選ばれた天職は✳︎✳︎✳︎です!! 〜剣と魔術の世界で生き残れ!〜

Nishy

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第1章 存在の意義

40話 戦闘

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『「鋭爪撃エイソウゲキ!!」』


 指揮棒タクトから5本の斬撃が白骨死体スカル達を襲う。


 彼らがいかに物理攻撃に耐性があるからと言っても復元までには時間が掛かる。できるだけ細かく砕き、再生までの時間稼ぎをする。正面の敵は爪撃で砕き、左右の敵は砕いた後、炎撃フレイムで灰になるまで焼き尽くす。


 奴らは魔術を発動できない為、物理には耐性があるが魔術の耐性は皆無に等しい。
 そこをついての救出作戦だ。


 炎撃で一気に焼き尽くしたいところではあるが、まだ生きている人質がいるかもしれない。最新の注意が必要だ。


 左右と正面が粗方終わりペンネの方を確認する。


『「打ち払え、聖白光球ホーリーボール!」』


 各個撃破を行なっているようで、速度のある初級白属性魔術を使っているようだ。
 詠唱も短く、素早い動物向けの作戦だ。


 直撃したスカルはカラカラと音を立てながら爆散していく。あの様子ではかなりの時間は稼げるだろう。


 後ろから気配を感じ、回避運動を取る。前転し後ろの様子を伺うと、下半身だけのスカルが中断回し蹴りを繰り出していた。


 骨だけとは思えないような風切り音が聞こえる。直撃したら骨は折れるだろう。


 そいつに向けて鋭爪撃を放ち、フレイムで焼き払う。敵の軍勢の半数近くを撃破した時であった。   


 正面にいたスカル・トップの落ち窪んだ眼窩が紅く光る。


 正面にいたスカル達が音を立てながら崩れ落ちたかと思うと、浮かび上がり、スカル・トップにまとわりついていく。


 後方の動物のスカルにも変化があり、その場でどんどん肥大していく。


 大きな雄叫びを挙げたかと思えば、熊型のスカルが出現した。その大きさだけで僕らの4倍ほどはあるだろう。


 スカル・トップは体全体を骨で覆い、物理耐性と鋭爪撃の防御を取ったようだ。流石に、その手に埋め込まれた黒の鉱物は見えない。跨っていた馬のスカルも組み込まれたようで、その見た目は馬獣人ケンタウロスに近い。


 サタンから借りた魔力によって強化された脚力で肉薄する。スカル・トップの動きも早かったが此方の方が大幅に上である。


 奴の後方を取り、タクトを突き刺してやった。


 奴の抵抗する動きで骨同士がぶつかりカラカラと音を立てる。
 スカル・トップから魔力を吸い取っていると、外殻の骨がバラバラと落ちていく。


 馬の後肢に当たる部分から吸い取っていたものだから、奴の剣が届かない。なす術も無く、外殻が剥がれ落ち先程見た本体のみとなった。


 魔力を吸収するということは形成されていた魔術にも対応できるということ。
 

 前回の紅狼戦で、紅狼の口にタクトを突き刺した際、侵食していた瘴気と共に火属性魔術も吸収できた。


 瘴気は魔力の集まりだ。紅狼の使っていた炎の渦も魔術によるものだ。
 そうなれば、本体から直接タクトを使い魔力を貪った方が魔物相手では効率がいい。


 ただし、この方法は僕の身体に対する作用を無視したメリットだ。


 炎の渦は吸収した際、右腕全体が裂傷と重度の火傷の症状に陥った。
 今回も無事ではあるまい。そう思っていたのだが・・・。


『あれっ?特になんともない?』


『お主、我の食事きゅうさい方法を忘れたのか?相手の感情を喰らうのじゃ。しかも、負の魔術によって生きている魔物からじゃ。下手なものよりうまいぞ』


『ということは、僕に対して不死魔物アンデット系から見て天敵ってことかな?』


『そのようじゃな、実際此奴らからは深い怨念にも似た負の感情を感じる。常人じゃったら間違いなく鬱病にまっしぐらじゃ』


 僕の相方は相当すごい奴だなと感心しつつ、サタンの食事きゅうさいはスカル・トップが崩れ落ちるまで続いた。
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