前世の記憶を継承したけど、平穏を望みたい【完結】

青緑 ネトロア

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話し合い

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 不死鳥は突然巨大化した鉄鳥テトに萎縮し、大きな身体をこれでもかと縮こまっていた。

 輝明はテトの言葉が分からないので状況は読めないがテトの気に触ってしまったのだろうと、白狼と亜龍を連れて後方に下がることにした。

 一瞬だけ火野が見えたが、契約していた式神から拒絶されたことによって、自失して座り込んでいたため、そのまま下がった。

 そしてテトが不死鳥に説教をしているような鳴き声と、萎縮して弱腰になっている不死鳥のシュールな景色を背景に、輝明は白狼と戯れることにした。



 それから暫く時間を置いて、夕暮れに入ろうとしている事に気が付いた輝明は既に終わったらしいテトの元に向かうことにした。

 輝明に気が付いたテトは縮小して輝明の手に飛び付いた。

 テトの羽を撫でながら不死鳥を見やると、萎縮した状態でテトの話のせいか、輝明に畏まっていた。

『先程は申し訳ありませんでした。輝明様にはこれより先、絶対の忠誠を誓わせていただきます。』

「えっ。テト、お前は何を伝えたんだ?」

「ピ?」

 輝明に問われたテトだが、惚けるように小さな頭を傾げるだけである。

 先程まで威厳に満ち溢れていた不死鳥の言動が、崇拝染みた話し方に変化していた。

『もしお許しいただけるのでしたら、…契約をしたく思います。』

 不審に思いつつ、次の言葉を冷静に聞こうとしていたが、不死鳥は爆弾発言を話し始めた。

「いや火野さんがいるでしょ?代々継がれてきた式神を奪うのはどうかと思うんだよね。」

『あれは初代の式神を個人ではなく、血統で手中に収めようとした二代目等が決めたこと。私達、式神としては、ありがた迷惑な話でございます。…中には賛同した式神も居たようですが。』

 話を聞くだけなら何の変哲もない話であるが、ここにいる陰陽師はその関係者である。

 最後に呟かれた言葉に、輝明は内心思ってしまっていた。

 ーー「(それ。うちの家系の式神だと思います。)」

 強者を求めるが為に。
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