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分かる、良くチョロいって言われるけど納得してない
しおりを挟む仕事場から出ると、見慣れた車が見えて扉から降りて来たのは、やっぱり、
「朔~!」
「|氷織《ひおり、迎えありがとう。氷織、仕事じゃなかったの???」
「フッフッフッ、幸太君に変わって貰いました~!」
「、、、、本当は?」
「、、、、足捻ったから、早上がりさせて貰った」
「、、、、何故それを早く言わない」
俺の問いかけにまさかの返答をしてきて思わずフユさんみたいな口調になってしまった。
確かに少し足の動かし方が不自然だとは思ったけど、怪我してるならデートに来なくても良いのに。
そう思っていると、
「ぁ、朔、今デートに来なくても良いのに!とか思ってる?」
「え、ぁー、、、うん」
「今日の俺の楽しみは朔とデートする事!それにもう病院で見て貰ってるし、痛み止めも飲んでるし大丈夫!」
「そう言われたって、こ、恋人を心配するのは普通、でしょ/////」
「!、、朔、、、、俺の目の前に天使が立ってる!」
「本当になんなの?村瀬家で、天使とか流行ってるの???」
まさかの氷織も同じような反応で思わずそう言ってしまった。
慣れては来てるけど、天使じゃないんだよ、俺は!!
と、ツッコミたいが、聞く気がないので言う気もない。
「とりあえず、デートしよう!」
「ハァ、分かったよ。デート、しましょうね、氷織。でも痛くなったりしたら言うように」
「りょうかーい」
そんな会話をして俺は氷織の車の助手席に座り、デート場所に向かうのであった。
道中、お腹が空いたのを予見していたのか、後ろからマックの入れ物を取る氷織。
「朔、朝から仕事だからどうせあんまり食べてないと思って」
「良く分かったね。流石氷織」
「そりゃあ何年の付き合いになってると思ってんの!1番朔に詳しいのは俺と言っても良いね!」
「そうかなぁ笑、ぁ、俺の好きなハンバーガーだ」
「朔、それ食べたら元気出るもんね」
「まぁね。美味しいものを食べたらみんな元気になるじゃん?」
「だね笑」
ハンバーガーを食べながら、横目で嬉しそうな顔をしている氷織を見る。
そう言えば、氷織って俺の前だと特段甘えたがりになるんだよなぁ。でも此処1年ぐらいは甘えられてない、かも?
「ねぇ、氷織」
「ん?何?朔」
「俺に甘えてこなくなったのなんで?」
「!、」キキッー
「!、危なっ」
「朔が急にそんな質問したから、!」
「変な質問じゃないと思うんだけど!?」
俺の質問に動揺したのか、危うく事故りそうになった。顔見ると赤くなってて目を逸らすし、なんなの???
「、、、、だ、だって、付き合えたって考えると、恥ずかしい、って言うか」
「!、フハッ、何それ笑」
「笑い事じゃないんだよ!俺にとったら!」
「俺は、氷織に甘えられるの結構好きだったよ?」
「え、」
「年上の後輩は全然慣れてるけど、氷織みたいなタイプは初めてだったし、、、、それに、氷織はもう俺に甘えるの、嫌?」
「、、、、嫌じゃ、ない、です」
「なら、遠慮なく甘えてよ。ね?」
「、、、、はい」
と、言う会話を信号待ちの間にする俺と氷織。
気付いたら、いつもの雰囲気に戻っている。それが俺達の関係、なのかもしれない。
フユさん達とは違った、魔力?なのかもね。そう思いながらファンタグレープを飲む。
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そして着いたのは、おしゃれな看板がついた、香水?なのかな、英語だから分からないけど。
「此処って、香水屋さん?」
「そう!此処はオリジナルの香水が作れるお店。お互いに香水を作り合おう、って感じかな」
「何それ楽しそう!」
「朔ならそう言うと思った!」
氷織はオシャレだな、発想が。と、思いながら中に入ると他にお客さんがいて、俺の目視だと多分全員カップルだな。
と、分かるぐらいにはイチャついていた。
「それにしても、氷織に香水かぁ。ちょっと難しいかも」
「そんな固く考えなくても良くない?、俺に付けて欲しい匂いって考えたら良いじゃん」
「、、、、、、、、俺の匂い以外は付けて欲しくないけど」
「、、、、ボフッ/////////さ、朔は俺を悶え死にさせたいの???」
「そう言うつもりで言った訳じゃないんだけども」
顔を真っ赤にするって事は、また喜ばせるようなことを言ってしまったのだろうか。
でも、普通にそう思っただけだし。番に他の匂いがついてるのは普通に嫌なだけだし。
「じゃあ、朔のフェロモンに近い匂いの香水、とかは?」
「それだと独占欲強いと思われるじゃんか」
「俺は、、、、朔が独占欲強いの、嬉しいけどな」
「俺は、みんなを愛する、みたいな感じだし」
「じゃっ、俺は俺のフェロモンの匂いに近い香水作るかぁ、、、、独占欲強いからね」
「/////////意地悪」
なんか、今日の氷織は手強い感じがする。
でも、そう言うところがかっこいい、んだよなぁ。氷織の手強い所が意外と好きなので、キュンキュンしてしまう。
「氷織、変なところで人を堕としたりとかしてないよね???」
「何故急に疑ってくる???堕としてないよ。どうやって堕とすのさ」
「村瀬家の人間は顔だけで堕とせると自覚した方が良い」
「それだと村瀬家の人間である朔も自覚さたらどうなのは」
「俺は後天性だから」
「先天性とかじゃないと思うんだけどな、俺」
「とにかく、俺以外に、その、、、、/////か、カッコいい所見せないで」ギュッ
「、、、、」
「?、氷織?」
顔を赤くしながら必死の思いで伝え、服の袖を掴み見上げた。が、何故か氷織の反応がない。
俺は少し不安になりながら顔を覗かせると、、、、
「、、、、もう死んでも良いや」
「氷織!!?!?」
何故か死んでも良いや、なんて言ってしまった。
また喜ばせるようなことを言ってしまったのか!?俺は!!
