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3分の英雄譚
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テーマ 魔女、英雄譚
荒野に足音が鳴り響く。地中に眠る虫たちはなにが起きたのかと恐る恐る地上を見た。そこには2人の男が闘っている場面が繰り広げられていた。
1人の男は身なりが立派で、煌びやかな甲冑を身にまとっている。
もう1人の男は身なりが粗末で、見窄らしい麻布の服を身につけている。
誰がどう考えても前者の男が有利だ。
しかし、決着は一向に着きそうもない。
2人が持っているのは鋭い剣。軟弱な男が持っているのは自らが倒した将軍の物で平民が扱うには難しい。
強靭な男は装飾が大変豪華で斬れ味最高の剣を持っている。非常に重い。
2人の刃は何度も何度も交わり、跳ね返る。軟弱な男は強靭な男からの攻撃をかわしながら攻撃に変換する。蝶のように飛び回り、徐々に距離を詰めて行く。
軟弱な男は剣を振り上げ男に飛びかかる。しかし、強靱な男の剣はそれを見事に跳ね返し、男をつき飛ばした。地面に差をつけた軟弱な男は強靱な男に剣を突きつけられた。
「よくぞ戦った。さらばだ」
軟弱な男は強靱な男によって殺された。
…ここはどこだ?なにも見えない。なにも聞こえない。辺り一面、黒い布で覆われている。
しかし、自分の身体を手で触ることができる。腕、脚、胸、たしかに触られている感覚はある。一体ここはどこだろう?俺はどうなったのだ?たしか、あの王に…。
なるほど、俺は死んだのか。楽しい人生だった。後は頼んだぞ。みんな。
「諦めるには早いぞ」
「誰だ!?」
なにも聞こえなかった闇の中に女の声が聞こえた。
「我は魔女。お主に予言を与えるもの」
「予言だと?」
「お主は後3分の時を刻むと、死ぬ」
「3分?…俺は死んでいないのか?」
「ああ、仮死状態のようなものだな。さあ行くが良い。お前の目的を果たしに」
瞬きをした瞬間、目の前は青が広がる。胸の痛み、土の匂い。確かに、俺は生きている。ならば、
軟弱な男は緩やかに起き上がった。そして、剣を空に掲げた。驚いた強靱な男は剣を構えた。
男は1分で走り出し
男は1分で強靱な男に剣を向け、
男は1分で強靱な男の胸を貫いた。
そして男は剣を空に掲げ、立ったまま、死んだ。
これが3分の英雄譚。ところであの魔女はいったい誰だったのか?それはまた別のお話。
荒野に足音が鳴り響く。地中に眠る虫たちはなにが起きたのかと恐る恐る地上を見た。そこには2人の男が闘っている場面が繰り広げられていた。
1人の男は身なりが立派で、煌びやかな甲冑を身にまとっている。
もう1人の男は身なりが粗末で、見窄らしい麻布の服を身につけている。
誰がどう考えても前者の男が有利だ。
しかし、決着は一向に着きそうもない。
2人が持っているのは鋭い剣。軟弱な男が持っているのは自らが倒した将軍の物で平民が扱うには難しい。
強靭な男は装飾が大変豪華で斬れ味最高の剣を持っている。非常に重い。
2人の刃は何度も何度も交わり、跳ね返る。軟弱な男は強靭な男からの攻撃をかわしながら攻撃に変換する。蝶のように飛び回り、徐々に距離を詰めて行く。
軟弱な男は剣を振り上げ男に飛びかかる。しかし、強靱な男の剣はそれを見事に跳ね返し、男をつき飛ばした。地面に差をつけた軟弱な男は強靱な男に剣を突きつけられた。
「よくぞ戦った。さらばだ」
軟弱な男は強靱な男によって殺された。
…ここはどこだ?なにも見えない。なにも聞こえない。辺り一面、黒い布で覆われている。
しかし、自分の身体を手で触ることができる。腕、脚、胸、たしかに触られている感覚はある。一体ここはどこだろう?俺はどうなったのだ?たしか、あの王に…。
なるほど、俺は死んだのか。楽しい人生だった。後は頼んだぞ。みんな。
「諦めるには早いぞ」
「誰だ!?」
なにも聞こえなかった闇の中に女の声が聞こえた。
「我は魔女。お主に予言を与えるもの」
「予言だと?」
「お主は後3分の時を刻むと、死ぬ」
「3分?…俺は死んでいないのか?」
「ああ、仮死状態のようなものだな。さあ行くが良い。お前の目的を果たしに」
瞬きをした瞬間、目の前は青が広がる。胸の痛み、土の匂い。確かに、俺は生きている。ならば、
軟弱な男は緩やかに起き上がった。そして、剣を空に掲げた。驚いた強靱な男は剣を構えた。
男は1分で走り出し
男は1分で強靱な男に剣を向け、
男は1分で強靱な男の胸を貫いた。
そして男は剣を空に掲げ、立ったまま、死んだ。
これが3分の英雄譚。ところであの魔女はいったい誰だったのか?それはまた別のお話。
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