居るのかまだ聞けていない。
聞きたい。けれど……聞けていないのだ。今、絶対にそれどころではないし……。
「……どうする。ここに居る全員、そこから身を捨てることも出来るが」
彼の家族とも言える竜ゲイボルグに、あんなに酷いことをしていた連中なのだ。ジェイドさんは、そうしてやりたいと思うはずだ。
けれど、彼はそこで首を横に振った。
「竜の密猟は、禁じられている。壁に貼られた旧国旗から、おそらくは当時の政治争いに負けて身を隠した者だろう。俺は彼らが法で、裁かれることを望む」
「黙っていれば、誰もわからないのに」
ブリューナグは不満そうに言った。同胞をあんなひどい目に遭わせた連中なのだ。本来ならば、そこに居る本体の牙で食い荒らしたいとまで思って居るのかもしれない。
「出来るのか?」
パッと立ち上がり、私の足は、さっさと広場へと進んだ。ジェイドさんもすぐ後を、追い掛けて来る。
もっ……もしもしー!? 竜騎士さんと竜さんと違って、聖女の私はただの人の子なの、お忘れではないですかー!?
「だから、誰だと思って居る。あれだけ力を抜かれたのだ。当分は仔竜のままでいろ」
囚われて傷ついていた銀竜ゲイボルグは、あっという間に巨体を縮めた。
「ゲイボルグ!」
近くにポテっと音をさせて、小さな銀竜が落ちた。慌ててジェイドさんが駆け寄り、銀竜を抱きしめた。
ぐったりしているけれど、パッと赤い目を開けた……生きてる。
ああ……ゲイボルグは、ジェイドさんの元へ、帰って来れたんだ!
「当分はこのままだ。あまり、無理をさせるなよ」
「……わかった」
それからの出来事は、あっという間だった。
ブリューナグは人を操作することが出来る……私だけでなく、ゲイボルグを生ける素材工場として扱っていた奴らも例外ではない。
すぐにその場に居た集団は、あっけなく制圧されてしまった。
ブリューナグはそこにあったゲイボルグから取った素材を、売り物にならぬように、丁寧にすべて壊していた。
その間、ジェイドさんはずっと、腕の中に居る子竜姿のゲイボルグを抱きしめていた。もう何があっても絶対に、離れないと言わんばかりだ。
……なんとなく、あんなにもジェイドさんに大事にされているゲイボルグが羨ましくなった。
だって、私はジェイドさんを好きになったと伝えても、その後に人生早々ない大事件が起こりすぎているので、その辺りを彼にどう思って居るのかまだ聞けていない。
聞きたい。けれど……聞けていないのだ。今、絶対にそれどころではないし……。
「……どうする。ここに居る全員、そこから身を捨てることも出来るが」
彼の家族とも言える竜ゲイボルグに、あんなに酷いことをしていた連中なのだ。ジェイドさんは、そうしてやりたいと思うはずだ。
けれど、彼はそこで首を横に振った。
「竜の密猟は、禁じられている。壁に貼られた旧国旗から、おそらくは当時の政治争いに負けて身を隠した者だろう。俺は彼らが法で、裁かれることを望む」
「黙っていれば、誰もわからないのに」
ブリューナグは不満そうに言った。同胞をあんなひどい目に遭わせた連中なのだ。本来ならば、そこに居る本体の牙で食い荒らしたいとまで思って居るのかもしれない。
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