激甘革命!マジパティ(分割版)

夜ノ森あかり

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激甘革命編

第45話「ワガママ王女登場!勇者親子、破綻の危機…」④

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「よりにもよって、大勇者様は…」
「件の連続襲撃事件の控訴審に、弁護側からの依頼で出廷するそうだ。」
「アレ、茨城県警の上層部が地裁の判決に納得しなかったんだよなぁ…」
 どうやら大勇者は大久保兄弟の父の裁判の件で、東京にある高等裁判所に出廷する事になったようだ。
「だから昨日、カフェに大久保猛の息子達が来たんだ。3年前の大久保香苗の自殺が、殺人だったって事実を証明させるために!!!」
「やけに詳しいな…」
「カウンター席で、聞き耳立ててたんだ。それに、私も大久保香苗の自殺に違和感があったし…」
 当時、僧侶が在籍していた看護学校でも「あの状況で自殺はおかしい」という話も出ていたほど、暫く話題になっていた。僧侶は有馬のセリフにそう返しながら、購入した食券を食堂の職員に見せる。
「そもそも、「いじめ」というくくりがおかしい…物を隠すのは窃盗、物を壊すのは器物損壊として扱うべき…あっ!!!10円足りない!!!!!」
 教師としては理にかなった事を言う下妻先生だが、食券を買うお金が足りない事が発覚している時点で締まりがない。
「仕方ない…10円は私が立て替えてやろう…トイチでな!」

『うわっ…この僧侶、せこっ!』

 食事を受け取り、空いている席についた僧侶は、向かいにふくれっ面で食事をしているマリアがいる事に気づく。
「マリー、お前…今日は弁当持参じゃなかったのか?」
「取られた…お姉ちゃんの手作りのお弁当…」
「取られた!?誰にだ?」
 弁当を取り上げられた事を聞かされた僧侶は、思わず身を乗り出して声を荒げる。

「綾音・アズマリア・ヴィルマンド…」
「ほほぅ…私の妹同然のマリーが持ってきた弁当を奪うとは…王女だろうが、尻たたきでは済まさんぞ…」
 そう話す僧侶の周囲には、彼女の怒りの炎が燃え上がる。



 放課後、一悟は頭に大きなたんこぶをこさえたまま、教室を出る。
「何回、俺が巻き添えになれば気が済むんだよ…」
「赤間さん…いっくんに恨みでもあるんですか?」
 一悟はまた、リカの転倒の巻き添えを食らってしまったため、放課後になるとすっかり、みるくに「要注意人物」としてマークされてしまったのだった。
「ご、誤解ですぅー…」

「どうなんだか…みるく、今日は下校時刻まで弓道部の練習があるから…」
「あれは、あたしが直接相談してみます。」
 石の様に仄暗いスプーンを見せながら話す雪斗の連絡に、みるくはそう答える。
「まだ解決してながっぺかぁ…」
 実は一昨日の夜から一悟達のブレイブスプーンの色が石化してしまい、一悟達は変身できなくなってしまったのである。
「そ、それって…どゆこと?」

「赤間さんが首突っ込む必要ねーべ!あだすらだけで解決すべき問題だぁ!!!」

「ひぃっ!!!」
 リカの疑問に、トロールが思わず声を荒げる。
「雪斗も、赤間さんと一緒の時にそんなものちらつかせて話ばするの不躾だっぺよ!!!」
「トロ子、そんなに罵る必要…」
「一悟も、ちんたらしてっと、遅刻で館長さんに怒られっぺよ?みるく、早く行ぐべ!」
 トロールの言葉に、一悟達は仕方なく大急ぎで昇降口へと向かう。


 走る一悟を見送ったみるくとトロールは、カフェへ向かおうとするが、守衛の前を通り過ぎるところである人物と遭遇する。
「先ほど、高等部から電話をいただいた、高等部国際学科1年の首藤まりあの姉です。」
 勇者シュトーレンはみるくとトロールの目の前で、守衛から入場許可証を受け取ると、そのまま高等部へ赤いデミオを走らせた。

「マリーに何かあったに違いねーべ!!!」
「行きましょう!」
 白いマスクを付け、スーツ姿で急いでいる様子だった女勇者の姿を見た2人は、再び学校の敷地内へ走り出す。その途中で僧侶と合流し、3人で高等部へ通じる石段を駆け上がる。
「僧侶様、マリーは…」
 普段の落ち着いたような表情ではない僧侶に2人は戸惑いを隠せない。
「詳細は高等部に行かない限り判らん…ただ、セーラからのLIGNEによると…」
 みるくとトロールに説明する僧侶の表情が、さらに険しくなり…

「マリーが…とんでもない相手を殴ったらしい…」
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