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54話目 バトルロワイアル⑯ ユウヒの覚醒
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片手剣使いと格闘家はわかるのだが、侍という職業がいまいちわからない。
多分私たちがイメージしているような職業で間違えないのだろうが、侍を取るなら片手剣使いにするという人が多いために人口が少ないのだ。
私も今回初めて見た。
まあ、初めて見た職業だからと言ってそちらに気を取られてはいけない。
ここは2手に分かれて攻撃するのが危ないと判断したので、なるべく2人で行動する。
相手は一気に4人それぞれ分かれて攻撃をしてくる。
「ユウヒ!」
「わかってる!」
メアリーは左からくる2人を、私は右からくる2人を対応する。
私のほうに来たのが片手剣使いの2人だ。
私は右と左の短剣でそれぞれを相手にする。
Yujiが右から、Tyteが左から。
……弱い。
というか速度が遅く感じる。
1つ1つの動きは洗礼されていてきれいなのだがとにかく動きが遅いのだ。
スローモーションといった感じ。
ここまでひたすらにチームワークを高めたり、ほかのパーティーと練習試合をやってきたりしていたようなのだが、速度は高めてこなかったのだろうか。
思ったよりも余裕があったためにメアリーのほうへチラッと目線をやる。
ん??
メアリーやほかの者たちの動きも遅く見える。
あれ?もしかしてこれは私が早いだけなのか??
そう思ったその瞬間、脳内にこんな言葉が響いた。
「スキル『思考加速』を獲得しました。」
(思考加速!?!?ていうかこのイベント中にもスキル獲得できるのかよ!!)
そういうことだったのだ。
どうやら私はこの戦いの最中に思考加速というスキルを手に入れたらしい。
スキルの内容は、思考を加速することによって見える景色を遅くする。
現実世界なら思考加速とかまあ不可能なことだろうけどここは仮想現実だ。
1人の時間経過の速度をいじることなんて簡単なことなのだろう。
(ていうかこれ!一生このまま??切れるの??)
ずっと思考加速が発動している状態になっていたら私は通常の会話もまともにできない。
「なんかユウヒとかいう少女に話しかけたらめちゃくちゃ早口で何言ってるのかわからないんだがwww」とかインターネットに書かれかねない!!
(ちょっと!思考加速一回止めて!)
あ。止まった。
こうやって念じれば止まるらしい。
「「おらっ!」」
(ああ!!忘れてた!そういえば今戦ってるんだった!!)
思考加速が解除されたことによって一気に私の速度は遅くなったように見えたのだろう。
このタイミングで2人ともが攻撃を仕掛けてきた。
私はギリギリでそれを抑え込んだのだが、このままでは押され負けてしまう。
私はとっさに思考加速を発動。
景色は先ほどと同じようにゆっくりと動いている。
どうして相手が遅く見えるのか、仕組みがわかればもうどうってことない。
大体わかって来たのだが、思考加速はあくまで思考を加速するだけで私の動ける速さが変わるわけではない。
ということは思考加速を使っている状態で素早く動こうとしたら、体が付いてこれなくなってしまうのだ。
ではそれをどうやって補うのか。
私は『超加速』というスキルを持っている。
これを使えばいいのだ。
私は思考加速と超加速を併用しながら相手を圧倒していく。
できるだけ早く、素早くでも丁寧に攻撃を重ねていく。
きっと相手目線、また配信で見ていると私の動きはとてつもないものだろう。
相手もそろそろ耐え切れなくなって来たみたいで、速度が落ちてきているのがわかる。
今までは攻撃をはじき返していたのだが、はじき返さずに受け止める。
すると、相手の重心が前に傾いたのだろう。
ふらりと前の方へと体勢を崩した。
その隙をついて1人、2人と一気に攻撃を仕掛ける。
目にもとまらぬ速さで私の手から繰り出された攻撃はあっという間に敵を倒してしまった。
