35 / 53
第2章
第35話
しおりを挟む
城壁内の騎士は皆倒せたと思ったが、どうやら最初に戦ったのは一部でしかなかったらしい。
なんとか城の内部へ侵入したが、時折騎士や貴族が歩いている。
貴族は無視で良さそうだ。城下にいた民のように国の歯車だ。
もうこの国では庶民も貴族も奴隷と等しいのだろう。
見つからないよう、物陰に身を潜めながら進んでいく。
ここで騒ぎを起こして余計な体力を消耗したくはない。
本当は身体迷彩の魔法で姿を消したかったのだが、魔力が吸われてしまい上手く発動できない。
それに、軽い身体強化ならまだしも、迷彩を掛けてしまえば魔人に位置が筒抜けになる可能性がある。
それでは本末転倒だ。
廊下の癖してやけに高い天井には、豪華なシャンデリアがついている。
魔石をろうそく状に加工して光らせているようだ。
壁にはよく分からない絵が飾られていて、床には赤いカーペットが敷いてある。
話だけ聞けば非常に豪華な城だろう。
ただ、実際は違う。
城内は監獄のように薄暗く、不気味な静かに包まれている。
言葉に表せば美しく聞こえる色合いも、どこか荒《すさ》んでいる。
少しでも大きな音を立てれば静かな城内に響き渡り、私たちの居場所が騎士たちにバレてしまう。
かつてない緊張感の元、ゆっくりと進んでいく。
『皇帝の場所は分かる?』
『もうこの先すぐです』
『……やっぱりあの騎士たちに守られてる部屋だよね』
なんとかバレずに進んできた。
私の空間把握能力と、皇帝の位置が分かるというマイヤの力を合わせてなんとかやってきたが、入り口の前にはたくさんの騎士が待機しているようだ。
魔人化しているとは言え、騎士同士のコミュニケーションは取っているのだろうか。
それとも私たちのような侵入者を見据え、元から配置していたのだろうか。
そのどちらが真実かは分からないが、どうやらあの騎士たちを倒さねば皇帝に会うことすら出来ないようだ。
『気合い入れてね』
『分かってます』
戦闘だ。
この戦闘が終わると、おそらく次は皇帝との戦いになる。
できるだけ体力を温存したい。
城門で戦った奴らより強いと思う。城門の奴らは下っ端。こちらはベテランだろう。
それに数が多い。前回と同じくらいか、それより上か。
そんな感じの量だ。
地面を蹴り上げて集団の中に切り込みに行く。
蹴り飛ばし、切り付けて刺し殺すが、騎士共は皆どこか薄気味悪い。
何か言葉を発するのならば人と戦っている気にもなれるのかもしれない。
ただ、一言も話さず淡々と剣を振る騎士たちは、ただの鎧の化け物にしか見えない。
物理攻撃が効くだけありがたいといったところだろう。
静かに戦い、静かにその命を散らす。
完全にお化けの下位互換だ。
淡々と首を狩っていくが、明らかに先ほどの奴らより強い。
チラッと見えるが、マイヤが少々手こずっているらしい。
心配だ。
軽く飛び上がり、両足で騎士共を思いっきり蹴る。
後ろの方へと倒れ込み、雪崩のようになっていく姿を視界から消し、そのままマイヤの方へと飛んでいく。
マイヤは今1対5をやっているらしく、相手の連携に苦しめられているようだ。
その中へ一気に切り込み、1体倒した後にマイヤの腕を掴む。
「一回撤退。細い道に連れ込もう」
「……分かりました」
この無駄に広い所では左右前後から襲われて戦いにくい。
ならば細い廊下に持ち込んでしまえば良いのだ。
囲まれることがないし、後ろをそれぞれに預けておけばひたすらに目の前の的に集中できる。
マイヤを掴み、軽く浮かせる。
そのままガシッとマイヤの体に手を回し、手前に引き込む。
そして体を持ち上げ、足の身体強化を強めて廊下の方へと引き返す。
「怪我は?」
「足に少し」
「分かった」
流れ作業のように傷を癒やし、マイヤの握っていた剣を一度返してもらう。
軽く魔力を入れて剣を回復させる。
マイヤに渡している剣は、私の魔力を入れることで切れ味などが回復する。
私の魔力に適応された魔剣だからだ。
本来私以外の人が使うのは想定されていないが、マイヤは非常に魔力の扱いに長けている。
正直ここまで使いこなせるとは思っていなかった。
非常に要領のいい彼女は、騎士にバレない程度に己の魔力を剣に通し、常に切れ味を強化しているようだった。
おかげで刃こぼれが少ない。
正直彼女の魔法の才能は本物だ。
私は200年鍛練を重ねたからこうなったが、マイヤはまだ16歳というのにここまで魔法を使える。
これが終わったら魔法学校への進学でも薦めよう。ベリネクスに手紙でも出せば良い感じに対応してくれるだろう。
上手くいけば卒業後、王国騎士団くらいなら入れるんじゃないかな。
「来たよ」
「はい!」
おびき寄せるため、敢えて魔力を空気中に放出していた。
案の定たくさんの騎士たちが集まってきたが、道が細いために先ほどのような勢いはない。
