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大図書館への侵入
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清盛たちは、大図書館の荘厳な門を慎重に押し開けた。
軋むような音と共に光があふれ、一行を包み込む。
門の向こうに現れたのは、想像を超えた広大な空間だった。
天井の高さは計り知れず、無数の光のオーブが宙に浮かび、
やわらかく輝きながら、絶え間なく変化する模様を描いている。
「これが……大図書館か。」
義経が低い声で呟きながら、視線を天井に向けた。
その驚きを隠すことはできなかった。
周囲に並ぶ巨大な書棚はどこまでも続いており、
それぞれが異世界の歴史や知識を記録したもののように感じられた。
静御前は、足元の模様を慎重に見つめながら言った。
「この場所……ただの図書館ではありません。
この空間自体に意志が宿っているようです。
何かが私たちを観察している……。」
知盛は無言で周囲を見渡し、微かに眉をひそめた。
「無防備な場所ではない。進むたびに試される覚悟を持たねばならないだろう。」
清盛は仲間たちを振り返り、冷静な口調で言葉を発した。
「我々はこの場所に入る資格を試されるかもしれない。
だが、異世界の真実に近づくためには、この先を進むしかない。」
一行は慎重に書棚の間を進み始めた。
空気は異様な静けさを保ちながらも、微かに何かの鼓動のような音が響いていた。
光のオーブが一行の歩みに応じて動き、まるで彼らを導くような軌跡を描いている。
突然、周囲の空気が変わり、一瞬の静寂の後に眩い光が書棚の間から溢れた。
その光の中心から一人の人影が現れた。
彼女の姿は優雅でありながらも、鋭い眼差しと威圧感を放っており、
一行の前に堂々と立ちはだかった。
「ようこそ、大図書館へ……異世界の旅人たち。」
彼女は低いが、どこか冷ややかな声で話し始めた。
その声には何か試すような響きが込められていた。
一行は立ち止まり、その人物を見据えた。
清盛が一歩前に進み、彼女に向き直った。
「あなたは何者だ?ここで我々に何を求めている?」
彼女は口元に微笑みを浮かべながら答えた。
「私の名は……それは、あなたたちが試練を超えた後で教えてあげましょう。
今のあなたたちに問うべきはひとつ……この図書館の奥へ進む覚悟が本当にあるかどうか、です。」
その言葉と共に、一行の前に新たな試練が待ち受けていることを示すかのように、
光のオーブが再び動き始めた。
空間全体が揺らめき、一行の冒険は新たな段階へと進んでいった。
空間に現れた女性はその場を支配するような威厳をまとい、一行に向けて冷静な視線を送った。
その姿は護衛も従えることなく、異世界の図書館という巨大な力を背負ったかのようだった。
「異世界から来た旅人たち。この図書館の門を開き、中に踏み入るまでに何を感じましたか?」
彼女が問いかけたその声は低く、それでいて力強く響き渡った。
清盛はその場に一歩踏み出し、毅然とした態度で応じた。
「我々は異世界の真実を探すためにここまで来た。
創造者たちが遺した知識がここに眠っていると知ったからだ。」
彼女は微笑みを浮かべる。
「真実を探す、ですか……。そのためには覚悟が必要です。
そして、この図書館に足を踏み入れた者が本当にその資格を持つかどうか、試される必要があるのです。」
義経が前に進み、警戒を崩さずに問いかける。
「あなたは何者だ?この図書館の守護者なのか、それとも我々を試す者なのか?」
彼女は肩をすくめ、ゆったりとした仕草で答えた。
「守護者でもあり、試す者でもない。
ただ、この図書館の力に触れる者を見極める役目を担っているだけ。
それが私の存在理由です。」
静御前が慎重に言葉を選びながら口を開いた。
「では、私たちがここに入る資格を試す者であるということですね。
その資格は何をもって示せばいいのですか?」
彼女は少し笑いながら言った。
「資格とは、心の強さです。
あなたたちが目指す目的が真実であり、その真実を受け入れる覚悟があること。
それを示すには、試練を超えるしかないのです。」
知盛が鋭い視線で彼女を見つめ、低い声で言った。
「試練というのは、ただ力を示せばいいというものではなさそうだ。
ここで課されるのは我々の意志と知恵、そのすべてだろう。」
彼女は少しうなずきながら、清盛に向けて声を掛けた。
「あなたたちは異世界の旅人。創造者たちの真実を知りたいと思ってここまで来た。
