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第1章 存在の意義
18話 秘密事
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☆
ペンネを家まで送り、僕も家までの道のりを急ぐ。ルカさんの話が頭の中を巡る。意識の中にいるサタンに聞いてみた。
『ねぇ、サタン』
『なんじゃ、先程の魔獣化の話か』
『その話なんだけど何か知らない?』
『我は地獄の王であって現世の存在ではない。如何様にして起きているか断言はできんな』
『それって候補が幾つかあるってこと?』
『有名なのは長い時間、強力な瘴気に当てられ続けるとなると言う説じゃの。これは遥か昔から言われていることじゃ』
『ルカさんの言ってたやつだね』
『うむ、それと魔獣とは呼ばれているかは分からんが死霊使役者が遺体を使って使役をするケースじゃな』
『これはそれほど脅威と感じないんだけど?』
『所詮は死体じゃ、使役すればするほど崩れてしまう。それに使役者を倒せば終わるしのぅ』
サタンはのんびりと構えている。
『でも、数が増えてきてるって言ってたよ。そんなに大勢の人たちが瘴気に当てられるのかなぁ』
『・・・・・・。』
『サタン?』
サタンはアイルの何気ない一言に黙ってしまった。そんな事あるわけ無い、そんなことを出来るわけが無いと考えていたが、あるかもしれない。
『なんでも無いわ、はよ帰らねばな』
サタンは念話を打ち切り、1人思考の海に沈んでいった。
・
・
・
家に帰る。いや、家に帰ってくることができた。これだけのことが今日ほど素晴らしいと思ったことが一度たりともあっただろうか。考えてみれば天職発表の日から余裕を感じることなく走り続けてきたのだ。イレギュラーがあったとは言え天職も手に入れることが出来た。
「魔獣からペンネちゃんを助けたのか、すごいな」
「すごいじゃありません、危ないじゃ無い!」
両親の飴と鞭に謝ったりしながらも天職が顕現したことも伝える。操魂士とは伝えず、一般魔術師と伝えておいた。あまりサタンの力で波風は立てたく無い。敢えて級外を伝える。
「にぃに、まほうがつかえるの?」
4歳を迎えた妹のミヤが、僕の膝に乗りながら此方を見上げる。母譲りのサラサラした金髪を肩甲骨まで伸ばしてる。頭を撫でなでる。
「そうだよ、これでお兄ちゃんもミヤを守るからね」
脇腹をくすぐりながらそう返事をした。きゃーきゃー言いながらミヤも嫌がった様子はない。
家族団欒の時間を心ゆくまで楽しんだ。
・
・
・
今着ている服は狼獣人との闘いでボロボロだ。鏡の前に立った僕は血が滲んだ服を脱ぎ捨て、濡れたタオルで拭こうと体に目を向ける。
「えっ?」
肩にあれほどの裂傷があったのに今は何もなかった様に肌に傷がない。急いで背中も見る。背中も傷がなくひどく戸惑った。
『お主、我と同調したのじゃぞ?物理的な攻撃もある程度修復可能じゃわ』
『おわっ!』
意識の中にサタンが声を掛けてきた。帰り道からずっと黙っていたので驚いてしまった。
『そんなことよりアイル、お主まだ魔石は持っておるか?』
『えっ?うん、あるけど・・』
『ならば我の指揮棒と一緒に持ってみよ』
服を脱いだ際に机に置いたタクトを右手に持ち、紫色の狼獣人の魔石を左手に持つ。
するとタクトに埋め込まれていた石がその表面に魔法陣を展開した。
『お主にそのタクトのもう一つの能力を教えておこう。魔石を魔法陣へ置いてみよ』
言われるがままに魔石を置いてみた。魔石の表面を青紫の炎が舐めていく。魔石は徐々に魔法陣の中へ沈んでいくと青紫の炎を残して魔法陣の中へ消えてしまった。
『上出来な魔石じゃな。これで狼獣人が使っていた魔術を、タクトが解析して使える様になったぞ』
僕は魔術の種類をあっさり増やしてしまった。
