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出会い
見える少年
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その場から去ろうとしたその時、
「あ….あ….うわぁぁああ!!!!!」
少年の叫び声が聞こえた。
こちらを見ているような気がする。
瞳孔が開いて涙をこぼしながら叫んでいる。
見えない筈のこの俺を見て。
「ごめんなさい!!!!!僕のせいでっ…
うわぁぁ!!!おじさんごめんなさい!!!
全部僕のせいだ!!僕が死ねば良かったのに!!
ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
少年は跪いて泣き崩れた。
あぁ…俺が突き飛ばした小学生…
何で俺のこと見えてんだこいつ。
母親が走ってその少年を抱きしめて言った。
「優斗、落ち着いて!!どうしたの?
今日無理して来なくて良いって言ったのに。
余程辛いのね、おじさんが亡くなったの。
優斗…自分をあまり責めないで…うぅっ…」
母親は少年を宥めた。
ていうか俺まだ30代前半なんだが…おじさんなのか…オジサン…まぁ小学生からしたらそうなんだろうな。
少年が取り乱しているのは察した様だが、やはり母親や他の人間には俺は見えていない。
少年は震えてずっと泣いている。
「お前、俺が見えるのか?」
少年はこちらを見ている。
「見えるよ、おじさん。
僕を庇ったせいで死んじゃったよね?
僕のせいで」
少年にだけ俺が見える様だ。
そして俺に対してとても罪悪感を感じている事も感じ取れる。
通夜の式場はざわついた。
ショックのせいか少年の気がふれたのだと周りは思ったのだろう。
側から見れば一人で泣き喚きながら話しているのだから当然不自然だ。
母親も心配して少年を心配そうに見ている。
「優斗、一人で何を…」
「おじさん…僕を殺しに来たの?」
震えた声で俺に聞いた。
「違う、お前にしか俺が見えないみたいだからもうこれ以上喋るな。俺が勝手にした事だから、気にすんなよ」
俺は少年が居た堪れなくなり、その場を去ろうとした。
「あ….あ….うわぁぁああ!!!!!」
少年の叫び声が聞こえた。
こちらを見ているような気がする。
瞳孔が開いて涙をこぼしながら叫んでいる。
見えない筈のこの俺を見て。
「ごめんなさい!!!!!僕のせいでっ…
うわぁぁ!!!おじさんごめんなさい!!!
全部僕のせいだ!!僕が死ねば良かったのに!!
ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
少年は跪いて泣き崩れた。
あぁ…俺が突き飛ばした小学生…
何で俺のこと見えてんだこいつ。
母親が走ってその少年を抱きしめて言った。
「優斗、落ち着いて!!どうしたの?
今日無理して来なくて良いって言ったのに。
余程辛いのね、おじさんが亡くなったの。
優斗…自分をあまり責めないで…うぅっ…」
母親は少年を宥めた。
ていうか俺まだ30代前半なんだが…おじさんなのか…オジサン…まぁ小学生からしたらそうなんだろうな。
少年が取り乱しているのは察した様だが、やはり母親や他の人間には俺は見えていない。
少年は震えてずっと泣いている。
「お前、俺が見えるのか?」
少年はこちらを見ている。
「見えるよ、おじさん。
僕を庇ったせいで死んじゃったよね?
僕のせいで」
少年にだけ俺が見える様だ。
そして俺に対してとても罪悪感を感じている事も感じ取れる。
通夜の式場はざわついた。
ショックのせいか少年の気がふれたのだと周りは思ったのだろう。
側から見れば一人で泣き喚きながら話しているのだから当然不自然だ。
母親も心配して少年を心配そうに見ている。
「優斗、一人で何を…」
「おじさん…僕を殺しに来たの?」
震えた声で俺に聞いた。
「違う、お前にしか俺が見えないみたいだからもうこれ以上喋るな。俺が勝手にした事だから、気にすんなよ」
俺は少年が居た堪れなくなり、その場を去ろうとした。
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