そして私たちの世界に踏み込んだ。
その覚悟がどれほどのものなのか、見せてもらう時が来ました。」
清盛は一瞬の沈黙の後、毅然とした態度で答えた。
「我々の意志は揺るがない。どのような試練であろうと、乗り越えてみせる。」
彼女はその言葉を聞いて満足そうな表情を浮かべた。
「いいでしょう。あなたたちの覚悟が本物かどうか、この図書館自身が見極めるでしょう。」
その言葉と共に、彼女は周囲の空間に手をかざした。
すると、光のオーブが動き始め、図書館全体に眩い模様が広がっていった。
「さあ、試練を超えてみせなさい。そうすれば、進むべき道が開かれるでしょう。」
謎の人物が空間を支配するかのように手をかざすと、周囲の光が急に活性化し始めた。
光のオーブが空間を舞うように動き、次第に複雑な模様を描き出していく。
その模様は図書館全体に広がり、一行の目の前で形を変え始めた。
「図書館に挑む者には、まずその覚悟を試されるべきです。
あなたたちがここに進む資格を持つかどうか、見せていただきましょう。」
謎の人物が冷静な口調で告げると、模様が徐々に凝縮し、
一人また一人と守護者たちが実体化していった。
守護者たちは無言のまま、一行を取り囲むように配置されていく。
その姿は、鎧に身を包んだ異形の幻影。
赤く輝く瞳が彼らの意思を持つ存在であることを感じさせ、全員に圧迫感を与えた。
「覚悟を示せ。そして、この試練を乗り越えることで進む資格を証明するのです。」
謎の人物は、どこか楽しむような表情を浮かべて一行を見守っている。
義経が剣を構え、低い声で仲間たちに指示を送る。
「気を付けろ。この守護者たちは単なる幻影ではない。本気でかかってくるぞ。」
弁慶がその巨体を構えながら笑みを浮かべた。
「いいだろう。どんな相手であれ、我々で乗り越えてみせるさ。」
守護者たちが一斉に動き始め、一行へと襲いかかる。
彼らの動きは滑らかで、連携を取るように見える。
清盛たちは瞬時に戦闘態勢を整え、連携して反撃を試みた。
義経は鋭い剣技で敵の攻撃をかわし、隙を狙って反撃する。
「こいつら、規則的に動いている……隙を見極めるんだ!」
弁慶は守護者の突進をその力強い腕で受け止め、仲間たちを守る壁となる。
「俺が防ぐ!その間に仕留めろ!」
静御前は冷静に魔力を集中させ、封じの術を展開する。
「彼らの力はこの空間そのものに依存しているみたい……。弱点を突けば倒せるはずです。」
知盛は守護者たちの動きを観察し、その連携の中に規則性を見つけ出した。
「彼らの動きを崩せば、一気に形勢を逆転できる。清盛、あの中央の守護者に集中しよう!」
清盛は指揮を執りながら、知盛の提案を受けて戦略を練った。
「よし、義経、弁慶、まずは中央の守護者を狙え!静御前、封じの術を維持してくれ!」
一行はそれぞれの役割を果たしながら、連携して守護者たちを追い詰めていった。
義経の剣が敵の攻撃を受け流し、弁慶がその隙をついて強烈な一撃を加える。
静御前の術が守護者の動きを封じ、知盛が指示を送りながら全体を支えた。
最後の守護者が光となって弾け散ると、空間に再び静寂が訪れた。
守護者たちはすべて消え去り、光の模様も静かに消え失せていった。
謎の人物が一行に近づき、口元に微笑みを浮かべながら言った。
「なるほど……あなたたちの力、そしてその結束。
確かに進む資格があると認められるでしょう。」
清盛は剣を収めながら彼女を見据え、静かに問いかけた。
「これが、この図書館で課される試練なのか?」
彼女はその問いに頷きながら言った。
「これは序章に過ぎません。この先にも多くの試練が待ち受けています。
そして、それを乗り越える中であなたたちは真実に触れるでしょう。」
静御前がその言葉に疑念を浮かべながら呟いた。
「彼女の目的は一体何なのでしょう……私たちを試すだけではない気がします。」
「それでも、進むしかない。」
清盛が短く答え、一行は新たに現れた道へと歩みを進めた。
守護者たちとの激しい戦闘を終え、清盛たちは静まり返った空間に立っていた。
目の前の光模様が徐々に消え、試練が終わったことを示している。
その静寂の中、謎の人物が再び一行に近づき、冷静な声で話し始めた。
「なるほど……あなたたちは力と意志を示しました。
その覚悟が、この図書館に足を踏み入れる者としての最低限の資格であることを証明しました。」
彼女の視線は一行を貫き、その言葉には試練を課した者としての満足が漂っている。
義経が剣を納めながら問いかけた。
「ならば、次は何が待っている?