「魔法使われたら終わりだからね。自分の身は自分で守る。危なくなったらすぐに言うこと!」
「分かりました!」
もしここで爆発するタイプの魔法でも使われたら2人そろってさようならだ。
私はさようならではないけれど、しばらくして復活したときに騎士に殺され、またしばらくして復活したときに騎士に殺されとリスキル状態になってしまう。
出来れば死にたくないな。
一人一人丁寧に倒していてはきりがないので、魔法で剣の形を変形させながら一気に倒していく。
やはり魔法は便利だ。
岩のように実体を伴うものであれば吸収されずに発動できる。
ただ、地面を通して発動するだとか、そういったことは出来ないらしい。
こういうのは勢いが大事だ。
できるだけ的との接地面が小さくなるように工夫し、勢いをつけて急所にたたきつけていく。
すると、そんなに力を入れていなくても首が飛ぶのだ。
飛んだ首はしばらくして地面に落ち、地面と鎧がぶつかる音が狭い廊下に反響する。
血塗られた地面を動くたび、ちゃぽちゃぽとまるで水たまりでも歩いているかのような音が鳴る。
せっかくきれいな木製の下駄も、いつの間にか真っ赤に塗装されてしまっている。
私は大して赤が好きじゃないので、出来ることなら木目調を生かしたデザインのままが良かった。
まあ仕方ない。
ただ、足についた血液が乾き、ベトベトになっているのが嫌だ。
早く終わらせてお風呂に入りたい。
そう思いながら首を狩る。
流れ作業で倒し続けていると、1体上手に倒せなかった者が残った。
そいつは装飾のついた豪華な鎧を着ていて、明らかに騎士団のお偉いさんだということが分かる。
コイツも言葉は話さないらしい。
ここでは団長と仮定する。
おそらく団長で間違いはないだろうが、もしかしたら別の身分かもしれないので。
団長は剣の柄の部分に手を当て、ゆっくりとこちらの様子を観察している。
どうやら先ほどの奴らとは違い、きちんとした脳みそを持っているらしい。
「こっちは終わりました」
「こっちは後アイツだけ。多分強いよ」
「加勢しますか?」
「頼む」
1人でも大丈夫だと思う。
ただ、ここで見栄を張って援護を頼まないようなアホ行為はしない。
数で押す。これは基本だ。
剣を引き抜き、魔法で変形させて首元にたたきつけようとするが、どうも上手くいかない。
直前で防がれてしまう。
やはり一筋縄ではいかないらしい。
なんとか城の内部へ侵入したが、時折騎士や貴族が歩いている。
貴族は無視で良さそうだ。城下にいた民のように国の歯車だ。
もうこの国では庶民も貴族も奴隷と等しいのだろう。
見つからないよう、物陰に身を潜めながら進んでいく。
ここで騒ぎを起こして余計な体力を消耗したくはない。
本当は身体迷彩の魔法で姿を消したかったのだが、魔力が吸われてしまい上手く発動できない。
それに、軽い身体強化ならまだしも、迷彩を掛けてしまえば魔人に位置が筒抜けになる可能性がある。
それでは本末転倒だ。
廊下の癖してやけに高い天井には、豪華なシャンデリアがついている。
魔石をろうそく状に加工して光らせているようだ。
壁にはよく分からない絵が飾られていて、床には赤いカーペットが敷いてある。
話だけ聞けば非常に豪華な城だろう。
ただ、実際は違う。
城内は監獄のように薄暗く、不気味な静かに包まれている。
言葉に表せば美しく聞こえる色合いも、どこか荒《すさ》んでいる。
少しでも大きな音を立てれば静かな城内に響き渡り、私たちの居場所が騎士たちにバレてしまう。
かつてない緊張感の元、ゆっくりと進んでいく。
『皇帝の場所は分かる?』
『もうこの先すぐです』
『……やっぱりあの騎士たちに守られてる部屋だよね』
なんとかバレずに進んできた。
私の空間把握能力と、皇帝の位置が分かるというマイヤの力を合わせてなんとかやってきたが、入り口の前にはたくさんの騎士が待機しているようだ。
魔人化しているとは言え、騎士同士のコミュニケーションは取っているのだろうか。
それとも私たちのような侵入者を見据え、元から配置していたのだろうか。
そのどちらが真実かは分からないが、どうやらあの騎士たちを倒さねば皇帝に会うことすら出来ないようだ。
『気合い入れてね』
『分かってます』
戦闘だ。
この戦闘が終わると、おそらく次は皇帝との戦いになる。
できるだけ体力を温存したい。
城門で戦った奴らより強いと思う。城門の奴らは下っ端。こちらはベテランだろう。
それに数が多い。前回と同じくらいか、それより上か。
そんな感じの量だ。
地面を蹴り上げて集団の中に切り込みに行く。
蹴り飛ばし、切り付けて刺し殺すが、騎士共は皆どこか薄気味悪い。
何か言葉を発するのならば人と戦っている気にもなれるのかもしれない。
ただ、一言も話さず淡々と剣を振る騎士たちは、ただの鎧の化け物にしか見えない。
