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49話目 バトルロワイアル⑪ 2人のリアルについて
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私たちの予想よりだいぶ早く試合は進んだ。
まだ始まって1週間もたっていないのだが、すでにパーティー数は100を下回っている。
私たちも探索しながら片手間にパーティーを倒して回っている。
あまり戦い甲斐のあるパーティーは少ないのだが、時々少し強めの敵も現れる。
まあ難なくそれらもここまで倒してきた。
「昨日のsyamoさんとの件もあったけど、そろそろ強めの敵が多く出てくると思う。」
「そうだね。」
「ということで、本日もこの洞穴の中で過ごすこととします!」
「えぇぇえぇえええ!!戦わないの!?」
「そう。戦わない。マップを見た感じ一気にフィールドは狭まって来た。で、この位置は明日のフィールの内に入っているんだ。今日たくさんの戦いが起きてパーティーの人員が欠けるとかがあると思う。しかもきっと疲弊する。そこを明日襲おう。」
「なんか正々堂々って感じしないけど……、まあ勝つためだもんね!いいよ!そうしよう!!」
ということで、本日はこの後丸1日お休みということになった。
まあ、こんな小さな洞穴の中でやることなんてないわけだ。
このイベントで何回目だよ!!
なんか探索してる時間といもいもしている時間同じくらいなんじゃないかなって思うよ。
「メアリー、ひまー!」
「えぇ?知らないよ。……、じゃあ、私のリアルのこと、話してもいい?」
え、リアルのこと??
あまりにも脈略がなかったし、関係もない斜め上の回答がやって来た。
さすがの私も少し身構えたが、メアリーが話すといっているんだ。
聞こうじゃないか。
「私ね、前にも言ったけど24歳なんだよ。立派な大人。いや、立派じゃないな。私、高校中退したんだ。それから引きこもり生活。気が付いたら親も死んじゃって、こんな状況になっちゃった。」
それから私はメアリーが歩んできた今までの人生や、どうしてこのゲームを始めたのかなどの理由を聞いた。
正直驚く部分もあった。
10億超える資産家って……、なかなかやばいでしょ。
まあでも私と似ているところが多いのかなって思った。
「メアリーも話したことだし、私もお話をするよ。リアルのこと。」
「え、別に私が勝手に話しただけだから、そんなに気にしなくていいよ。」
「いや、私もいつか話したいと思っていたんだ。……私ね、生まれてから1度も自由に外を歩いたことがないの。」
「っ!?」
あ、いきなり爆弾発言してしまった。
メアリーが驚きで固まってしまった。
「え、大丈夫?」
「あ、大丈夫だよ。続けて。」
「私ね、あんまり詳しくは言えないんだけど、私生まれたころから体が弱くてね、ずっとベッドで寝ているの。で、学校とかも行ったことなくて、もちろん友達もできるわけなくてね、初めての友達がメアリーだったんだよ。」
そうして私は、自分の過去について、リアルについてをメアリーに語った。
「まあ、そういうわけで、私時間たんまりあるからこんなに強くなっちゃったんだよね!」
「……、」
「メアリー?」
私の話を聞いたメアリーは黙ってうつむいてしまった。
「どうしたの?」
「だって……。」
そうして顔を上げたメアリーの目には涙が浮かんでいた。
そうして何も言わずに私のことを抱きしめてきた。
このゲームでのメアリーのアバターは非常に小さくかわいらしいものだ。
しかし、小さな体とは思えないほど暖かく、非常に頼りになる抱擁に、思わず私も涙を流してしまった。
誰かに私の本当のことを話した時、かわいそうな子を見るような目で見られたり、励まされることが多かった。
しかし、一切そのようなことをせず、ただ暖かく抱きしめてくれるメアリー。
その瞬間、私は心の底から救われたような気がした。
まだ始まって1週間もたっていないのだが、すでにパーティー数は100を下回っている。
私たちも探索しながら片手間にパーティーを倒して回っている。
あまり戦い甲斐のあるパーティーは少ないのだが、時々少し強めの敵も現れる。
まあ難なくそれらもここまで倒してきた。
「昨日のsyamoさんとの件もあったけど、そろそろ強めの敵が多く出てくると思う。」
「そうだね。」
「ということで、本日もこの洞穴の中で過ごすこととします!」
「えぇぇえぇえええ!!戦わないの!?」
「そう。戦わない。マップを見た感じ一気にフィールドは狭まって来た。で、この位置は明日のフィールの内に入っているんだ。今日たくさんの戦いが起きてパーティーの人員が欠けるとかがあると思う。しかもきっと疲弊する。そこを明日襲おう。」
「なんか正々堂々って感じしないけど……、まあ勝つためだもんね!いいよ!そうしよう!!」
ということで、本日はこの後丸1日お休みということになった。
まあ、こんな小さな洞穴の中でやることなんてないわけだ。
このイベントで何回目だよ!!
なんか探索してる時間といもいもしている時間同じくらいなんじゃないかなって思うよ。
「メアリー、ひまー!」
「えぇ?知らないよ。……、じゃあ、私のリアルのこと、話してもいい?」
え、リアルのこと??
あまりにも脈略がなかったし、関係もない斜め上の回答がやって来た。
さすがの私も少し身構えたが、メアリーが話すといっているんだ。
聞こうじゃないか。
「私ね、前にも言ったけど24歳なんだよ。立派な大人。いや、立派じゃないな。私、高校中退したんだ。それから引きこもり生活。気が付いたら親も死んじゃって、こんな状況になっちゃった。」
それから私はメアリーが歩んできた今までの人生や、どうしてこのゲームを始めたのかなどの理由を聞いた。
正直驚く部分もあった。
10億超える資産家って……、なかなかやばいでしょ。
まあでも私と似ているところが多いのかなって思った。
「メアリーも話したことだし、私もお話をするよ。リアルのこと。」
「え、別に私が勝手に話しただけだから、そんなに気にしなくていいよ。」
「いや、私もいつか話したいと思っていたんだ。……私ね、生まれてから1度も自由に外を歩いたことがないの。」
「っ!?」
あ、いきなり爆弾発言してしまった。
メアリーが驚きで固まってしまった。
「え、大丈夫?」
「あ、大丈夫だよ。続けて。」
「私ね、あんまり詳しくは言えないんだけど、私生まれたころから体が弱くてね、ずっとベッドで寝ているの。で、学校とかも行ったことなくて、もちろん友達もできるわけなくてね、初めての友達がメアリーだったんだよ。」
そうして私は、自分の過去について、リアルについてをメアリーに語った。
「まあ、そういうわけで、私時間たんまりあるからこんなに強くなっちゃったんだよね!」
「……、」
「メアリー?」
私の話を聞いたメアリーは黙ってうつむいてしまった。
「どうしたの?」
「だって……。」
そうして顔を上げたメアリーの目には涙が浮かんでいた。
そうして何も言わずに私のことを抱きしめてきた。
このゲームでのメアリーのアバターは非常に小さくかわいらしいものだ。
しかし、小さな体とは思えないほど暖かく、非常に頼りになる抱擁に、思わず私も涙を流してしまった。
誰かに私の本当のことを話した時、かわいそうな子を見るような目で見られたり、励まされることが多かった。
しかし、一切そのようなことをせず、ただ暖かく抱きしめてくれるメアリー。
その瞬間、私は心の底から救われたような気がした。
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