この図書館を進むことで、本当に真実にたどり着けるのか?」
謎の人物は微笑を浮かべ、答えた。
「進むことで、あなたたちは創造者たちが遺した知識と対峙することになるでしょう。
しかし、その過程であなたたちが試され続けることを忘れないでください。
この図書館はすべてを与えるわけではありません。」
静御前がその言葉に疑問を抱きながら尋ねた。
「試されるとは具体的にどういうことですか?私たちは何を求められるのでしょう?」
彼女は周囲を見渡しながら静かに語った。
「この図書館に眠る知識は、ただ知るためのものではありません。
それを解き明かし、扱うことで、異世界そのものの未来を左右する力を得ることになります。
その資格を示し続けることこそが、この図書館が課す試練です。」
知盛が冷静な目で彼女を観察しながら口を開いた。
「つまり、この図書館の知識に触れるたびに、
その意図や意味を理解する力を証明しなければならないということか。」
彼女は微かに頷きながら言葉を続けた。
「その通りです。
そして、その試練を超え続けることで、
あなたたちが本当に求める真実へとたどり着くことができるでしょう。」
弁慶が肩をすくめながら力強く言った。
「どんな試練が待っていようと、俺たちなら乗り越えられるさ。
それをこの戦いで示しただろう?」
清盛は謎の人物の言葉に一瞬考えを巡らせた後、真剣な表情で言った。
「ならば、我々は進むしかない。
この図書館の奥に眠る知識と真実を手にするために、さらに試練を超えてみせる。」
彼女はその覚悟を受け入れるように満足げな表情を浮かべ、
手をかざすと、空間に新たな光の道が現れた。
「進みなさい。この先に待つのは、創造者たちが遺した知識と、その真意に触れる試練です。
あなたたちの力でそれを解き明かし、求めるものを手にするのです。」
義経が先頭に立ち、新たな道を見据えながら言った。
「行くぞ。この先には何が待ち受けていようと、進むしかない。」
静御前がその言葉に頷き、慎重な足取りで後に続く。
「この空間そのものが私たちを試している気がします。油断しないで進みましょう。」
清盛たちは再び隊列を整え、新たに現れた道を進み始めた。
その光の道は図書館の奥深くへと続いているようで、
そこにはさらなる謎と試練が待ち受けていることを予感させた。
彼らの旅は終わりではなく、新たな冒険の幕開けとなった。
清盛たちは、謎の人物によって示された光の道を進んでいた。
その道はふわりと宙に浮かぶようで、進むたびに周囲が変化を繰り返していた。
書棚がまるで彼らの歩みに合わせて動き、天井の輝きが変化し、
異世界の息吹が全身を包むように感じられた。
静御前が周囲を見回しながら慎重に言葉を紡いだ。
「この図書館、そのものが意志を持っているような気がします。
進むたびに何かを見極めているようですね。」
「図書館そのものが我々を導いているのか、それとも試しているのか。」
知盛は鋭い視線を送りながら言葉を継いだ。
「次の道が現れるのも、何か条件があるのかもしれない。」
やがて道が開け、一行は広がる空間に足を踏み入れた。
中心には、大きな光のオーブが浮かび、そこから柔らかい光が溢れていた。
その光に照らされた瞬間、先ほど彼らを導いてきた謎の人物が再び姿を現した。
「お見事です。この先へ進む力と意志を示したあなたたちには、
次の段階へ進む資格があります。」
彼女の声は冷静で、それでいてどこか試すような響きがあった。
弁慶が腕を組みながら、彼女に尋ねた。
「あんた、一体何者だ?そろそろ名前ぐらい教えてくれてもいいんじゃないのか?」
彼女は一瞬微笑みを浮かべ、静かに語り始めた。
「私の名は北条政子。この異世界の秩序を見守る者の一人。
そして、この図書館において真実を求める旅人が進むべきか否かを見極める者です。」
「北条政子……。」
義経がその名を繰り返し、眉をひそめた。
「異世界における権力者の一人、ということか?」
政子は柔らかく微笑みながら首を横に振った。
「権力には興味はありません。
私が興味を持つのは、異世界の真実がいかにこの地に影響を与えるか。
そして、それに触れる者がその力を正しく扱えるかどうか、それだけです。」
清盛は毅然とした態度で彼女に向き直り、問いかけた。
「ならば、我々がこの図書館を進むことで、
創造者たちの真実に触れることができるのか?」
政子は頷き、再び穏やかな口調で語った。「そうです。
しかし、忘れてはいけない。真実はしばしば望む形で現れないということを。
そしてその時こそ、覚悟が試される瞬間なのです。」
静御前がその言葉に疑念を抱きながら問いかけた。
「あなたがこの図書館の試練を課す理由は、真実に触れる者を選別するためですか?」
「その通り。」
政子は光のオーブを見上げながら答えた。
「この場所で得られる知識は、異世界そのものを変える可能性を秘めています。
それを受け入れる覚悟を持つ者だけが進む資格を持つ。それがこの図書館のルールです。」
彼女の言葉を聞き、清盛は改めて仲間たちに目を向けた。
「望む形でなくとも、真実を受け入れる。それが我々の使命だ。
この先に待つ試練を超えてみせよう。」
政子は再び微笑みながら手をかざし、新たな光の道を示した。
「進みなさい。そして、図書館が示す真実をその目で見届けるのです。」
光の道が再び現れた。一行はその道を進むべく慎重に足を踏み出した。
北条政子という人物の目的がすべて明かされたわけではないが、
彼女の存在が図書館の秘密と密接に関わっていることは明らかだった。
「次の試練はさらに厳しいものになるはずだ。」
知盛が低い声で呟いた。
「それでも進むしかない。我々が求める真実がそこにあるのならば。」
清盛が毅然とした声で答えた。
こうして一行は、新たな道を進みながら北条政子という謎の人物が示した警告を胸に、
さらなる冒険へと歩みを進めた。
軋むような音と共に光があふれ、一行を包み込む。
門の向こうに現れたのは、想像を超えた広大な空間だった。
天井の高さは計り知れず、無数の光のオーブが宙に浮かび、
やわらかく輝きながら、絶え間なく変化する模様を描いている。
「これが……大図書館か。」
義経が低い声で呟きながら、視線を天井に向けた。
その驚きを隠すことはできなかった。
周囲に並ぶ巨大な書棚はどこまでも続いており、
それぞれが異世界の歴史や知識を記録したもののように感じられた。
静御前は、足元の模様を慎重に見つめながら言った。
「この場所……ただの図書館ではありません。
この空間自体に意志が宿っているようです。
何かが私たちを観察している……。」
知盛は無言で周囲を見渡し、微かに眉をひそめた。
「無防備な場所ではない。進むたびに試される覚悟を持たねばならないだろう。」
清盛は仲間たちを振り返り、冷静な口調で言葉を発した。
「我々はこの場所に入る資格を試されるかもしれない。
だが、異世界の真実に近づくためには、この先を進むしかない。」
一行は慎重に書棚の間を進み始めた。
空気は異様な静けさを保ちながらも、微かに何かの鼓動のような音が響いていた。
光のオーブが一行の歩みに応じて動き、まるで彼らを導くような軌跡を描いている。
突然、周囲の空気が変わり、一瞬の静寂の後に眩い光が書棚の間から溢れた。
その光の中心から一人の人影が現れた。
彼女の姿は優雅でありながらも、鋭い眼差しと威圧感を放っており、
一行の前に堂々と立ちはだかった。
「ようこそ、大図書館へ……異世界の旅人たち。」
彼女は低いが、どこか冷ややかな声で話し始めた。
その声には何か試すような響きが込められていた。
一行は立ち止まり、その人物を見据えた。
清盛が一歩前に進み、彼女に向き直った。
「あなたは何者だ?ここで我々に何を求めている?」
彼女は口元に微笑みを浮かべながら答えた。
「私の名は……それは、あなたたちが試練を超えた後で教えてあげましょう。
今のあなたたちに問うべきはひとつ……この図書館の奥へ進む覚悟が本当にあるかどうか、です。」
その言葉と共に、一行の前に新たな試練が待ち受けていることを示すかのように、
光のオーブが再び動き始めた。
空間全体が揺らめき、一行の冒険は新たな段階へと進んでいった。
