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2章 婚約破棄のちプロポーズ! 婚約破棄編
王族って…
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王族が婚約者以外とファーストダンスを踊る。
凄まじい醜聞になる気しかしねぇ!
ほら、今の発言を聞いた周囲の人たちがめっちゃ騒めいてる、騒めいてる!
いやマジでどうしよう?
王族って…ズバリめんどくさい!これだけで醜聞になるとか!
さて、どう回避したものか…
案その一、バカおう…げふん、ディトスリ様の申し出を断り、私たちだけで踊る。→王族の申し出、しかもファーストダンスを踊ることを拒否すると王家への侮辱と取られかねない。
案その二、ディトスリ様の申し出を受け入れ、一緒にファーストダンスを2組で踊る。→ディトスリ様が婚約者以外とファーストダンスを踊った!ということで面子が潰れる。
案その三、私達が踊らない。→主催者、しかもディトスリ様達王族を除けば最高位の貴族たる私達が、ファーストダンスを踊らないのは論外。
ど・れ・も・ダメだああぁぁ!詰んでる未来しか見えない、というか現在進行形で詰んでいる!しかも、既に噂になりつつある。醜聞として伝わるのも時間の問題だ。この事態を吹っ飛ばす案…何も無い!と言うかあるか!
もういっそのこと、この事態が霞むくらいの大事件を起こすか?いや、そんな事件、準備なしに起こせない。誰か大事件を起こしてくれないかな?などと現実逃避に走りつつある思考を無理やり軌道修正する。
王家への侮辱と取られるのは不味い。このバカ王子は、反逆罪とか言い出しそうだ。そうなれば実際の罪にならずとも威信は地に落ちる。一緒に踊るとかも、現状の噂を醜聞にさせるぐらいヤバイ。しかし、踊らないのはダメだ。論外だ。社交界の厄介なルールに引っかかる。
・・・この場合、醜聞覚悟で一緒に踊る?反逆罪は無理、でも他には論外な案と醜聞。
腹を括ろう。玉砕覚悟上等!
深呼吸し、
「その申し出、受けさせ」
バタン。まさに、なんと言うタイミングだろうか、ドアが開き大きな音を立てた。その音に、こちらに集中していた視線がドアの方に降り注ぐ。
「お?なんだ?」
人に視界を遮られ、ここからでは様子がわからないと見るや、ディトスリ様がリンティア様の手を引いてドアの方に行ってしまった。会話中に断りもなくその場を離れるなど、普通にマナー違反である。
あっと思ったが、私達は主催者側として様子を確認する必要があり、ディトスリ様から話を切り上げてくれたのはむしろ好都合だった。
「お兄様、私たちも参りましょう」
頷いたのを確認して、私もドアへ向かった。
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎
ドアへ近づくと、なんて事はない、新しい貴族の方が到着したようだ。
その割には会場にいる方々、こっちにまだ視線を向けている。
やってきた方は、美しい黒髪に紫の瞳の・・・ん?
王太子殿下だ?!!
なんて事はない、じゃなかった!
会場中がこっちに注目し続けていたのはこの為か!
ディトスリ様に続き、王族2人目である。
以前のお茶会の時、王妃様が来たことといい、今回といい、王族って…ここまで頻繁に会えるものだったっけ…
隣のお兄様も遠い目になっている。
まぁ国の次期国王が遅れてくれば、その時に踊っていて挨拶が遅れる、なんてこともあるからなぁ。忙しいのは分かるんだけど。
王族って…マイペースなのか?!
凄まじい醜聞になる気しかしねぇ!
ほら、今の発言を聞いた周囲の人たちがめっちゃ騒めいてる、騒めいてる!
いやマジでどうしよう?
王族って…ズバリめんどくさい!これだけで醜聞になるとか!
さて、どう回避したものか…
案その一、バカおう…げふん、ディトスリ様の申し出を断り、私たちだけで踊る。→王族の申し出、しかもファーストダンスを踊ることを拒否すると王家への侮辱と取られかねない。
案その二、ディトスリ様の申し出を受け入れ、一緒にファーストダンスを2組で踊る。→ディトスリ様が婚約者以外とファーストダンスを踊った!ということで面子が潰れる。
案その三、私達が踊らない。→主催者、しかもディトスリ様達王族を除けば最高位の貴族たる私達が、ファーストダンスを踊らないのは論外。
ど・れ・も・ダメだああぁぁ!詰んでる未来しか見えない、というか現在進行形で詰んでいる!しかも、既に噂になりつつある。醜聞として伝わるのも時間の問題だ。この事態を吹っ飛ばす案…何も無い!と言うかあるか!
もういっそのこと、この事態が霞むくらいの大事件を起こすか?いや、そんな事件、準備なしに起こせない。誰か大事件を起こしてくれないかな?などと現実逃避に走りつつある思考を無理やり軌道修正する。
王家への侮辱と取られるのは不味い。このバカ王子は、反逆罪とか言い出しそうだ。そうなれば実際の罪にならずとも威信は地に落ちる。一緒に踊るとかも、現状の噂を醜聞にさせるぐらいヤバイ。しかし、踊らないのはダメだ。論外だ。社交界の厄介なルールに引っかかる。
・・・この場合、醜聞覚悟で一緒に踊る?反逆罪は無理、でも他には論外な案と醜聞。
腹を括ろう。玉砕覚悟上等!
深呼吸し、
「その申し出、受けさせ」
バタン。まさに、なんと言うタイミングだろうか、ドアが開き大きな音を立てた。その音に、こちらに集中していた視線がドアの方に降り注ぐ。
「お?なんだ?」
人に視界を遮られ、ここからでは様子がわからないと見るや、ディトスリ様がリンティア様の手を引いてドアの方に行ってしまった。会話中に断りもなくその場を離れるなど、普通にマナー違反である。
あっと思ったが、私達は主催者側として様子を確認する必要があり、ディトスリ様から話を切り上げてくれたのはむしろ好都合だった。
「お兄様、私たちも参りましょう」
頷いたのを確認して、私もドアへ向かった。
✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎✴︎
ドアへ近づくと、なんて事はない、新しい貴族の方が到着したようだ。
その割には会場にいる方々、こっちにまだ視線を向けている。
やってきた方は、美しい黒髪に紫の瞳の・・・ん?
王太子殿下だ?!!
なんて事はない、じゃなかった!
会場中がこっちに注目し続けていたのはこの為か!
ディトスリ様に続き、王族2人目である。
以前のお茶会の時、王妃様が来たことといい、今回といい、王族って…ここまで頻繁に会えるものだったっけ…
隣のお兄様も遠い目になっている。
まぁ国の次期国王が遅れてくれば、その時に踊っていて挨拶が遅れる、なんてこともあるからなぁ。忙しいのは分かるんだけど。
王族って…マイペースなのか?!
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