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第2章 南方戦記編
3話 悪魔降臨
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☆
「これは一体・・・」
「遅いぞ、シャーネ!!援護しろ!」
男性がそういうと片手に短杖、片手に短剣を持って舞い散る雪の先にいた大きな魔物に向かって駆け出した。
辺りには足を砕かれた男性や、内臓をやられたのであろうか口から血を吐いている青年がいた。
片手からは土属性初級魔術である飛礫を出し、牽制しながら間合いに入る。振り抜いた短剣が其奴に斬りかかった。
しかし、奴は嘲笑うかの様に腕から生えている戦斧で攻撃をいなした。短剣が砕け散り、防御の反動で彼の体が飛んでいく。
短杖を片手に立ち上がろうとする魔術師。しかし、受け身を取れなかったのか立ち上がれない様だ。
大型魔物はそんな彼を見てその太い腕を振り上げた。
「避けてぇぇぇぇ!!!」
私の声にハッとしたかの様に顔をあげる。振り上げた5本の戦斧が叩きつけられようとした時。
無数の流れ星が大型魔物を襲う。
吹雪の中でもはっきりと認識できるほどの光量を纏った流れ星たちは大型魔物を砕き、燃やして行く。
下半身を残して崩れ落ちる魔物。立ち上がろうとした魔術師を見ても何が起きたのか分からない様な顔をしている。
『「大丈夫ですか?」』
風が吹く中、凛とした声が横合いから聞こえた。
其処には2体の悪魔と恐ろしいほど白い肌をした女性が立っていた。
「あっ、悪魔だ・・・」
黒の魔力を身体から立ち上らせる彼等を見て誰かがポツリと呟いた。
・
・
・
「何者ですか」
白骨頭首の攻撃に遭っていた男性を間一髪の所、流星群で倒した。
離れたところで立っていた女性が僕らに杖を向け鋭い声で問う。目には警戒心の色が立ち、純白の杖からは魔力が集まる。
『「僕らはここから北にある村から来た調査団です。敵意は有りません」』
「助けて頂いたのは事実ですが、信用なりませぬ。一刻も早く此処から立ち去りなさい。此れは警告です」
そういうと女性が杖から頭二つ分程の火球を出す。火属性魔術についてはまだまだ修行中だが、結構な力を感じる。
『「分かりました。そちらの要望通り直ぐに立ち去ります。しかし、もう間も無く夜が来ます。此処らで野営をしてもよろしいですか?」』
「好きになさい。我らに危害を与えなければなにも言いません」
『「了解です。ありがとうございます」』
『「ちょっと、アイル。いいの?」』
ペンネがこちらを見上げながら難しい顔でヒソヒソと聞いてきた。
柑橘系の香りが鼻につく。
『「いいんだよ、別に感謝をされたくて助けた訳じゃない。南の方から来た難民の様だし、気が立っているだけさ」』
彼女から女性の香りがしたことにドギマギしながら答える。魔物に襲われた後だ。僕らの姿を見て警戒するのは当然のことだろう。
「アイル様、怪我人の手当てなどは如何します?このままでは・・・」
ユラさんが心配そうな顔で彼等を見て呟く。難民のことだ、怪我の手当てに十分な物資があるとは思えなかった。
『「怪我人の手当てなどは如何されるおつもりですか?良ければ回復魔術を使いますが」』
「悪魔の使う魔術など言語道断です。こちらで対処します」
「シャーネ、しかし・・・」
「此処から次の村は直ぐです。其処でしっかりとした手当てを行いましょう。今暫くの辛抱です」
そうシャーネという女性が言った時だった。
「お兄さん、お姉さん。兄を助けてください!」
彼女らの後ろから幼い子供が駆け出し、僕らの前で跪いて懇願した。
両目からは涙が絶え間なくこぼれ落ち、嗚咽が口から漏れる。よく見ると服にはまだ新しい血がついている。
「こら!貴方何をやっているの!」
シャーネが厳しい顔で幼児に叫んだ。彼女を振り返り幼児は叫び返した。
「早くしないと兄が死んじゃう!」
そして此方を振り返り、僕の足を掴んで訴えた。
「さっきのまものさんにいじめられたの!お口からたくさん血が出てて・・・。呼吸も浅くなって・・・。ぅうぁぁぁぁ~・・・」
幼児の慟哭が響く。しゃがんで彼の頭に手を置いた僕は微笑みながら問う。
「何処にお兄ちゃんがいるの?」
「あっち・・・。助けてくれるの?」
涙が溜まった目で此方をじっと見つめている。曇りのないその瞳に精一杯の笑顔と優しい声で答える。
「勿論だよ。必ず助けるよ」
それを聞いた彼の顔に、安堵の表情が広がった。
「これは一体・・・」