空間に現れた女性はその場を支配するような威厳をまとい、一行に向けて冷静な視線を送った。
その姿は護衛も従えることなく、異世界の図書館という巨大な力を背負ったかのようだった。
「異世界から来た旅人たち。この図書館の門を開き、中に踏み入るまでに何を感じましたか?」
彼女が問いかけたその声は低く、それでいて力強く響き渡った。
清盛はその場に一歩踏み出し、毅然とした態度で応じた。
「我々は異世界の真実を探すためにここまで来た。
創造者たちが遺した知識がここに眠っていると知ったからだ。」
彼女は微笑みを浮かべる。
「真実を探す、ですか……。そのためには覚悟が必要です。
そして、この図書館に足を踏み入れた者が本当にその資格を持つかどうか、試される必要があるのです。」
義経が前に進み、警戒を崩さずに問いかける。
「あなたは何者だ?この図書館の守護者なのか、それとも我々を試す者なのか?」
彼女は肩をすくめ、ゆったりとした仕草で答えた。
「守護者でもあり、試す者でもない。
ただ、この図書館の力に触れる者を見極める役目を担っているだけ。
それが私の存在理由です。」
静御前が慎重に言葉を選びながら口を開いた。
「では、私たちがここに入る資格を試す者であるということですね。
その資格は何をもって示せばいいのですか?」
彼女は少し笑いながら言った。
「資格とは、心の強さです。
あなたたちが目指す目的が真実であり、その真実を受け入れる覚悟があること。
それを示すには、試練を超えるしかないのです。」
知盛が鋭い視線で彼女を見つめ、低い声で言った。
「試練というのは、ただ力を示せばいいというものではなさそうだ。
ここで課されるのは我々の意志と知恵、そのすべてだろう。」
彼女は少しうなずきながら、清盛に向けて声を掛けた。
「あなたたちは異世界の旅人。創造者たちの真実を知りたいと思ってここまで来た。
そして私たちの世界に踏み込んだ。
その覚悟がどれほどのものなのか、見せてもらう時が来ました。」
清盛は一瞬の沈黙の後、毅然とした態度で答えた。
「我々の意志は揺るがない。どのような試練であろうと、乗り越えてみせる。」
彼女はその言葉を聞いて満足そうな表情を浮かべた。
「いいでしょう。あなたたちの覚悟が本物かどうか、この図書館自身が見極めるでしょう。」
その言葉と共に、彼女は周囲の空間に手をかざした。
すると、光のオーブが動き始め、図書館全体に眩い模様が広がっていった。
「さあ、試練を超えてみせなさい。そうすれば、進むべき道が開かれるでしょう。」
謎の人物が空間を支配するかのように手をかざすと、周囲の光が急に活性化し始めた。
光のオーブが空間を舞うように動き、次第に複雑な模様を描き出していく。
その模様は図書館全体に広がり、一行の目の前で形を変え始めた。
「図書館に挑む者には、まずその覚悟を試されるべきです。
あなたたちがここに進む資格を持つかどうか、見せていただきましょう。」
謎の人物が冷静な口調で告げると、模様が徐々に凝縮し、
一人また一人と守護者たちが実体化していった。
守護者たちは無言のまま、一行を取り囲むように配置されていく。
その姿は、鎧に身を包んだ異形の幻影。
赤く輝く瞳が彼らの意思を持つ存在であることを感じさせ、全員に圧迫感を与えた。
「覚悟を示せ。そして、この試練を乗り越えることで進む資格を証明するのです。」
謎の人物は、どこか楽しむような表情を浮かべて一行を見守っている。
義経が剣を構え、低い声で仲間たちに指示を送る。
「気を付けろ。この守護者たちは単なる幻影ではない。本気でかかってくるぞ。」
弁慶がその巨体を構えながら笑みを浮かべた。
「いいだろう。どんな相手であれ、我々で乗り越えてみせるさ。」
守護者たちが一斉に動き始め、一行へと襲いかかる。
彼らの動きは滑らかで、連携を取るように見える。
清盛たちは瞬時に戦闘態勢を整え、連携して反撃を試みた。
義経は鋭い剣技で敵の攻撃をかわし、隙を狙って反撃する。
「こいつら、規則的に動いている……隙を見極めるんだ!」
弁慶は守護者の突進をその力強い腕で受け止め、仲間たちを守る壁となる。
「俺が防ぐ!その間に仕留めろ!」
