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第一話
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山田道夫は大学4年になるが、まだ就職先が内定していなかった。
都内にはあるが、世間から名も知られて無い大学の工学部に通っている。
春になり、友達もみんな就職して離れて行ったが、道夫は卒業しても同じ様な暮らしをしていた。
生活費を稼ぐ為、3年前から始めたアルバイト、閉店後の大型スーパーでの品出しが、しっくりと、はまっていて、なかなか就活に専念出来ないでいた。
専念出来ない理由のもう一つが、同じ仕事場の社員で、入社2年目の咲ちゃんこと、青木咲さんの事が好きすぎて、仕事が楽しくて仕方なく、就活が疎かになっているのだ。
この日も、「おはようございます。」と、警備室の前を通り、タイムカードを押し、更衣室へ行く。
更衣室では、先に来ているメンバーに挨拶をして、テーブルの上のシフトをチェック。
これがいつものルーティンだ。
指でなぞりながら…「咲ちゃんは?」
よし、と拳を作り、やる気が出た事を現した。
~~~ ♪♪♪ ~~~
閉店の音楽がなる頃、バックヤードで今日の作業指示がチーフの山Pこと、山田琴音さんから発表された。
「青木は、菓子…サンドは、飲料…、その他は、雑貨と食品…」
ここで呼ばれたサンドとは、道夫の事で、山Pと苗字が同じなので、山田の山と道夫の道で"サンドウ"が訛り"サンド"と呼ばれている。
ちなみに、山Pの"P"は、プロパーの"P"らしく、正社員だからと聞いた事がある。
社員の咲ちゃんと、経験の長い道夫は、一つの売場を任される事が多い、山Pは他のメンバーを指示しながら作業を進める為だ。
道夫は、今日もルンルンでまずは、ダンボール箱に入った水から台車に積み込んだ。
箱の商品は、お菓子売場の隣の列なので、咲ちゃんの近くで作業できるからだった。
道夫が商品を陳列していると、"ドスン"と音がして、音の方に行ってみると、咲ちゃんが床に倒れていた。
すぐさま駆け寄り、咲ちゃんを抱き抱え、山Pを呼んだ。
「しっかりして、大丈夫…。」道夫の声で薄っすら目を開けた咲ちゃんは、か細い声でありがとうと言うと、起きあがろうとした。
「どうしたの?…」咲ちゃんを見た山Pは、「取り敢えず医務室に運んで!」と言い、
胸ポケットから携帯を出して、何処かに電話を掛けている。
道夫は、咲ちゃんを両手に抱き上げて、
医務室に向かった。
都内にはあるが、世間から名も知られて無い大学の工学部に通っている。
春になり、友達もみんな就職して離れて行ったが、道夫は卒業しても同じ様な暮らしをしていた。
生活費を稼ぐ為、3年前から始めたアルバイト、閉店後の大型スーパーでの品出しが、しっくりと、はまっていて、なかなか就活に専念出来ないでいた。
専念出来ない理由のもう一つが、同じ仕事場の社員で、入社2年目の咲ちゃんこと、青木咲さんの事が好きすぎて、仕事が楽しくて仕方なく、就活が疎かになっているのだ。
この日も、「おはようございます。」と、警備室の前を通り、タイムカードを押し、更衣室へ行く。
更衣室では、先に来ているメンバーに挨拶をして、テーブルの上のシフトをチェック。
これがいつものルーティンだ。
指でなぞりながら…「咲ちゃんは?」
よし、と拳を作り、やる気が出た事を現した。
~~~ ♪♪♪ ~~~
閉店の音楽がなる頃、バックヤードで今日の作業指示がチーフの山Pこと、山田琴音さんから発表された。
「青木は、菓子…サンドは、飲料…、その他は、雑貨と食品…」
ここで呼ばれたサンドとは、道夫の事で、山Pと苗字が同じなので、山田の山と道夫の道で"サンドウ"が訛り"サンド"と呼ばれている。
ちなみに、山Pの"P"は、プロパーの"P"らしく、正社員だからと聞いた事がある。
社員の咲ちゃんと、経験の長い道夫は、一つの売場を任される事が多い、山Pは他のメンバーを指示しながら作業を進める為だ。
道夫は、今日もルンルンでまずは、ダンボール箱に入った水から台車に積み込んだ。
箱の商品は、お菓子売場の隣の列なので、咲ちゃんの近くで作業できるからだった。
道夫が商品を陳列していると、"ドスン"と音がして、音の方に行ってみると、咲ちゃんが床に倒れていた。
すぐさま駆け寄り、咲ちゃんを抱き抱え、山Pを呼んだ。
「しっかりして、大丈夫…。」道夫の声で薄っすら目を開けた咲ちゃんは、か細い声でありがとうと言うと、起きあがろうとした。
「どうしたの?…」咲ちゃんを見た山Pは、「取り敢えず医務室に運んで!」と言い、
胸ポケットから携帯を出して、何処かに電話を掛けている。
道夫は、咲ちゃんを両手に抱き上げて、
医務室に向かった。
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