ペンネを家まで送り、僕も家までの道のりを急ぐ。ルカさんの話が頭の中を巡る。意識の中にいるサタンに聞いてみた。
『ねぇ、サタン』
『なんじゃ、先程の魔獣化の話か』
『その話なんだけど何か知らない?』
『我は地獄の王であって現世の存在ではない。如何様にして起きているか断言はできんな』
『それって候補が幾つかあるってこと?』
『有名なのは長い時間、強力な瘴気に当てられ続けるとなると言う説じゃの。これは遥か昔から言われていることじゃ』
『ルカさんの言ってたやつだね』
『うむ、それと魔獣とは呼ばれているかは分からんが死霊使役者が遺体を使って使役をするケースじゃな』
『これはそれほど脅威と感じないんだけど?』
『所詮は死体じゃ、使役すればするほど崩れてしまう。それに使役者を倒せば終わるしのぅ』
サタンはのんびりと構えている。
『でも、数が増えてきてるって言ってたよ。そんなに大勢の人たちが瘴気に当てられるのかなぁ』
『・・・・・・。』
『サタン?』
サタンはアイルの何気ない一言に黙ってしまった。そんな事あるわけ無い、そんなことを出来るわけが無いと考えていたが、あるかもしれない。
『なんでも無いわ、はよ帰らねばな』
サタンは念話を打ち切り、1人思考の海に沈んでいった。
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家に帰る。いや、家に帰ってくることができた。これだけのことが今日ほど素晴らしいと思ったことが一度たりともあっただろうか。考えてみれば天職発表の日から余裕を感じることなく走り続けてきたのだ。イレギュラーがあったとは言え天職も手に入れることが出来た。
「魔獣からペンネちゃんを助けたのか、すごいな」
「すごいじゃありません、危ないじゃ無い!」
両親の飴と鞭に謝ったりしながらも天職が顕現したことも伝える。操魂士とは伝えず、一般魔術師と伝えておいた。あまりサタンの力で波風は立てたく無い。敢えて級外を伝える。
「にぃに、まほうがつかえるの?」
4歳を迎えた妹のミヤが、僕の膝に乗りながら此方を見上げる。母譲りのサラサラした金髪を肩甲骨まで伸ばしてる。頭を撫でなでる。
「そうだよ、これでお兄ちゃんもミヤを守るからね」
脇腹をくすぐりながらそう返事をした。きゃーきゃー言いながらミヤも嫌がった様子はない。
家族団欒の時間を心ゆくまで楽しんだ。
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今着ている服は狼獣人との闘いでボロボロだ。鏡の前に立った僕は血が滲んだ服を脱ぎ捨て、濡れたタオルで拭こうと体に目を向ける。
「えっ?」
肩にあれほどの裂傷があったのに今は何もなかった様に肌に傷がない。急いで背中も見る。背中も傷がなくひどく戸惑った。
『お主、我と同調したのじゃぞ?物理的な攻撃もある程度修復可能じゃわ』
『おわっ!』
意識の中にサタンが声を掛けてきた。帰り道からずっと黙っていたので驚いてしまった。
『そんなことよりアイル、お主まだ魔石は持っておるか?』
『えっ?うん、あるけど・・』
『ならば我の指揮棒と一緒に持ってみよ』
服を脱いだ際に机に置いたタクトを右手に持ち、紫色の狼獣人の魔石を左手に持つ。
するとタクトに埋め込まれていた石がその表面に魔法陣を展開した。
『お主にそのタクトのもう一つの能力を教えておこう。魔石を魔法陣へ置いてみよ』
言われるがままに魔石を置いてみた。魔石の表面を青紫の炎が舐めていく。魔石は徐々に魔法陣の中へ沈んでいくと青紫の炎を残して魔法陣の中へ消えてしまった。
『上出来な魔石じゃな。これで狼獣人が使っていた魔術を、タクトが解析して使える様になったぞ』
僕は魔術の種類をあっさり増やしてしまった。
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