静御前は冷静に魔力を集中させ、封じの術を展開する。
「彼らの力はこの空間そのものに依存しているみたい……。弱点を突けば倒せるはずです。」
知盛は守護者たちの動きを観察し、その連携の中に規則性を見つけ出した。
「彼らの動きを崩せば、一気に形勢を逆転できる。清盛、あの中央の守護者に集中しよう!」
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一行はそれぞれの役割を果たしながら、連携して守護者たちを追い詰めていった。
義経の剣が敵の攻撃を受け流し、弁慶がその隙をついて強烈な一撃を加える。
静御前の術が守護者の動きを封じ、知盛が指示を送りながら全体を支えた。
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守護者たちはすべて消え去り、光の模様も静かに消え失せていった。
謎の人物が一行に近づき、口元に微笑みを浮かべながら言った。
「なるほど……あなたたちの力、そしてその結束。
確かに進む資格があると認められるでしょう。」
清盛は剣を収めながら彼女を見据え、静かに問いかけた。
「これが、この図書館で課される試練なのか?」
彼女はその問いに頷きながら言った。
「これは序章に過ぎません。この先にも多くの試練が待ち受けています。
そして、それを乗り越える中であなたたちは真実に触れるでしょう。」
静御前がその言葉に疑念を浮かべながら呟いた。
「彼女の目的は一体何なのでしょう……私たちを試すだけではない気がします。」
「それでも、進むしかない。」
清盛が短く答え、一行は新たに現れた道へと歩みを進めた。
守護者たちとの激しい戦闘を終え、清盛たちは静まり返った空間に立っていた。
目の前の光模様が徐々に消え、試練が終わったことを示している。
その静寂の中、謎の人物が再び一行に近づき、冷静な声で話し始めた。
「なるほど……あなたたちは力と意志を示しました。
その覚悟が、この図書館に足を踏み入れる者としての最低限の資格であることを証明しました。」
彼女の視線は一行を貫き、その言葉には試練を課した者としての満足が漂っている。
義経が剣を納めながら問いかけた。
「ならば、次は何が待っている?
この図書館を進むことで、本当に真実にたどり着けるのか?」
謎の人物は微笑を浮かべ、答えた。
「進むことで、あなたたちは創造者たちが遺した知識と対峙することになるでしょう。
しかし、その過程であなたたちが試され続けることを忘れないでください。
この図書館はすべてを与えるわけではありません。」
静御前がその言葉に疑問を抱きながら尋ねた。
「試されるとは具体的にどういうことですか?私たちは何を求められるのでしょう?」
彼女は周囲を見渡しながら静かに語った。
「この図書館に眠る知識は、ただ知るためのものではありません。
それを解き明かし、扱うことで、異世界そのものの未来を左右する力を得ることになります。
その資格を示し続けることこそが、この図書館が課す試練です。」
知盛が冷静な目で彼女を観察しながら口を開いた。
「つまり、この図書館の知識に触れるたびに、
その意図や意味を理解する力を証明しなければならないということか。」
彼女は微かに頷きながら言葉を続けた。
「その通りです。
そして、その試練を超え続けることで、
あなたたちが本当に求める真実へとたどり着くことができるでしょう。」
弁慶が肩をすくめながら力強く言った。
「どんな試練が待っていようと、俺たちなら乗り越えられるさ。
それをこの戦いで示しただろう?」
清盛は謎の人物の言葉に一瞬考えを巡らせた後、真剣な表情で言った。
「ならば、我々は進むしかない。
この図書館の奥に眠る知識と真実を手にするために、さらに試練を超えてみせる。」
彼女はその覚悟を受け入れるように満足げな表情を浮かべ、
手をかざすと、空間に新たな光の道が現れた。
「進みなさい。この先に待つのは、創造者たちが遺した知識と、その真意に触れる試練です。
あなたたちの力でそれを解き明かし、求めるものを手にするのです。」
