お前なんかに喰われてたまるかコノヤロー!

只野ぱんだ

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近衛 慶秋

お弁当

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次の日の昼休み。

今日も近衛 慶秋は女子に人気だな、囲まれておる...

「なかなかお昼一緒には誘えないね」

「そりゃあ無理よ、高島が目を付けてるからねぇ」

ひよりと一緒に机をくっつけてお弁当を食べる準備をしながら遠巻きに見る。

昨日の件で更に関わりたく無くなったから、正直あの取り巻き状態はありがたい。

それにしてもスクールカースト上位の女、高島あかねは近衛 慶秋にぴったりくっつくかのようだな...くっついちまえ。

高島は美人には美人なのだがいかんせん性格が悪い、何分スクールカースト下位の私だのをゴミを見るような目で見るし、気に入らなきゃあいじめ紛いの事を平気でやるのだ。

「ま、それはともかくご飯ご飯!」

お弁当を開く、ふふふ今日は卵焼きにミニハンバーグにほうれん草とコーン炒めにおにぎりなのだ!

ちゃんと自分で手作りなのだ!偉いだろう!

「器用だよね、しえちゃん」

ひなたはコンビニサンドウィッチを開けて食べ始める。

「食べたい物は自分で作らねばなのだよ」

お母さんに頼んだら大体昨日の残り物詰めて終わらすからな...残り物が悪い訳じゃあないが。

「いただきます」

と卵焼きをぱくり...うむ上出来!

「市橋さん」

おにぎりを食べようした時に声がかけられる。

「うっ...近衛 慶秋...」

「近衛君!」

ひなたと同時に声が出る。

「一緒に食べても良いかな?僕クラスのいろいろな人と仲良くなりたくてね」

「どうぞどうぞ!近衛君なら大歓迎!」

ひなたは喜んでそう言うが...ううう...しかも高島めっちゃこっち睨んどる....

「高島さんに...誘われてたじゃないか...どうして」

「彼女達とはもう一度一緒食べて話はしたからね、でまだ君たちとはまだだったからね」

と笑顔で言う近衛は近くの机をこちらに運んで、自分の弁当を出す、何だか豪華そうなお重だな。

「あれ?もしかしてお弁当市橋さんの手作り?」

「そうなんですよ!この子見た目と違って器用だから」

「むむ!ひなたよ...」

母親が作った事にしておこうと思ったのに...しかし良く分かったな。

「偉いねぇ...そういえばお菓子も上手だもんね」

「うっ」

近衛め...嫌な所をついてきやがる!

「え?どう言うこと???」

めんどくさいが昨日の出来事を話すとひなたは納得する。

「ああ~しえちゃんお菓子作りも上手だからね」

「いや、昨日あの三人失敗してただけだし、無事だったのが私が焼いた分だけだったから」

そう...昨日分量だってちゃんとしたのに何故かあの三人だけ失敗したのだ。

「売り物以上だったよ、また食べたいなぁ...それにしても市橋さんのお弁当美味しそうだね、とても良い匂いだ」

うっ...弁当の話をしてるのに何故弁当ではなく私をじっと見るのだ...近衛よ、私はお前が怖いのだ。

しかも高島が更にすっごい目で睨んどる...高島よ、私はむしろお前にこの男にノシをつけて渡したいくらいなのだ...信じてくれぇ

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