お前なんかに喰われてたまるかコノヤロー!

只野ぱんだ

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赤い糸

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5歳の時の夢を見た。

あの神社でお小遣いを賽銭箱に入れて一生懸命お願いしていたんだよね、お爺ちゃんが病気で死にそうだからなんとか治して欲しいって。

お爺ちゃん怒ると怖い人だったけど、普段は優しいお爺ちゃんで大好きだったんだ...。

結局お爺ちゃんは死んじゃったなぁ、あんなにこの神社に通ってたのに。

それが叶わなくてお葬式の後に怒ってやって来たんだよね。

「何だよ神様は救ってくれないのか!お爺ちゃん死んじゃったじゃん!馬鹿!」

確か罰当たりにも社に砂利を投げつけてたな、子供とはいえ悪い奴だな、私。

「ダメだよ!そんな事しちゃ」

砂利を持った手を誰かが掴む...中学校くらいの学ランを着た年上のお兄さんだ...あれ?見覚えある顔???

「だってお爺ちゃん治してってお願いしたのに聴いてくれなかったんだ!」

「うーん、此処の神様にはそう言う力は無いから仕方ないよ、でも人を祟るから気をつけなきゃ」

「何で知ってるんだよ?」

「僕はいろいろ物知りなんだ...でここの神様から大切なものを奪い取る為に調べてたんだよ」

「大切なものって泥棒か?」

「うーん...まぁそうかもね」

泥棒のお兄さんは頭をかきながら困った顔をする。

「別に盗んでいいよ泥棒のお兄さん...だってお爺ちゃん助けてくれなかったもん」

「そうか...」

泥棒のお兄さんは私の頭を撫でる...優しい笑顔で。

「君名前は?」

「いちはし しえ」

「そうか...僕の名前はね×× ××って言うんだ、しえちゃん」

名前聞いた筈なのに覚えて無いな。

「ん?手怪我してるね」

さっき砂利を掴んでた手に尖った石でもあったのか血でにじんでいる。

「別に痛くないし...ひゃあ!」

そう言いかけた瞬間、泥棒のお兄さんは怪我した手を舐めた!

「僕はね傷を舐めるとその傷が消えるんだ」

「ええ!」

手のひらを見ると怪我した場所が綺麗に治っている。

もしかして泥棒のお兄さんこそ神様なのか?

「お兄さんは神様なのか?お兄さんにお願いすればお爺ちゃん死ななかったのかな」

「んー僕は神様じゃないし...効く人と効かない人が居るんだよ...だから無理だと思う」

そう言って泥棒のお兄さんは私の手を引いて神社の境内から離れる。

「君はもう此処に来ちゃダメだよ...ここの神様のモノじゃなくなったからね」

「?」

「君は僕の...」

その瞬間目が開く!

「夢...だよね...」

ベッドの上で部屋は真っ暗...まだ夜中だ...身体中汗だらけだ...

そうだ...あの時の泥棒のお兄さんの顔...あれは近衛 慶秋...

だけど近衛と私は同い年の筈だし...夢のお兄さんと慶秋の顔が混同しているのか?

そして最後あのお兄さん...近衛に似た男は確かに言ったんだ...

「君は僕の伴侶になるんだから...」と...


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