義経が先頭に立ち、新たな道を見据えながら言った。
「行くぞ。この先には何が待ち受けていようと、進むしかない。」
静御前がその言葉に頷き、慎重な足取りで後に続く。
「この空間そのものが私たちを試している気がします。油断しないで進みましょう。」
清盛たちは再び隊列を整え、新たに現れた道を進み始めた。
その光の道は図書館の奥深くへと続いているようで、
そこにはさらなる謎と試練が待ち受けていることを予感させた。
彼らの旅は終わりではなく、新たな冒険の幕開けとなった。
清盛たちは、謎の人物によって示された光の道を進んでいた。
その道はふわりと宙に浮かぶようで、進むたびに周囲が変化を繰り返していた。
書棚がまるで彼らの歩みに合わせて動き、天井の輝きが変化し、
異世界の息吹が全身を包むように感じられた。
静御前が周囲を見回しながら慎重に言葉を紡いだ。
「この図書館、そのものが意志を持っているような気がします。
進むたびに何かを見極めているようですね。」
「図書館そのものが我々を導いているのか、それとも試しているのか。」
知盛は鋭い視線を送りながら言葉を継いだ。
「次の道が現れるのも、何か条件があるのかもしれない。」
やがて道が開け、一行は広がる空間に足を踏み入れた。
中心には、大きな光のオーブが浮かび、そこから柔らかい光が溢れていた。
その光に照らされた瞬間、先ほど彼らを導いてきた謎の人物が再び姿を現した。
「お見事です。この先へ進む力と意志を示したあなたたちには、
次の段階へ進む資格があります。」
彼女の声は冷静で、それでいてどこか試すような響きがあった。
弁慶が腕を組みながら、彼女に尋ねた。
「あんた、一体何者だ?そろそろ名前ぐらい教えてくれてもいいんじゃないのか?」
彼女は一瞬微笑みを浮かべ、静かに語り始めた。
「私の名は北条政子。この異世界の秩序を見守る者の一人。
そして、この図書館において真実を求める旅人が進むべきか否かを見極める者です。」
「北条政子……。」
義経がその名を繰り返し、眉をひそめた。
「異世界における権力者の一人、ということか?」
政子は柔らかく微笑みながら首を横に振った。
「権力には興味はありません。
私が興味を持つのは、異世界の真実がいかにこの地に影響を与えるか。
そして、それに触れる者がその力を正しく扱えるかどうか、それだけです。」
清盛は毅然とした態度で彼女に向き直り、問いかけた。
「ならば、我々がこの図書館を進むことで、
創造者たちの真実に触れることができるのか?」
政子は頷き、再び穏やかな口調で語った。「そうです。
しかし、忘れてはいけない。真実はしばしば望む形で現れないということを。
そしてその時こそ、覚悟が試される瞬間なのです。」
静御前がその言葉に疑念を抱きながら問いかけた。
「あなたがこの図書館の試練を課す理由は、真実に触れる者を選別するためですか?」
「その通り。」
政子は光のオーブを見上げながら答えた。
「この場所で得られる知識は、異世界そのものを変える可能性を秘めています。
それを受け入れる覚悟を持つ者だけが進む資格を持つ。それがこの図書館のルールです。」
彼女の言葉を聞き、清盛は改めて仲間たちに目を向けた。
「望む形でなくとも、真実を受け入れる。それが我々の使命だ。
この先に待つ試練を超えてみせよう。」
政子は再び微笑みながら手をかざし、新たな光の道を示した。
「進みなさい。そして、図書館が示す真実をその目で見届けるのです。」
光の道が再び現れた。一行はその道を進むべく慎重に足を踏み出した。
北条政子という人物の目的がすべて明かされたわけではないが、
彼女の存在が図書館の秘密と密接に関わっていることは明らかだった。
「次の試練はさらに厳しいものになるはずだ。」
知盛が低い声で呟いた。
「それでも進むしかない。我々が求める真実がそこにあるのならば。」
清盛が毅然とした声で答えた。
こうして一行は、新たな道を進みながら北条政子という謎の人物が示した警告を胸に、
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