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三年生編
合宿再び 5
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最初は「学生編」だ。
台本はざっと読んで流れは把握した。
テレビ番組で男女の恋愛模様を映し出すものがあるが、それとおそらく同じだろう。細かいセリフ設定はないが、これこれこういう流れで進んでと設定が決まっていると聞いたことがある。テレビ番組は本当にガチで台本なしかもしれないが……。
「シュウゴと二人きりなのはいいけど見られてると思ったら緊張するわ」
「サッチでも緊張するのか?」
「まあね」
「学生編」の台本では、親が留守で、男子学生の家に遊びにきたというシチュエーションとなっている。
別荘のリビングを使い、少し離れた所で、あけみっちはじめ友巴ちゃん、帆乃花ちゃんがこちらを見ている。
サッチが緊張するくらいだから、俺は半端なく緊張している。
「梅谷くんは、須藤さんの幸せホルモンがたくさん出るように頑張って。じゃあ始めていいわよ」
あけみっちが朗らかな声でそう言った。
いや、始めていいわよと言われても……。
「へー、シュウゴの家ってオシャレできれいだね」
サッチがいきなり話し出した。
サッチはもう役に入っているようだ。
「ま、まあね」
「ねえ、シュウゴの隣に行っていい?」
「あ、うん」
サッチが近寄ってきて耳元でささやく。
「シュウゴ、かたいよ。アソコもかたくなってる?」
「あ、あほか」
「しー。声出さない。役になりきって」
言わせたのはサッチだろと思いつつ、俺も演技に入る。
「サ、サッチって……」
「さや香って呼んで」
「さ、さや香って俺のことどう思ってる?」
「シュウゴのこと? 誰よりも大好きだよ」
演技とは言え、そう言われると妙な気分になる。
「シュウゴは?」
「俺も……好きだよ」
「誰を?」
「さや香を」
「続けて言って」
「俺も、さや香が好きだよ」
「友だちじゃなくて女として?」
「女として」
そう言った途端、サッチが抱きついてきた。
台本ではこのあと相手を優しく押し倒し、キスをする。
台本どおりすべきか迷っていると、サッチが俺の首に腕を回し後ろに倒れていった。俺はサッチの身体を下にし、手をついたので、ちょうど床ドンをした形になった。
サッチが目をつぶる。
「みんなが見てるよ。私に恥をかかせないで」
俺にしか聞こえない程度の声でサッチがそう言った。
仕方ない。
俺はサッチに顔を近づけ、そっとキスをした。
唇を離しサッチの顔を見た。少し潤んだ目をし俺を見つめてくる。
「本当に好きだよ、シュウゴ」
サッチ、めっちゃ演技派だな。一瞬ドキリとしたよ。
「はい。じゃあここまで。須藤さん、幸せホルモンが分泌された感じはあるかしら」
「少しは。シュウゴがもっと私のことを好きになってくれたら、分泌しまくったんだけど」
「そうね。今日はあまり時間がないから仕方ないわ。じゃあ次は新婚編ね。準備できたらキッチンに呼んで」
「はーい」
そう返事をしたのは帆乃花ちゃんだ。
つまり、ベッド編のお相手は友巴ちゃんである。
ウキウキと帆乃花ちゃんとともにキッチンに向かう。
「ねえシュウゴくん。新婚さんがキッチンですること調べたんだけど。これ」
帆乃花ちゃんがスマホを見せてくる。
そこには1枚の画像が……。
帆乃花ちゃん、これしてくれるの?
台本はざっと読んで流れは把握した。
テレビ番組で男女の恋愛模様を映し出すものがあるが、それとおそらく同じだろう。細かいセリフ設定はないが、これこれこういう流れで進んでと設定が決まっていると聞いたことがある。テレビ番組は本当にガチで台本なしかもしれないが……。
「シュウゴと二人きりなのはいいけど見られてると思ったら緊張するわ」
「サッチでも緊張するのか?」
「まあね」
「学生編」の台本では、親が留守で、男子学生の家に遊びにきたというシチュエーションとなっている。
別荘のリビングを使い、少し離れた所で、あけみっちはじめ友巴ちゃん、帆乃花ちゃんがこちらを見ている。
サッチが緊張するくらいだから、俺は半端なく緊張している。
「梅谷くんは、須藤さんの幸せホルモンがたくさん出るように頑張って。じゃあ始めていいわよ」
あけみっちが朗らかな声でそう言った。
いや、始めていいわよと言われても……。
「へー、シュウゴの家ってオシャレできれいだね」
サッチがいきなり話し出した。
サッチはもう役に入っているようだ。
「ま、まあね」
「ねえ、シュウゴの隣に行っていい?」
「あ、うん」
サッチが近寄ってきて耳元でささやく。
「シュウゴ、かたいよ。アソコもかたくなってる?」
「あ、あほか」
「しー。声出さない。役になりきって」
言わせたのはサッチだろと思いつつ、俺も演技に入る。
「サ、サッチって……」
「さや香って呼んで」
「さ、さや香って俺のことどう思ってる?」
「シュウゴのこと? 誰よりも大好きだよ」
演技とは言え、そう言われると妙な気分になる。
「シュウゴは?」
「俺も……好きだよ」
「誰を?」
「さや香を」
「続けて言って」
「俺も、さや香が好きだよ」
「友だちじゃなくて女として?」
「女として」
そう言った途端、サッチが抱きついてきた。
台本ではこのあと相手を優しく押し倒し、キスをする。
台本どおりすべきか迷っていると、サッチが俺の首に腕を回し後ろに倒れていった。俺はサッチの身体を下にし、手をついたので、ちょうど床ドンをした形になった。
サッチが目をつぶる。
「みんなが見てるよ。私に恥をかかせないで」
俺にしか聞こえない程度の声でサッチがそう言った。
仕方ない。
俺はサッチに顔を近づけ、そっとキスをした。
唇を離しサッチの顔を見た。少し潤んだ目をし俺を見つめてくる。
「本当に好きだよ、シュウゴ」
サッチ、めっちゃ演技派だな。一瞬ドキリとしたよ。
「はい。じゃあここまで。須藤さん、幸せホルモンが分泌された感じはあるかしら」
「少しは。シュウゴがもっと私のことを好きになってくれたら、分泌しまくったんだけど」
「そうね。今日はあまり時間がないから仕方ないわ。じゃあ次は新婚編ね。準備できたらキッチンに呼んで」
「はーい」
そう返事をしたのは帆乃花ちゃんだ。
つまり、ベッド編のお相手は友巴ちゃんである。
ウキウキと帆乃花ちゃんとともにキッチンに向かう。
「ねえシュウゴくん。新婚さんがキッチンですること調べたんだけど。これ」
帆乃花ちゃんがスマホを見せてくる。
そこには1枚の画像が……。
帆乃花ちゃん、これしてくれるの?
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