物理攻撃が効くだけありがたいといったところだろう。
静かに戦い、静かにその命を散らす。
完全にお化けの下位互換だ。
淡々と首を狩っていくが、明らかに先ほどの奴らより強い。
チラッと見えるが、マイヤが少々手こずっているらしい。
心配だ。
軽く飛び上がり、両足で騎士共を思いっきり蹴る。
後ろの方へと倒れ込み、雪崩のようになっていく姿を視界から消し、そのままマイヤの方へと飛んでいく。
マイヤは今1対5をやっているらしく、相手の連携に苦しめられているようだ。
その中へ一気に切り込み、1体倒した後にマイヤの腕を掴む。
「一回撤退。細い道に連れ込もう」
「……分かりました」
この無駄に広い所では左右前後から襲われて戦いにくい。
ならば細い廊下に持ち込んでしまえば良いのだ。
囲まれることがないし、後ろをそれぞれに預けておけばひたすらに目の前の的に集中できる。
マイヤを掴み、軽く浮かせる。
そのままガシッとマイヤの体に手を回し、手前に引き込む。
そして体を持ち上げ、足の身体強化を強めて廊下の方へと引き返す。
「怪我は?」
「足に少し」
「分かった」
流れ作業のように傷を癒やし、マイヤの握っていた剣を一度返してもらう。
軽く魔力を入れて剣を回復させる。
マイヤに渡している剣は、私の魔力を入れることで切れ味などが回復する。
私の魔力に適応された魔剣だからだ。
本来私以外の人が使うのは想定されていないが、マイヤは非常に魔力の扱いに長けている。
正直ここまで使いこなせるとは思っていなかった。
非常に要領のいい彼女は、騎士にバレない程度に己の魔力を剣に通し、常に切れ味を強化しているようだった。
おかげで刃こぼれが少ない。
正直彼女の魔法の才能は本物だ。
私は200年鍛練を重ねたからこうなったが、マイヤはまだ16歳というのにここまで魔法を使える。
これが終わったら魔法学校への進学でも薦めよう。ベリネクスに手紙でも出せば良い感じに対応してくれるだろう。
上手くいけば卒業後、王国騎士団くらいなら入れるんじゃないかな。
「来たよ」
「はい!」
おびき寄せるため、敢えて魔力を空気中に放出していた。
案の定たくさんの騎士たちが集まってきたが、道が細いために先ほどのような勢いはない。
「魔法使われたら終わりだからね。自分の身は自分で守る。危なくなったらすぐに言うこと!」
「分かりました!」
もしここで爆発するタイプの魔法でも使われたら2人そろってさようならだ。
私はさようならではないけれど、しばらくして復活したときに騎士に殺され、またしばらくして復活したときに騎士に殺されとリスキル状態になってしまう。
出来れば死にたくないな。
一人一人丁寧に倒していてはきりがないので、魔法で剣の形を変形させながら一気に倒していく。
やはり魔法は便利だ。
岩のように実体を伴うものであれば吸収されずに発動できる。
ただ、地面を通して発動するだとか、そういったことは出来ないらしい。
こういうのは勢いが大事だ。
できるだけ的との接地面が小さくなるように工夫し、勢いをつけて急所にたたきつけていく。
すると、そんなに力を入れていなくても首が飛ぶのだ。
飛んだ首はしばらくして地面に落ち、地面と鎧がぶつかる音が狭い廊下に反響する。
血塗られた地面を動くたび、ちゃぽちゃぽとまるで水たまりでも歩いているかのような音が鳴る。
せっかくきれいな木製の下駄も、いつの間にか真っ赤に塗装されてしまっている。
私は大して赤が好きじゃないので、出来ることなら木目調を生かしたデザインのままが良かった。
まあ仕方ない。
ただ、足についた血液が乾き、ベトベトになっているのが嫌だ。
早く終わらせてお風呂に入りたい。
そう思いながら首を狩る。
流れ作業で倒し続けていると、1体上手に倒せなかった者が残った。
そいつは装飾のついた豪華な鎧を着ていて、明らかに騎士団のお偉いさんだということが分かる。
コイツも言葉は話さないらしい。
ここでは団長と仮定する。
おそらく団長で間違いはないだろうが、もしかしたら別の身分かもしれないので。
団長は剣の柄の部分に手を当て、ゆっくりとこちらの様子を観察している。
どうやら先ほどの奴らとは違い、きちんとした脳みそを持っているらしい。
「こっちは終わりました」
「こっちは後アイツだけ。多分強いよ」
「加勢しますか?」
「頼む」
1人でも大丈夫だと思う。
ただ、ここで見栄を張って援護を頼まないようなアホ行為はしない。
数で押す。これは基本だ。
剣を引き抜き、魔法で変形させて首元にたたきつけようとするが、どうも上手くいかない。
直前で防がれてしまう。
やはり一筋縄ではいかないらしい。
0
あなたにおすすめの小説
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる