病弱な私はVRMMOの世界で生きていく。

べちてん

文字の大きさ
185 / 193

184話目

しおりを挟む
「で、チーム名はどうするんだ?」

「ユウヒちゃん親衛隊!」

「ちょいちょい、さすがにそれはないですよ!」

いきなりとてつもない名称を出してくたねるに対し、間髪入れずに止めに入る。

私はこうやって名前を付けるのが苦手なので、できればほかの人に考えてほしいところだ。

とはいっても、ユウヒちゃん親衛隊はやめてほしい。

「俺はいいとおもうぞ」

「俺もいいと思うっす!」

「は?正気ですか?」

ちょいちょいちょい、さすがにそれはマジでやめてほしい。

3人ともノリノリだし、止めるのも何となく申し訳ないんだけど、そういうのは名前を使われる本人の意見を最優先にして考えるべきだと思うんだよね。

ていうかね、実況解説の人がかわいそうなんだよ、そういう名前って。

『さぁ!ユウヒちゃん親衛隊チームは現在―――』

とか絶対言いたくはないでしょう。

そういうことも考えるとやはり別の名前がいいと思うわけで……

「じゃあNiceNeetとかどうっすか?」

「ええ?ユウヒちゃん親衛隊の方がいいよ~」

「これで!」

「ええ?」

「これでお願いします!!」

「でも、NiceNeetってなかなか過激な名前じゃない?」

「だってここにいる4人ともニートみたいな物っすよね?」

「「「うぐッ」」」

私にもめちゃくちゃ刺さる文言だけど、ひとまずはありがとう神谷君!

正直NiceNeetとかいう地の底みたいなネーミングセンスだけど、私の名前が入っていない時点で最高だよ!










「で、フィールドに来たわけだが何をするんだ?」

「そうですね。ひとまずはみんなのプレイスタイルを見たいので、適当に狩りをしてもらってもいいですか?」

難易度を考えていきなり4層に行くのではなく、先に3層にやって来た。

3層ならちょうどいいレベルのモンスターもいるだろうし、まず私以外の人が4層に行けていないということがある。

まあでもあと1週間しかないので、4層に到達するのは終わってから手伝うとして、プレイスタイルを見た後はまず神谷君のレベルを2上げる。

それからひたすら狩りをしまくって互いのプレイスタイルを互いに理解する。

そして、その上で少しでも実力の向上を図れるように、アドバイスを出していく。

おそらくこれがプロとしての仕事なのだろう。

「じゃあやるね~」

そういうと、槍を構えて一気に敵の方へと突入していくねる。

その後に続くようにLesserさんも槍を握って駆けていく。

「じゃあ俺は!召喚、フェンリル!」

そういうと、神谷君の前に白くてモフモフした大型のオオカミのようなものが現れた。

正真正銘フェンリルで間違いない。

「おお、テイマー生で見たのは初めてです……」

フェンリルはテイマーの中でも相当上位の人しか扱えないはずだ。

さすがレベル58なだけはある。

ほかの2人も順調にあたりの敵を倒して回っているし、多少覚束ないところはあるものの、悪くはないと思う。

真面目に優勝は狙えるメンバーが集まっているのだから、あとは私が頑張るだけだ!

しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。 ──────── 自筆です。

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。 だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。 チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。 2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。 そこから怒涛の快進撃で最強になりました。 鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。 ※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。 その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。 ─────── 自筆です。 アルファポリス、第18回ファンタジー小説大賞、奨励賞受賞

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~

あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。 彼は気づいたら異世界にいた。 その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。 科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...