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「その調査をしたのは、お前の前職のか?」
「はい。ですが情報屋のような半端者ではなく、かつてお嬢様に拾われた者達のみで行いました。」
「そうか。ではーー」
それからクリフは執事を交えて、今後どのように動くべきかを相談し合うことになった。
翌朝になると、クリフは騎士を連れて二頭立て馬車で王都へと向かうことにした。
ホルム辺境侯爵家に立ち寄りたかったクリフだったが、暗殺者が向かう可能性を考え王都に向かうことにした。
執事の言う事が正しければ、過去に数度送った使者が襲われ、失った物がホルム辺境侯爵家宛ての手紙だけだった事が判明しているため危険だと判断したためである。
王都の入り口では眠たそうにコックリと船を漕いでいた騎士だったが、嘶く二頭立て馬車を見て急に眠気が覚めていく。
馬車が止まると同時に、騎士に声がかかる。
「こちらは、グレハラ子爵である!直ちに、門を開けよ。」
「はっ」
朝早かったお陰もあり、朝市を建て始めたばかりだったことで、直ぐに王城前まで通る事ができていた。
「グレハラ子爵である。国王陛下に謁見を申し込みたい。オリバーの紹介状がある。確認されたし。」
「はっ。少々お待ちください」
オリバーとは執事が過去に使っていた偽名だが、執事は過去に現国王と約束をしていた。
ーー"何かあった際は頼ると良い"と。
謁見の申請は直ぐに許可が出されたため、子爵は応接間へ通された。
「子爵様、お茶をお持ち致します。」
「要らん!こちらは陛下が来られるまで待つが、茶は要らん」
「ですが!」
王城付きの侍女から茶菓子を勧められるが、素っ気なく断る。
これまで登城したどの貴族に断られた事がなかった侍女は何とか言い募ろうとした。
「そこの侍女。客人が要らんと言っているだろうが。控えろ」
「しかし…!陛下っ。…失礼いたします」
粗相を咎めた侍女は、国王カルロスが入ってきたことに気が付かなかったことに真っ青になりながら急いで退出して行った。
「陛下におかれましては」
「あぁ良い良い。俺とお前の仲だ。それに、ここには俺達しかいないだろう」
口上を述べようとするクリフに、カルロス国王は飽き飽きした様で諫める。
「だが今回は一応、子爵として登城したからな。」
「なに、王である俺が許すんだ。他の誰にも言わせんさ。で、何があった?」
頑なに当主であることを出してくる友人クリフに違和感を感じたカルロスは聞くことにしたが、次の言葉に眉を顰めるのだった。
「娘のティリアの、ホルム辺境侯爵家長男ヴァイトゥルス殿との婚約を破棄してほしい。」
「はい。ですが情報屋のような半端者ではなく、かつてお嬢様に拾われた者達のみで行いました。」
「そうか。ではーー」
それからクリフは執事を交えて、今後どのように動くべきかを相談し合うことになった。
翌朝になると、クリフは騎士を連れて二頭立て馬車で王都へと向かうことにした。
ホルム辺境侯爵家に立ち寄りたかったクリフだったが、暗殺者が向かう可能性を考え王都に向かうことにした。
執事の言う事が正しければ、過去に数度送った使者が襲われ、失った物がホルム辺境侯爵家宛ての手紙だけだった事が判明しているため危険だと判断したためである。
王都の入り口では眠たそうにコックリと船を漕いでいた騎士だったが、嘶く二頭立て馬車を見て急に眠気が覚めていく。
馬車が止まると同時に、騎士に声がかかる。
「こちらは、グレハラ子爵である!直ちに、門を開けよ。」
「はっ」
朝早かったお陰もあり、朝市を建て始めたばかりだったことで、直ぐに王城前まで通る事ができていた。
「グレハラ子爵である。国王陛下に謁見を申し込みたい。オリバーの紹介状がある。確認されたし。」
「はっ。少々お待ちください」
オリバーとは執事が過去に使っていた偽名だが、執事は過去に現国王と約束をしていた。
ーー"何かあった際は頼ると良い"と。
謁見の申請は直ぐに許可が出されたため、子爵は応接間へ通された。
「子爵様、お茶をお持ち致します。」
「要らん!こちらは陛下が来られるまで待つが、茶は要らん」
「ですが!」
王城付きの侍女から茶菓子を勧められるが、素っ気なく断る。
これまで登城したどの貴族に断られた事がなかった侍女は何とか言い募ろうとした。
「そこの侍女。客人が要らんと言っているだろうが。控えろ」
「しかし…!陛下っ。…失礼いたします」
粗相を咎めた侍女は、国王カルロスが入ってきたことに気が付かなかったことに真っ青になりながら急いで退出して行った。
「陛下におかれましては」
「あぁ良い良い。俺とお前の仲だ。それに、ここには俺達しかいないだろう」
口上を述べようとするクリフに、カルロス国王は飽き飽きした様で諫める。
「だが今回は一応、子爵として登城したからな。」
「なに、王である俺が許すんだ。他の誰にも言わせんさ。で、何があった?」
頑なに当主であることを出してくる友人クリフに違和感を感じたカルロスは聞くことにしたが、次の言葉に眉を顰めるのだった。
「娘のティリアの、ホルム辺境侯爵家長男ヴァイトゥルス殿との婚約を破棄してほしい。」
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