この映像は多くの切り抜きが作られ、『ユウヒの覚醒シーン』として再生数を伸ばすこととなった。
多分私たちがイメージしているような職業で間違えないのだろうが、侍を取るなら片手剣使いにするという人が多いために人口が少ないのだ。
私も今回初めて見た。
まあ、初めて見た職業だからと言ってそちらに気を取られてはいけない。
ここは2手に分かれて攻撃するのが危ないと判断したので、なるべく2人で行動する。
相手は一気に4人それぞれ分かれて攻撃をしてくる。
「ユウヒ!」
「わかってる!」
メアリーは左からくる2人を、私は右からくる2人を対応する。
私のほうに来たのが片手剣使いの2人だ。
私は右と左の短剣でそれぞれを相手にする。
Yujiが右から、Tyteが左から。
……弱い。
というか速度が遅く感じる。
1つ1つの動きは洗礼されていてきれいなのだがとにかく動きが遅いのだ。
スローモーションといった感じ。
ここまでひたすらにチームワークを高めたり、ほかのパーティーと練習試合をやってきたりしていたようなのだが、速度は高めてこなかったのだろうか。
思ったよりも余裕があったためにメアリーのほうへチラッと目線をやる。
ん??
メアリーやほかの者たちの動きも遅く見える。
あれ?もしかしてこれは私が早いだけなのか??
そう思ったその瞬間、脳内にこんな言葉が響いた。
「スキル『思考加速』を獲得しました。」
(思考加速!?!?ていうかこのイベント中にもスキル獲得できるのかよ!!)
そういうことだったのだ。
どうやら私はこの戦いの最中に思考加速というスキルを手に入れたらしい。
スキルの内容は、思考を加速することによって見える景色を遅くする。
現実世界なら思考加速とかまあ不可能なことだろうけどここは仮想現実だ。
1人の時間経過の速度をいじることなんて簡単なことなのだろう。
(ていうかこれ!一生このまま??切れるの??)
ずっと思考加速が発動している状態になっていたら私は通常の会話もまともにできない。
「なんかユウヒとかいう少女に話しかけたらめちゃくちゃ早口で何言ってるのかわからないんだがwww」とかインターネットに書かれかねない!!
(ちょっと!思考加速一回止めて!)
あ。止まった。
こうやって念じれば止まるらしい。
「「おらっ!」」
(ああ!!忘れてた!そういえば今戦ってるんだった!!)
思考加速が解除されたことによって一気に私の速度は遅くなったように見えたのだろう。
このタイミングで2人ともが攻撃を仕掛けてきた。
私はギリギリでそれを抑え込んだのだが、このままでは押され負けてしまう。
私はとっさに思考加速を発動。
景色は先ほどと同じようにゆっくりと動いている。
どうして相手が遅く見えるのか、仕組みがわかればもうどうってことない。
大体わかって来たのだが、思考加速はあくまで思考を加速するだけで私の動ける速さが変わるわけではない。
ということは思考加速を使っている状態で素早く動こうとしたら、体が付いてこれなくなってしまうのだ。
ではそれをどうやって補うのか。
私は『超加速』というスキルを持っている。
これを使えばいいのだ。
私は思考加速と超加速を併用しながら相手を圧倒していく。
できるだけ早く、素早くでも丁寧に攻撃を重ねていく。
きっと相手目線、また配信で見ていると私の動きはとてつもないものだろう。
相手もそろそろ耐え切れなくなって来たみたいで、速度が落ちてきているのがわかる。
今までは攻撃をはじき返していたのだが、はじき返さずに受け止める。
すると、相手の重心が前に傾いたのだろう。
ふらりと前の方へと体勢を崩した。
その隙をついて1人、2人と一気に攻撃を仕掛ける。
目にもとまらぬ速さで私の手から繰り出された攻撃はあっという間に敵を倒してしまった。
この映像は多くの切り抜きが作られ、『ユウヒの覚醒シーン』として再生数を伸ばすこととなった。
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