「遅いぞ、シャーネ!!援護しろ!」
男性がそういうと片手に短杖、片手に短剣を持って舞い散る雪の先にいた大きな魔物に向かって駆け出した。
辺りには足を砕かれた男性や、内臓をやられたのであろうか口から血を吐いている青年がいた。
片手からは土属性初級魔術である飛礫を出し、牽制しながら間合いに入る。振り抜いた短剣が其奴に斬りかかった。
しかし、奴は嘲笑うかの様に腕から生えている戦斧で攻撃をいなした。短剣が砕け散り、防御の反動で彼の体が飛んでいく。
短杖を片手に立ち上がろうとする魔術師。しかし、受け身を取れなかったのか立ち上がれない様だ。
大型魔物はそんな彼を見てその太い腕を振り上げた。
「避けてぇぇぇぇ!!!」
私の声にハッとしたかの様に顔をあげる。振り上げた5本の戦斧が叩きつけられようとした時。
無数の流れ星が大型魔物を襲う。
吹雪の中でもはっきりと認識できるほどの光量を纏った流れ星たちは大型魔物を砕き、燃やして行く。
下半身を残して崩れ落ちる魔物。立ち上がろうとした魔術師を見ても何が起きたのか分からない様な顔をしている。
『「大丈夫ですか?」』
風が吹く中、凛とした声が横合いから聞こえた。
其処には2体の悪魔と恐ろしいほど白い肌をした女性が立っていた。
「あっ、悪魔だ・・・」
黒の魔力を身体から立ち上らせる彼等を見て誰かがポツリと呟いた。
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「何者ですか」
白骨頭首の攻撃に遭っていた男性を間一髪の所、流星群で倒した。
離れたところで立っていた女性が僕らに杖を向け鋭い声で問う。目には警戒心の色が立ち、純白の杖からは魔力が集まる。
『「僕らはここから北にある村から来た調査団です。敵意は有りません」』
「助けて頂いたのは事実ですが、信用なりませぬ。一刻も早く此処から立ち去りなさい。此れは警告です」
そういうと女性が杖から頭二つ分程の火球を出す。火属性魔術についてはまだまだ修行中だが、結構な力を感じる。
『「分かりました。そちらの要望通り直ぐに立ち去ります。しかし、もう間も無く夜が来ます。此処らで野営をしてもよろしいですか?」』
「好きになさい。我らに危害を与えなければなにも言いません」
『「了解です。ありがとうございます」』
『「ちょっと、アイル。いいの?」』
ペンネがこちらを見上げながら難しい顔でヒソヒソと聞いてきた。
柑橘系の香りが鼻につく。
『「いいんだよ、別に感謝をされたくて助けた訳じゃない。南の方から来た難民の様だし、気が立っているだけさ」』
彼女から女性の香りがしたことにドギマギしながら答える。魔物に襲われた後だ。僕らの姿を見て警戒するのは当然のことだろう。
「アイル様、怪我人の手当てなどは如何します?このままでは・・・」
ユラさんが心配そうな顔で彼等を見て呟く。難民のことだ、怪我の手当てに十分な物資があるとは思えなかった。
『「怪我人の手当てなどは如何されるおつもりですか?良ければ回復魔術を使いますが」』
「悪魔の使う魔術など言語道断です。こちらで対処します」
「シャーネ、しかし・・・」
「此処から次の村は直ぐです。其処でしっかりとした手当てを行いましょう。今暫くの辛抱です」
そうシャーネという女性が言った時だった。
「お兄さん、お姉さん。兄を助けてください!」
彼女らの後ろから幼い子供が駆け出し、僕らの前で跪いて懇願した。
両目からは涙が絶え間なくこぼれ落ち、嗚咽が口から漏れる。よく見ると服にはまだ新しい血がついている。
「こら!貴方何をやっているの!」
シャーネが厳しい顔で幼児に叫んだ。彼女を振り返り幼児は叫び返した。
「早くしないと兄が死んじゃう!」
そして此方を振り返り、僕の足を掴んで訴えた。
「さっきのまものさんにいじめられたの!お口からたくさん血が出てて・・・。呼吸も浅くなって・・・。ぅうぁぁぁぁ~・・・」
幼児の慟哭が響く。しゃがんで彼の頭に手を置いた僕は微笑みながら問う。
「何処にお兄ちゃんがいるの?」
「あっち・・・。助けてくれるの?」
涙が溜まった目で此方をじっと見つめている。曇りのないその瞳に精一杯の笑顔と優しい声で答える。
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それを聞いた彼の顔に、安堵の表情が広がった。
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