「氷織、死ぬな!」
「な、なんとか、生きてみようと思う」
「よし!その意気だ!」
と、まぁこんな会話をしてから、俺と氷織は各々で香水を作ることになった。
自分の匂いを考えながら作るのは結構ムズイと言うか恥ずかしかったけど、これを付けて歩いている氷織を考えると更に恥ずかしかったので考えるのは辞めた。
「俺の匂いって甘めだから、少し抑えようかな」
甘過ぎるのは、他の人の迷惑になるし、、と考える。
なんか、香水ってある意味独占してる感じがするんだよなぁ。
これは俺のなんだ、って言ってるみたいで。俺の匂いが番に付いてるって考えたくはないけど、頭の中で出てくるから、、、、本当に昔の俺だと想像出来ないぐらいには恋人とか番を独占とか、したいんだなぁ。
そう思いながら作り、喜んで欲しいなと考えるだけで作業が早くなる。
「、はい、氷織」
「ありがとう、朔。これは俺のだよ」
「ありがとう、、、、、、、、あのさ、それつける時は、その俺が居ない時ね」
「良いけど、なんで?」
「俺と、居る時は、、、、ぉ、俺の匂いだけ、付けて////////」
「/////////は、はい」
俺の言葉に顔を真っ赤にしながら返答する氷織。
多分側から見たら、顔を真っ赤にしながら対面している男同士にしか見えないな、これ。
「じゃ、次、次のデート行こっ」
「うん、」
手を繋いで、駐車場まで歩いた。それだけで嬉しくて手汗とか出てないよな?と少し不安になってしまうのは秘密だ。
そして次に向かったのは、
「!、此処って」
「昔、一緒に来たの覚えてたんだ」
「当たり前じゃん。此処で一緒にお菓子食べたりしたし」
次に来たのは、綺麗な夜景の見える所だった。
昔マネージャー達に連れて来てもらって、それっきりだっけど。
「必死に調べて此処だって分かってさ、、、、朔と見たくて、またこの景色を」
「、、、、ありがとう、氷織」
「どういたしまして」
綺麗な景色、それも思い出の景色を見ると少しだけ、感動しちゃうな。
それも好きな人と見るのは、結構ドキドキすると言うか。
寒いはずなのに体は暑い。
そう考えていると、
「ねぇ、朔、」
「?、何?氷おr」
チュッ
「俺から離れようなんて考えないでね」
「/////か、考えるわけないじゃん!!!」
いきなりのキスに驚きながらも、声を上げて返答する。
そしてそれを聞いた氷織は安堵の表情を浮かべて、一言。
「、、、、良かった」
拝啓、天国のママ、パパ、咲夜兄さん、雅陽姉さん夫婦、雅之兄さん夫婦。
久しぶりのデート4連続は結構と言うかだいぶドキドキしたのが事実。
「綺麗な夜景見た後にまさか転けそうになるとは思わなかった」
「それ見て即座に抱きしめて支えた俺は天才だよね」
「うん。ありがとう」
「朔、」
「ん?何?」
「愛してるよ、ずっと、これからも」
「!、、、、うん。俺も、愛してる」
「ぁー、やっぱり、冬人君が1番とかやるせないなぁぁ」
「笑、、、、氷織、こっち向いて」
「?、何?」チュッ
「今この時間は、氷織が1番だよ」
「!/////」
キスをしてから、俺はそう言った。
実際、1番は確かにフユさんだけど他の4人は同率と言うか。それはそれで俺最低野郎なんだろうけど。
1番最初に恋をしたのは、、、、フユさんだからさ。
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