激甘革命!マジパティ(分割版)

夜ノ森あかり

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勇者クラフティ編

第17話「勇者VSトーニ!マジパティと勇者の奇跡」④

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「えっ…」



 カオスイーツから元の姿へ戻るアントーニオの腕を、一悟の父はがしっと掴み…



「アントーニオ・パネットーネ!首藤聖奈しゅとうせいなに対する誘拐、監禁及び、ストーカー規制法違反…そして、取手利雄とりでりおに対する傷害で逮捕する!!!!!」



「「「「ええええええええええっ!!!!!!!!!!!????」」」」

 その言葉に、ミルフィーユ達は驚きを隠せない。

「取手利雄がお前に暴行された時に持っていた車の鍵、そして首藤聖奈の部屋に仕掛けられた盗聴器…どちらにも、お前の指紋が一致した!!!もう言い逃れはできないっ!!!!!」

「そ、そんな…僕がいなければ、マジパティ絡みの…」



「それが何だって言うんだ!!!!!」



 1人の童顔刑事は、その叫びでアントーニオの言い分を一蹴した。

「俺だって、常に子供を心配するたった1人の親だっ!!!仮に、娘や息子がお前みたいな奴に付け回された時、無関心のままでいられるかよ!!!!!」

 その言葉を聞いたミルフィーユは、心をぎゅっと掴まれたような感覚を覚える。そして、マジパティと勇者達の目の前でアントーニオに手錠がかけられた。



「ガチャン…」



「ねぇ…シュトーレン…」

 警察に連行されるアントーニオの後ろ姿を見ながら、クリームパフは勇者に声をかける。そんな2人の背後には、家主の逮捕と同時にお笑い番組のコントの如く崩壊していく屋敷に唖然とするミルフィーユ、プディング、ソルベが立っている。

「シュトーレン…私ね、トーニの事…1人の男の人だと意識してたことがあったの。でも、トーニはあなたに夢中で…結局、フラれたんだ。」

「それって…アタシに対する当てつけ?」

「まさか!帰国の際、クイニー・アマンだったあの人から「トーニにフラれて正解」って言われて、どうしてなのか聞いたら…「ミラノで一番の自己チュー男なんて、あなたには相応ふさわしくないわ」だってさ!だから、あなたにも言うね…」



「「トーニをフって正解」…いや、ここは「トルテを選んで大正解」ね!!!おめでとう、勇者様!!!!!」



 1人のマジパティの言葉に、勇者はクスりと笑う。そしてマジパティ達が変身を解くと同時に、甲冑姿からドレス姿に戻り、父親と愛する者、そして幼馴染と合流する。ベイクはカオスイーツと戦っている間にブラックビターのアジトへ戻ったらしく、彼とずーっとタイマンで戦っていた大勇者は不服そうな表情をしていた。







 そして、一悟達は僧侶が脱出用に用意したハイエース(14人乗り)と、様子を見に来たあずきが乗っている高萩たかはぎ家のリムジンにそれぞれ乗り込み、急いで半壊したアントーニオの別荘をあとにする。他の執事やメイド達は増田ますだ刑事と羽多野はたの刑事の誘導で既に脱出していたようで、無事だった。しかし、アントーニオの逮捕によってこの屋敷の手抜き工事が明るみになるのはそう遠くないでしょう。(キョーコせかんど曰く)



「まったく…予定時刻よりもすっかり遅くなってしまったじゃないか!ハイエースの延長料金、あとでエクレールに請求してやる…」

「まぁまぁ…でも、みんな笑顔でハッピーエンド…だね?あの捜査官には悪いけど。」

 運転席の真後ろで呟く幼い姿の姉を宥めつつ、ジュレは助手席でそう告げる。魔界の住人の3人はあずきと雪斗と共に氷見ひみ家に向かうことになったので、リムジンに乗っているため、ハイエースには一悟、みるく、玉菜、シュトーレン、トルテ、ガレット、アンニン、ジュレ、キョーコせかんど、そしてラテ達精霊が乗っている。

「ところで…これから何処に行くの?」

「一旦家に戻ってから、市役所♪やっとお前も解放されたし、夜間窓口に提出すれば…」

 自分の真後ろの列にトルテと座る娘の疑問に、ガレットはそう言うが…

「市役所から残念なお知らせだ。夕方から発生した戸籍課のシステム障害で、今日は夜間窓口開いてない。」

 隣でスマートフォンを操作する幼い姿の僧侶の言葉に、大勇者の全身は漂白剤で洗われたかのように真っ白になった。そんな父親の姿を見ながら、勇者は一悟達の目の前で愛する者と唇を重ね合わせる。



「まぁっ…」



 あまりにも濃厚な光景ににやける玉菜の隣では、一悟とみるくが目を皿のように丸くし、顔全体を真っ赤に染め上げつつ頭から湯気を吹き出したのだった。
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